2023/07/23

独創的? 否、独走的! 後味が悪すぎる! 「どうする家康」の「本能寺の変」の描き方

 NHK大河ドラマ「どうする家康」(7月23日放送)の「本能寺の変」の描き方を見ていて、気分が悪くなった。

 想像力が豊かといえばいいのか、勝手放題・好き放題といおうか、史実も何もあったものではない。

 ここまでㇵメをはずすと、プロデュ―サー、ディレクター、脚本家は、バカなのか、わざとハチャメチャな展開にしているのか、訳が分からなくなってくる。

 ご都合主義も、ここまでくると、

 「あんたら、学芸会レベルのことをやってどうするの」

 毒づきたくなった視聴者もいただろうし、

 「NHKは、民放とは違うんやで。制作費は聴取料から出てることを忘れてるんとちゃうの」

 とハラワタが煮えくり返った視聴者も決して少なくはなかったろう。

 (城島明彦)

2023/06/24

 しばらくお休みしてました。高齢だけに、恒例化ってか?

寄る年波といいますか、ブログ書くの、しんどくなりました!

 久しぶりの更新じゃ、庚申塚じゃ、行進しませう。

 

 いつ頃からか、「おいら」っていわなくなりましたが、

 知っとるけ?  江戸時代の新吉原の太夫の「おいらん道中」。

 

 この「おいらん」、漢字で書くと「花魁」ですわな。

 でもって、「おいらん」は「おいら+」で、

 「おいら」ってぇ意味だっていうこと、

 知ってはりました?

 

 〽おいら岬の 灯台守は

  妻と二人で 沖ゆく船の

  無事を祈って 灯をかざす 灯をかざす

 (若山彰が歌って大ヒットしたざんす)

 

 中井貴一のお父さん佐田啓二と高峰秀子が

 灯台守の夫婦役を演じた映画『喜びも悲しみも幾年月』の

 主題歌でありんす。

 

 佐田啓二が早稲田大学の政経学部に通っていたとき、

 下宿していたのが関口宏のお父さん佐野周二(俳優)の家だったって、

 知ってはりました?

 

 話変わって――

 ムーミンといえば、カバ。

 よって、ムーミンが逆立ちすれば、バカ。

 そんなバカな。

 

 キューミンといえば、休眠中の本ブログ。

 長いこと放置してきたので、炎上もない。

 よって、火災報知器も鳴りません。

 

 おうちがだんだん遠くなる、といえば、

 童謡「あの町 この町」の一節、

 野口雨情の作詞 中山晋平の作曲ですな。

 中山晋平と野末陳平、どこか似ている?

 

 あんたの頭は、てっかてか。 

 おいらのおつむは、クルクルパ―。

 てぇことで、電話も鳴らぬ堪忍、駿河仙人? 

 なんのこっちゃ……

(城島明彦)

2023/04/27

NHK大河「どうする家康」で性被害? 信長が家康の耳を噛んだ意味は? 

久しぶりの庚申塚じゃなかった、ブログ更新でございます。

 NHK大河ドラマ「どうする家康」、いけませんな。子どもには見せられません。

 カムカム、エブリデイ! 信長役の岡田准一が、家康役の松本潤の耳を噛みましたがな。

 ♪で~お~、いででいお~、いてて、いててで大分県のみなさん元気ですか?

 ハリー・ベラフォンテが死んじゃった。

 ベラフォンテといえば、「バナナボート」だわね。我ながら、古いのう。

  「古いものはフルイにかけて」ってか。

 

 もとい! 脱線だ! 脱線してはいけません。

 岡田准一も松本潤も、ジャニーズてぇことは?

 ジャニー喜多川の「性被害」で盛り上がってる最中だけに、連想してしまいますわな。

 NHKは、それを承知の上で、あんな演出をしたのかな。

 「お~、かまへん、かまへん」

 ♪おかまの学校は かまどのなか ってか。

 

 そんなこといってはいけません、性差別になります。

 折も折、おすぎとピーコがボッケリーニ?

