だるまさんは、なぜ10で転ぶのか
だるまさんは、実在したお坊さん「達磨大師」(だるまだいし)だよ。
達磨大師は、インドから中国へ仏教を伝えた人、つまりインド人だね。
時代的には、6世紀前半の出来事。
修業した場所は、崇山(こうざん)の少林寺(しょうりんじ)だよ。
♪京都 大原三千院 ⇒寄付については、♪京都 大原さん全員
♪中国 崇山少林寺
日本に仏教が伝わったのは「ご参拝説」と「午後に説」の2説があるぞ。
538年=仏教伝来、ごさんぱい
552年=仏は午後に百済から
聖徳太子のコックさん(593年、聖徳太子、摂政となる。そんな殺生〈せっしょう〉な!)の時代と近いよね。
さて、達磨大師で有名なエピソードといえば、「面壁(めんぺき)9年」だね。
♪ 母は来ました 今日も来た で始まるナツメロは「岸壁の母」
それに対し、達磨大使の場合は、「面壁の父」ってところかな。
そんなことはどうでもいいけど、赤ん坊のときに、ずっと上向きに寝かされたせいで、後頭部がまっすぐになったのは?
そう、「絶壁の頭」
それは冗談で、ジャルダンはフランス語で庭。
おっと、脱線しちまったよ、達磨大師の話じゃった。
達磨大使はね、来る日も来る日も洞窟にこもって、洞窟の壁に向かって座禅を組んで、瞑想にふけったのじゃ。
1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年
そうじゃ、9年が過ぎようとしたまさにその日に、ハッと閃いたのじゃ。
そう、悟りを開いただよ。
達磨大師は、かッと目を見開いて、喜びの雄たけびをあげた!
「やった~っ」
そして勢いよく立ち上ろうとしたのだが、あまりにも長い間、不動の姿勢を続けていたので、手足が動かなくなっていた。
でもって、転んだのじゃな。
何ということか、転んだのは、座禅を組んでからちょうど10年目という大きな節目じゃった。
達磨大師は、足がしびれているので転んだが、起きることを諦めなかった。
しかし、起き上がってもすぐに、また転んだ、
達磨大師の健康を気づかって、毎日毎日、ようすを見に来ていた村人たちは、声をそろえていった。
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10!
だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ!
そんな達磨大師の「なにくそ精神」を刺激しようと、村人たちの大合唱が始まった。
「だるまさんが転んだ!」
達磨大師は、数をかぞえながら起き上がろうとした。
1・2・3・4・5・6・7・8・9
しかし、10まで数えたところで、また転んだ。
「だるまさんが転んだ!」
何度やっても、同じことの繰り返し。
村人たちの声は悲鳴に変わったが、どんぐりまなこの達磨大師の目は、
「人間、あきらめてはいかん」
そう語っていた。
1・2・3・4・5・6・7・8・9
「だるまさんが転んだ! また10で転んだ」
そういうことを繰り返しているうちに、とうとう達磨大師は起き上がった。
「だるまさんが、7回転んで8回目に起き上がったぞ!」
これが「七転八起」(ななころびやおき)だっちゅうの。
(城島明彦)
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