気がつけば、冬の一歩手前。古い映画を見て過ごす日々。
年を取ると、ボ~ッとするのは頭だけじゃありません。
体もですわ。
若いつもりで、風呂上がりにパンツ一枚、ランニングシャツ一枚で寝込んでしまい、寒くて目を覚ますと、明け方だった。
男なのにオカンや。寒気がし、くしゃみ連発ですがな。
その後、発熱、胃やら腸やらが痛くなり、下痢したので、もしかしたらコロナと思った。
しかし、オイラはしぶとい。ただの風邪だった。
安い風邪薬と正露丸で、熱も腹痛を撃退だ。というと、聞こえはいいが、シンドイ思いをした。
若い頃なら1日寝ればケロッと治る病気も、年を取ると抵抗力や回復力が低下するせいか、3日もかかった。
ベッドに寝ていたが、退屈なので、you tubeにアップされている古い名作映画を片っ端から見た。
東映映画あり、松竹映画あり、東宝映画あり、大映映画あり、新東宝映画あり。
〝100万ドルのエクボ〟といわれていた20代の頃の音羽信子は、きれいでしたな。
淡島千景のデビュー作「てんやわんや」は、おかしな映画ですなあ。
結婚を噂されたながら破局した葉山良二と芦川いづみのラブロマンス映画も捨てがたい。
今風の美人顔だった若き日の北原三枝、美少女時代の吉永小百合が主演する映画は、数えきれませんぞ。
大映の看板女優山本富士子と菅原謙二の恋愛映画、同じく大映の叶順子主演の恋愛映画も、なかなかなもんでしてな。
結婚前の田宮二郎と藤由紀子の産業スパイ映画も、面白いですぞ。
片岡千恵蔵の近藤勇は、「パッツ」という例の息継ぎが懐かしいですな。
いやいや、懐かしの銀幕スターたちは、時の経つのを忘れさせてくれますなあ。
テレビ番組がくだらなさすぎるおかげで、古い映画鑑賞に明け暮れる日々ですわ。
だが、どう考えても、著作権を無視した代物で、画質があまり良くないものが多いが、ただで観られるのだから文句はいえない。
東宝映画の助監督をしていた若い頃は、カメラアングルとか、カットつなぎとか、専門的なことが気になったが、今はスジを楽しむだけ。
you tubeに飽きると、アマゾンのプライムビデオの1950年代から1960年代の日活映画を観て過ごした。
古い映画を好んで観るのは、当時の銀座や横浜の街や店や風景がどうだったかがわかるからだ。
オイラ、酒が飲めんのでなあ。
人が苦労してつくったものを、コーラやコーヒーを飲み、センベイをかじりながら、
「映画なんて、自分でつくるもんじゃない」
などと、時には毒づいたりもする。
家で、好きな時間に好きなだけ、映画を見られるなんて、いい時代になりましたなあ
だるまさんがころんだ 1・2・3・4・5・6・7・8・9・10
オイラもあんたもパー 1・2・3・4・5・6・7・8・9・10
(城島明彦)