 それも危な~い!

 

 マル(。)とテン(、)とじゃ大違い。

 子どもはポケモン、GGとBaaはボケモン。

 いけません、そんなこといっちゃあ。

 

 ♪Jhonny boy, Jhonny boy,

    (中略)

 Only Heaven knows Why

 John my boy,goodbye

 John my boy,goodbye  (SantianoJhonny boy」より)

 

 英語はやめて、日本語がイー、アル、サン、スーチーさん、かわいそう。

 ♪あなたが噛んだ 小指が痛い

 首筋を噛むのはドラキュラで、小指を噛んだのは伊東ゆかりだちゅうの。

 「小指の思い出」、古いですなぁ。昭和ですぞ。

 ♪あなたが神田、私は聖子

 こんな替え歌もいけません、古すぎます。

 そんなこと知ってるのは、GさんとBaさんだけだわね。

 

 内田裕也に樹木希林。

 石油危機で、トイレットペーパー、六巻ロ~ルってか。

 そういうおいらは、Gマイナーだよ、べらまっちゃ。

 

 令和の今は、こうでなきゃ。

 ♪あなたが噛んだ 小耳が痛い

 歌うは「のぶ&やす」ってか。

 

 白いブリーフはいて 待てってか。 ン?

 噛んじゃいや、しゃぶって! これもNG。

 ジャニーズが 噛んで噛まれて 性被害

 金太待つ 神田(きんたま つかんだ)。これは、もっといけません。

 

 ♪飛んで飛んで飛んで 回って回る~ゥ ヒットしましたな。

 ♪噛んで噛んで噛んで しゃぶって回る~ゥ これもアウトですぞ。

 ♪飛んでもないイスタンブール これなら許せます。

 

 あゝ、なつかしの昭和ヒット曲。

 ♪すったもんだと 言ったとて

   嫌いは嫌い 好きは好き(宝田明「美貌の都」) これはOK。

 ♪吸った揉んだと いったとて

   嫌いは嫌い 好きはすき  いけません、これはNG。

 

 昭和は疲れるのう。ジャーニーじゃなかった、じゃ~にぃ~ティドレス。

  ――てなわけで、またじゃなかった、まだ生きてるわよ

(城島明彦)

2023/01/04

「団塊の世代」なんて生ぬるい! 今じゃ「断崖の世代」だ、あとがない!

そこのジイちゃん、バアちゃん、新年おめでとうやあらへんがな。

 めでたいのは、あんたらのオツムの方やでぇ!

 よう聞きや。

 昔は「犬を歩けば、棒にあたる」いうたけど、今はちゃうでぇ。

 「犬も歩けば、ボーッとしたジジババにあたる」いうんやで。

 そこんとこ、ようわきまえて道を歩かんと、えらいめにあうで。

 

 今のご時世は、街に出て石投げたら、ジジババにあたるわな。

 けど、ジジババいうても、一緒くたにしたらあかんでぇ。

 まちまちや。

 あっちにもこっちにも、ぎょうさんいよるのが、団塊の世代や。

 

 団塊世代の連中は、戦後の1947年から49年にかけて、どどっ~と大量に生まれよったから、赤ん坊のときは、あっちで「這い這い」、こっちで「這い這い」しとりました。

 それが小学校にあがるようになると、次々と建て増した校舎のあっちで「ハイハイ」、こっちで「ハイハイ」と元気に挙手するようになったわな。

 競争社会やから、ボーッとしとったら、取り残されたんや。

 

 そういや、昔はハエのことを「ハイ」というてへんかった?

