女が3人集まると「姦(かしま)しい」というが、爺さんが3人集まっっても漢字はない。もしあったら、「エロボケ談義」とでも読みますかな?
年は取りたくありませんな、御同輩!
つい先だっても、近所の爺さん2人と公園のベンチに「よっこらしょっ」と並んで座って、エロボケ談義だ。
でもって、紙の収集日に出してあったスポーツ紙の束をごっそり拾ってきて、声を出して読み始めたと思いなよ。
▼池江璃花子
最初にデカい声を発したのは、床屋の隠居爺さんだったな。
「そんなことしていいのか」
と、爺さんが興奮して指したのは、9月26日付「スポニチ」の記事でしたな。
「池江璃花子 ノーパン始球式大満足」
とあるではないか。
神宮球場でのヤクルト対中日戦の始球式でのことらしい。
八百屋の隠居爺さんも、えらく興奮し、鼻息も荒く、
「毛の生え具合はどうじゃ」
と、露骨なことをいいながら虫眼鏡を取り出したが、
「何だ、ノーパンではなく、ノーバンと書いてあるじゃないか」
がっかりした声を出した。
「少年野球の頃からノーバウンドをノーバンといってきたじゃないか」
とワシがいうと、八百屋の爺さんはチッと舌打ち。
床屋の爺さんは、
「でたらめ書きやがって! 興奮して損した」
さんざんボヤキまくって、新聞紙を細かく引き裂きましたな。
中日の親会社「中日新聞」にも同様の見出しが載っていたぞ。
「池江璃花子 ノーバン始球式! パリ五輪も意識」
▼浅田舞
別の新聞を食い入るように眺めていた八百屋の爺さんが、見出しを大きな声で読んだ。
「浅田舞、180度〝大開脚〟&腹筋チラリの美麗ショット」
「浅田真央の姉ちゃんだな」とワシが呟くのを無視して、ガラケーのケータイ画面を眺めていた床屋の爺さんがいった。
「オリコンニュースにもある。こっちは『浅田舞 180度大開脚ショットを公開』と書いてある。自身のインスタを10月2日に更新し、アップした写真だとさ」
それで終わらないのが、若い頃から負けず嫌いで通っている床屋の爺さん。
「ムラムラしてきた。大開脚ぐらい、ワシにだってできる」
手ごろな太さの木の幹にしがみついて、右足を高く上げようとしたが、体が硬いので、思うようにいかない。
「くそっ」といいながら足を思いっきり上げようとした。と、腰のあたりで「グキッ」と大きな音がして、爺さん、そのまま地面に倒れ込み、今度は頭を打ちつけ、口から泡を吹いて失神した。救急車が来て病院に運ばれ、「股関節脱臼」という診断だった。
▼橋本マナミ
偉そうなことをいっているワシにも、赤面体験がある。いつだったかは忘れたが、電車のなかでの話だ。
2人連れの若い男が、スポーツ紙の芸能ページを眺めながら興奮した声でいったのだ。
「橋本マナミの土手写真だ」
土手という言葉を聞いて、ワシは「まさか」とは思ったが、目は正直だった。記事を盗み見たのだ。そして頭にきた。
着衣の橋本マナミが、多摩川あたりの土手に座って微笑んでいるただの写真じゃないか。
ワシは、思わず怒声を含んだ大声を出していた。
「まぎらわしい言い方をしやがって!」
▼綾瀬はるか
年寄りがたむろする将棋会所で出来事もヤバかった。「土手パート2」だ。
その日の、つけっぱなしのテレビはワイドショー。人気女優たちのきわどいグラビアを話題にして、司会者やゲストが「水着の切れ込み」がどうの、「カップサイズがどうの」と寸評していたが、どうということのない内容だったので聞き流していると、ゲストの誰かが突然、「スジがねぇ」といったので、その場にいた爺さん連中の全視線がテレビ画面に集中した。
白い水着で仰向きに寝そべっている綾瀬はるかのグラマラスな肢体を足側から写したグラビアが大写しになっていた。
しかもカメラが、スジっぽく見えなくもない水着の土手のあたりをズームアップしたものだから、あちこちで「ゴクッ」と生唾を飲む音が聞こえた。
しかし、ゲストの誰かがいったのは、「スジがねぇ」ではなく、「筋金入り」だった。
正確には、「ポーズの取り方も表情も堂に入ったもの。プロ根性は筋金入り」といったのを聞き違えただけの話。なんのこっちゃ!
(城島明彦)
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