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2025/01/01

新年を寿ぎ、NHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公蔦重のお話

日本全国47都道府県、津々浦々まで、新年明けましておめでとうございます!

北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 

 永のご無沙汰でありました。

 一年半近くも本ブログを更新せずに放置してきたやつがれは、いつ死んでもおかしくない歴とした高齢者。

 御年78歳の城島明彦でございます。

 されど、この年ながら、まだまだ現役の作家でありますれば、

 恥も臆面もなく、(べら)棒之介(ぼうのすけ)こと城島明彦」と名乗り、

 2024年11月にはNHK大河ドラマ「べらぼう」の便乗本をば上梓させていただいたのでございます。

 感謝、感激、雨、あられもない姿をさらす手づくりサラサラに、

 題して『江戸の仕掛人 蔦屋重三郎』

 版元は、リニア新幹線を手掛けているJR東海の子会社「ウェッジ」でございます。

 江戸の仕掛人 蔦屋重三郎  お値段1980円は、ちと高めだが、損はさせませんぞ! ぜひご一読くだされ!

 

 類書とは一味も二味も違っていると、蔦重の菩提寺の住職

 驚き、桃の木、山椒の木ではござませんが、「べらぼう」の便乗本が驚くほど出ておりますなァ。

 もっと驚くのは、どの本もしたようなことを書いていることであります。

 そんな中で、蔦重がプロデュースした江戸文学のハイライトシーンを原文・現代語訳でわかりやすく紹介しているのは、拙著のみ。

 主要戯作者(作家)は、恋川春町、山東京伝、十返舎一九、式亭三馬、曲亭馬琴、唐来参和らであります。

 そのほか、蔦重の嫁はどこの誰だったのかを推理してもおりますぞ。

 こういうのを「自画自賛」というのでありますが、競争激烈なゆえ、お許しくだされ。

 

横浜流星がドラマのヒット祈願に訪れた菩提寺「正法寺」

 まずは、「べらぼう」の主人公蔦屋重三郎が眠る浅草の正法寺(しょうぼうじ)の碑と蔦重家の墓と住職の佐野詮修さんをご紹介。

 写真に向かって左側が碑で、右側が蔦重家の墓でありますが、もともとの墓や碑は関東大震災で倒壊し、平成6年に先代住職が再建したものであります。

 「べらぼう」の主人公横浜流星も、撮影の無事とヒット祈願のために、この碑と墓にお参りした

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 右の写真の端に見える骨塔に蔦重の遺骨の破片が多くの没した信者の遺骨の破片と一緒に収納されている

  佐野詮修住職とは4時間余も話をし、盛り上がった。

  たびたびの江戸の大火、安政の大地震、関東大震災、東京大空襲などで、正法寺の信者の墓は倒壊し、遺骨もバラバラになった。

  そのつど、同寺の歴代住職が遺骨の破片を拾い集めて、かつてあった大きな納骨堂に収めてあったが、平成6年に寺院を建て替えた関係で、その納骨堂は取り壊され、現在の小さな納骨塔に収められた。

  納骨塔に収められている遺骨の破片は、何千とも何万にもなり、誰のものかを特定することは難しいが、片っ端からDNA鑑定すれば、もしかすると蔦重の遺骨を特定できるかもしれない。

  蔦重の遺骨の破片が納骨塔に眠っていることを記したのは、城島が初であることも強調しておきたい。(このことは拙著には記してない)

 

とざい、東西! 「日本列島都道府県づくし」の始まり始まり~ィ

 本日は、新年を寿ぎまして、2017年元旦に本ブログで発表した創作「日本全国・都道府県・股旅づくし」のリバイバル発信と参ります。

 馥郁(ふくいく福井)とした春風に誘われて、消えた親分探(佐賀)すため、長の(長野)旅に出たあっしは、しが(滋賀)ねえ渡り鳥取でござんす。
 願かけにお参りするのは寺が先か神社が先か?
 決まってるじゃねえか、お宮先(宮崎)だ。買えるものなら、福を買(福岡)いてえ。
 今日も今日と(京都)て、見栄(三重)張って、寄付(岐阜)はしたいが、田畑なしの山なし(山梨)で、金などあろうはずがねえ。

 あっという間に夏になり、文句いいたいのは山々、愚痴(山口)も出る。
 と、そこへやくざ風情の見知らぬ若者が、
 「そこ行く兄(あに)い、ガタ(新潟)が来てるぜ、足がふらふら。疲労しま(広島)すぜ、長旅は」
 「おおきな(沖縄)お世話だ」
 目が血走(千葉)って、相すまね(島根)え。
 いかがわ(香川)しいように見えるあっしでも、昔はお大尽(だいじん)だ。
 それが、おお、坂(大阪)道を転がるように、このざまなのさ。

 いつしか季節は秋になっていた。
 豪華な衣装の駕籠(かご)の姉妹(鹿児島)、男言葉で声をそろえて勧めるではないか。
 「旅は股づれ、余は情けない。弁当のホッキ貝、どう(北海道)かい?」
 てっきり頭狂(東京)と思ったが、武家というではないか。
 「エッ!? 姫(愛媛)!? そいつは、驚き、桃の木、山椒の木だ」
 思わずあっしが声を上げると、
 「それをいうなら(奈良)、驚き、桃の木、三種の神器であろう」
 と、いばる気(茨城)満々の姉妹の様子に、つい、
 「あっしも、すっかり老いた(大分)わい」
 と、ぼやきつつ、足元みると、財布じゃないか!?
 得した(徳島)、得した。ずっしり重いと疾(やま富山)しい気持ちにもなるが、
 「この金で、旅の無事を祝って(岩手)、雑煮食うなら菜が先(長崎)だ。今は秋たけなわ(秋田)で肌寒い。泡盛(青森)飲んで、景気づけといくか」
 と、馬鹿、山(和歌山)に登って店探しだ。
 あっち(愛知)の海方(うみかた)、開店中。こっち(高知)の山方(山形)も、開店中。どっち(栃木)がいいか、天神様のいう通り。
 親分探しをすっかり忘れ、静やか(静岡)な湖畔の森蔭で、食いも食ったり、飲みも飲んだり。
 どういう風の吹き回しか、「秋の七草、咲く間(ま)もっと(熊本)長かれ」と呟いたが、
 「なんだ、造花か。道理で花が咲いたまま(埼玉)だ」。
 そこへ便りがひょっこり(兵庫)届くが、くずし字の仮名がわ(神奈川)からねえ。やっと読めたと思ったら、
 「服しま(福島)い込む最中に、おっ母(かあ)、病(やまい岡山)になって床に伏せった。医師、かわ(石川)いそうにと呟いた」
とあるではないか。
 おっ母の無事を祈ったその晩、軍馬(群馬)いななく夢を見た。

 季節は巡り、冬が来た。
 親分探しは諦めて、あっしは郷里(くに)へ帰ることにしたのでござんす。みやげ(宮城)は何がよいのやら。

 

   ◆城島明彦の本(古典関係のみ) これらも、よろしくお願い申し上げまする

  Photo_20241231233801 吉田松陰『留魂録』 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ) Photo_20241231233701

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  家康の決断 天下取りに隠された7つの布石  武士の家訓 生き抜くために、戦国武将が遺した究極の教え

      Photo_20250101014501       (城島明彦)

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