 夏休みになると、あっちでもこっちでも、「ハイハイ」というわけや。

 

 それが中高生にもなる時分には、

 ♪かわいいベイビー、ハイハイ

 と、歌うようになってましたな。

 コニー・フランシスの歌やがな。

 日本では中尾ミエが歌ってましたで。

 昭和も30年代後半の話ですな。

 

 もっと進んだ悪ガキあたりは、エルビス・プレスリーの「GIブルース」あたりを口づさみながら、大人っぽく変装してストリップ小屋にもぐり込んで、あきれるくらい厚化粧の踊り子が、

 「ハイハイハイハイ」

 と掛け声かけながら、たくしあげたスカートの中に顔を突っ込んで、クンクン匂い嗅いでハイになってるアホな奴もおったんや。

 〇〇君、君のことや!

 

 なかには煙草スパスパ、シンナー吸ってハイ、ハイになる奴もいましたなぁ。

 「スーダラ節」で人気爆発の植木等なんかは、はい?

 「ハイ、それまでよ~」なんて歌うてたくらいや。

 

 そういう青春前期を過ごした団塊の世代も、今じゃあ、続々と後期高齢者入り。

 あっちでヨロヨロ、こっちでフラフラ。

 それが今じゃあ、カラオケで、プレスリーの「ロカ・フラ・ベイビー」を歌って、オダを上げる始末や。

 ロカフラベイビーちゅうても、廊下をフラフラ歩く赤ん坊の歌とちゃうぞぉ。

Rock A Hula Baby」というレッキとした名前がついたんやでぇ。

 

 あの頃のどの家の父ちゃんも月給は少なかったけど、毎年毎年、昇給してたもんな。

 母ちゃんは母ちゃんで、父ちゃんにチン上げを要求うるもんで、父ちゃんは残業残業また残業で疲れた体にムチ打って、夜のお勤めに励んでましたわな。

 ああ、しんど。シンドバットや。

 

 おあとがよろしいようで、今日のところは、これにてオシマイ!

 おっと、忘れるとこやった。

 宣伝や、宣伝や。

 大河ドラマの「どうする家康」の便乗本、買(こ)うてんか。

 過当競争で、たいへんなんや。

 大河ドラマ観るんやったら、1冊、頼むわ。退屈させ変でぇ。

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 ほな、さいなら。

 (城島明彦)

2022/12/05

明け方のW杯のスぺイン戦ライブ中継を観戦し、体調を崩した

年は取りたくない。徹夜したら風邪をひいてしまった

 

 コスっタリカで昇天しそうになった日本だったが、おスぺイン戦では先取点を採られても一気に逆転したから、観ている方も〝昼夜逆転〟で精神状態もハイになり、高齢者連中の真っ白になったの頭のなかではトルコ行進曲が鳴り響き、腹のなかは真っクロアチアで今の日本、あまりいいことがないから、かつて無敵艦隊で世界を制覇したスペインを倒したことで、日本中が狂喜乱舞だ、江戸川乱歩。

 ♪可愛いベイビー、ハイハイ!

 状態になってしまった。(といっても、若い人にはわからんだろうな)

 

 ——ってな冗談はさておき、老化の尺度は徹夜後の体調でわかりますな。若い者は徹夜も平気だが、ジジババにはこたえる、こたえる。

 高齢大国ニッポンでは、W杯のスペイン戦のライブ中継をテレビ観戦し、体力を消耗してコロナに感染したジジババが大勢出たというぞ。

 オイラはコロナにこそかからなかったが、風邪をひいてしまった。

 その点、今夜は午前零時からだから安心というわけにはいかぬ。勝てば興奮して眠れず、負ければ腹が立って眠れず。

 結局、朝まで眠れない人が大勢出るのではないか。それが心配ってか。

 昼夜逆転で眠れないときは、こういう本でも読んでみて! なに? 退屈して眠たくなるってか?  オー、ノー! 興奮して、ますます目が覚めてしまって、体に悪いかも。世の中、うまくいきませんな。

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 (城島明彦)

 

2022/11/24

元大関朝乃山が、幕下力士相手にまた負けた。精神面に致命的弱点があるのか?

精神面に不安定すぎる。どっしりしているのは体格だけか? 

 

 対戦相手をまったく相手にしない相撲を取って当たり前なのに、負けた。

 「油断した」という言い訳は通用しない。

 心と体に隙があったから負けたのだ。

 先場所も1敗して優勝できず、十両昇進が成らなかった。

 今場所はすでに勝ち越しているので、来場所の十両昇進=関取復帰は確定しているが、陥落以降は全部勝って当たり前

 そう思っていた相撲ファンは多かったから、落胆しているのではないか。

 今の大関には不甲斐ない連中が多いから、朝乃山には大きな期待が寄せられている。

 そういう声に応えられるように、褌(ふんどし)を引き締め、いや、まわしを固くきつく締めて、来場所こそ、ぶっちぎりの強さを発揮して15戦全勝で十両優勝してもらいたいものだ。

 格下相手に負けた理由は、朝乃山自身が痛感しているだろうから、来年の初場所以降は、二度と同じ過ちをしないようにするだけだ。

 来年のNHK大河ドラマの主人公は徳川家康だが、家康は同じ過ちを二度繰り返すことはなく、戦う相手に自分が苦しめられた戦い方をして、ついに天下を取ったのである。

 「朝乃山は、格下相手に不覚を取った痛恨の体験を相撲に活かした」

 と誰もが感じるようになったとき、朝乃山は大関に復帰し、横綱を目指せる大器に成長したといえるだろう。

(城島明彦)

2022/11/22

拙著『家康の決断』。来年の大河ドラマ「どうする家康」の便乗本、本日発売! 

決断には大中小があり、「今日はどの服を着ようか」と迷う「選択」も決断の一種だ

 

 出版物に「商機」という言葉を当てはめると、 NHK大河ドラマ「どうする家康」が放送される来年は「家康もの」の本がそれにあたる。

 現在、出版社はどこもかしこも不況にあえいでいるので、「家康もので稼ごう」と考え、その結果、似たような本が続々と発売され、過当競争が起き、共倒れになることが多い。 

 私も声をかけてもらったので「家康もの」を執筆し、本日発売と相成った次第。

 題して『家康の決断』。

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 気取っていうと、「NHK大河ドラマ関連本」、早い話が「NHK大河便乗本」。

 本書のミソは、年代別(10代、20代、……60代・70代)に章立てした点だ。現時点で、こういう書き方をした家康本は出ていないから、以後、その手の本が出たら「拙著をまねた」ということになる。早い者勝ちである。

 吉田松陰(松陰の妹を主役にした「花燃ゆ」2015年)、西郷隆盛(林真理子原作の「西郷〈せご〉どん」2018年)、渋沢栄一に続いて、この家康本で、私のNHK大河ドラマ便乗本は4冊目になる。

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 吉田松陰のことを書いた拙著は『吉田松陰「留魂録」』(「留魂録」は松陰が処刑される前夜に書き残した遺書)で、この本はかなり売れ、今も読まれている。松陰を演じた伊勢谷友介が、劇中、妙な演技をするので「どういう解釈をしているのか、おかしな奴だ」と思っていたら、その後、大麻で逮捕され、ミソをつけた。

 西郷隆盛本は、「面白い。売れたでしょう」とよくいわれ、テレビ番組にも出演したが、あまり売れなかった。

 

 渋沢栄一のことを書いた拙著は新書で、日本の近代化を阻害しているのは『論語』といって徹底的に『論語』を排斥した福沢諭吉に対し、渋沢栄一は『論語』を崇拝し、バイブルとして愛用していた。その両者の違いを対比して論じ、そのような見方をした本は過去現在を通じて1冊もなく、目のつけどころはよかったが、二兎を追ったせいか、あまり売れなかった。拙著発売後、岩崎弥太郎と渋沢栄一を比較した本が出たが、そちらの方は売れたようだ。拙著でも岩崎弥太郎と福沢・渋沢の対比を論じていたが、一部に過ぎなかった。
 なかには『福沢諭吉と渋沢栄一』を面白いと思ってくれた人もいて、中学受験予備校の模擬テストに使ってくれた。その問題は、後日、紹介する。 

 ついでに、時代ものの拙著を紹介。

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 本日のところは、ここまで。拙著発売の告知でした。

(城島明彦)

2022/11/18

閣僚は統一教会とべったり、海域は北朝鮮や中国に威嚇されっぱなし、物価は高騰しっぱなし……こんな日本に誰がした

 いつの間にか、暮らしにくい国になった日本

 かつては世界を震撼させるほど働きまくった日本人が、いまじゃ、一見、のんびり優雅に働いている。
 そんな日本に、北朝鮮はやりたい放題だ。ICBMは撃ち放題。拉致した日本人を返そうともしない。

 そのつど日本政府が発するコメントは、バカの一つ覚えとしかおもえない「遺憾」「厳重抗議」だとさ。

 排他的経済水域内に北朝鮮のICBMが撃ち込まれ、中国の無人航空機が領空を飛び、ロシアの軍艦が津軽海峡を通過しても、ぼんやり見ているだけ。

 経済力にしたって、どんどん低下している。

 かつての日本の国力は、どこへいったのか。

 政治家も官僚も経済学者も経営者も、私欲を捨てて、国のためになることを、もっと目に見える形でやらんかい!

 (城島明彦)

 

 

 

 

2022/11/17

窓を開けて寝たら風邪をひいた

気がつけば、冬の一歩手前。古い映画を見て過ごす日々。

 

 年を取ると、ボ~ッとするのは頭だけじゃありません。

 体もですわ。

 若いつもりで、風呂上がりにパンツ一枚、ランニングシャツ一枚で寝込んでしまい、寒くて目を覚ますと、明け方だった。

 男なのにオカンや。寒気がし、くしゃみ連発ですがな。

 その後、発熱、胃やら腸やらが痛くなり、下痢したので、もしかしたらコロナと思った。

 しかし、オイラはしぶとい。ただの風邪だった。

 安い風邪薬と正露丸で、熱も腹痛を撃退だ。というと、聞こえはいいが、シンドイ思いをした。

 若い頃なら1日寝ればケロッと治る病気も、年を取ると抵抗力や回復力が低下するせいか、3日もかかった。

 

 ベッドに寝ていたが、退屈なので、you tubeにアップされている古い名作映画を片っ端から見た。

 東映映画あり、松竹映画あり、東宝映画あり、大映映画あり、新東宝映画あり。

 〝100万ドルのエクボ〟といわれていた20代の頃の音羽信子は、きれいでしたな。

 淡島千景のデビュー作「てんやわんや」は、おかしな映画ですなあ。

 結婚を噂されたながら破局した葉山良二と芦川いづみのラブロマンス映画も捨てがたい。

 今風の美人顔だった若き日の北原三枝、美少女時代の吉永小百合が主演する映画は、数えきれませんぞ。
 大映の看板女優山本富士子と菅原謙二の恋愛映画、同じく大映の叶順子主演の恋愛映画も、なかなかなもんでしてな。

 結婚前の田宮二郎と藤由紀子の産業スパイ映画も、面白いですぞ。

   片岡千恵蔵の近藤勇は、「パッツ」という例の息継ぎが懐かしいですな。

 いやいや、懐かしの銀幕スターたちは、時の経つのを忘れさせてくれますなあ。 

 テレビ番組がくだらなさすぎるおかげで、古い映画鑑賞に明け暮れる日々ですわ。

 

 だが、どう考えても、著作権を無視した代物で、画質があまり良くないものが多いが、ただで観られるのだから文句はいえない。

 東宝映画の助監督をしていた若い頃は、カメラアングルとか、カットつなぎとか、専門的なことが気になったが、今はスジを楽しむだけ。

 you tubeに飽きると、アマゾンのプライムビデオの1950年代から1960年代の日活映画を観て過ごした。

 古い映画を好んで観るのは、当時の銀座や横浜の街や店や風景がどうだったかがわかるからだ。

 

 オイラ、酒が飲めんのでなあ。

 人が苦労してつくったものを、コーラやコーヒーを飲み、センベイをかじりながら、

 「映画なんて、自分でつくるもんじゃない」

 などと、時には毒づいたりもする。

 家で、好きな時間に好きなだけ、映画を見られるなんて、いい時代になりましたなあ

 だるまさんがころんだ 1・2・3・4・5・6・7・8・9・10

 オイラもあんたもパー 1・2・3・4・5・6・7・8・9・10

 (城島明彦)

 

2022/11/14

〝栃若時代〟の映画『土俵の鬼 若ノ花物語』(1956年12月公開)を観た

子どもの頃、観たくても見られなかった映画『若ノ花物語』をアマゾンのプライムビデオで観た

 

 劇中、若ノ花の実際の取り組みが出てきた。

 横綱の吉葉山、鏡里、大関の朝潮、松登、大内山をはじめ、安念山、成山、鶴ヶ峰、宮錦といった懐かしい力士との対戦が見られ、面白かった。

 その取り組みのなかには、かの有名な大技「呼び戻し」もあって、「おお、これこれ」と思ったものだ。

 映画を見て、もう一つ思い出したのは、若ノ花自転車で花籠部屋と自宅を往復していたこと。こういうことも、当時の相撲大好き少年はよく知っていた。

 すっかり忘れていたのは、若の花と栃錦が水入り2回の大相撲になったが、最初の水入りの際、栃若が相手の健闘を讃えるかのように互いに微笑んでいたことと、次の取り組みの後で、再開したということ。

 日活映画では、若い頃の若ノ花は青山恭二、花籠親方は坂東好太郎だが、若ノ花という四股名(しこな)は親方が大ノ海を名乗る前の四股名だったということも劇中で語られる。

 

 映画では、奥さん役が北原三枝、いわずと知れた〝昭和の大スター〟石原裕次郎の奥さんだ。

 当時の相撲少年は、皆、若ノ花の長男勝男くんが、ちゃんこ鍋をひっくり返して大やけどを負い、死んでしまったが、それでも出場し、土俵に上がる前まで首に数珠をかけていたといったエピソードなどは、漫画雑誌の記事を通じて、よく知っていた。

 昭和30年代の少年たちが夢中になったのは、相撲、野球、プロレスで、当時、「怒涛の男 力道山物語」(1955年東映)、「鉄腕投手 稲尾物語」(1959年東宝)などの〝スポ根(こん)〟映画は結構つくられ、いっぱいあった漫画誌は競って人気力士や選手の物語を別冊付録につけたものだった。

 力道山の映画は少年の頃、夏休みに商店街の空き地で無料上映されたときに観た。そして、それから半世紀以上も経った2年ほど前にプライムビデオで改めて観たが、いくつかのシーンを間違いなく記憶していたことがわかって、郷愁にひたった。

 力道山は、セリフ回しもうまかったが、日頃から無口な若ノ花はうまくなく、その点を考慮したのか、せりふはすくなかった。

 私は、小学生時代、相撲が強かったこともあって、化粧まわしをつけた力士のブロマイドを集めていて、ある日、学校へもって行って友だちに見せびらかしていたところ、先生に取り上げられ、返してもらえずなかった。小学1年生から4年生までコツコツと集めたので、100枚は越えていたのではないか。

 その先生のことは好きだったが、プロマイドを返してくれなかったそのことだけはいまだに不満に思っている。
 他人から見れば、どうということのない出来事も、当人にとっては、生涯、忘れられない重大な出来事なのだ。

 思い出とは、そういうものなのではないだろうか。

 (城島明彦)

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