25日の金メダルトリオの年齢も一二三だ! 阿部詩(21)、堀米雄斗(22)、阿部一二三(23)
大相撲の白鵬は、勝った阿部一二三が見せたクールな無表情をどう感じたか、知りたいものだ
▼詩は勝った瞬間、我を忘れて、全身で喜びを表したのに対し、兄の一二三は厳しい表情を崩さなかった。これが柔道の正しい姿だ。実況中継のアナウンサーは「礼に始まり、礼で終わる」といったが、勝者は「敗者の健闘を讃え、その心中を思いやって喜びをあらわにせず、ましてやガッツポーズなどしない」のが日本の武道精神であり、阿部一二三の畳の上での挙措(きょそ)はそれにかなっていた。同じ国技の大相撲の横綱白鵬は、一二三の爪の垢でも煎じて飲め!
▼スケボーの堀米雄斗も、見た目と違う〝クールガイ〟で、勝っても、ほとんど表情を変えない点が、「武士道」をほうふつさせる。あんたは、エライ!
▼25日に金メダリストとなった3人の年齢が面白い。阿部詩は21歳で、兄の一二三は23歳だが、その間に22歳の堀米優斗が入ると、こちらも一二三となる。
▼昭和30年代に福井英一の柔道漫画「イガグリ君」を読んで育ったオイラのような爺さん連中が「一二三」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、同じく漫画家の山根一二三で、将棋の加藤一二三はその次だ。フガフガいいながら元気いっぱいの加藤一二三の年齢は、詩、雄斗、一二三の年齢を足してもまだ届かない81歳になっても、まだ金や銀の話に花を咲かせている。
▼山根一二三も昭和30年代に活躍し、「ごろっぺ」ほかの漫画をかいた。当時の漫画雑誌は付録の数を競っており、ヒヒ退治で有名な豪傑「岩見重太郎」とか、「日吉丸」(秀吉の幼少名)の漫画を付録で読んだ記憶がある。
▼25日には大橋悠依も400メートル個人メドレーで金メダルを取ったが、彼女は25歳で、「一二三四」とはならなかった。同じく日本の金メダル第1号の高藤直寿(なおひさ)は28歳で、彼も語呂合わせには加われず、残念無念?
▼日本が獲得する金銀銅のメダルの数は、どんどん増えているが、その間にも〝負の五輪効果〟であるコロナ感染者の数は激増に次ぐ激増を重ね、国家的危機に突入している。にもかかわらず、東京五輪を強行実施した菅首相や小池都知事は、「我関せず」ともとれるような空虚で無責任な発言に終始している。死者の数が減っているとはいえ、罹患者が増加すれば、医療崩壊につながることは、経験済みだ。
▼大会関係者の感染者数は、とうに100人を突破しており、選手の感染者も増加しつつある。コロナの影響で、五輪参加を断念した金メダル候補が何人も出ている。彼らは、コロナ禍で東京五輪を強行したことで、「思い描いていた人生の青写真」を狂わされた。このことを、詭弁家の菅首相や小池都知事はどう思っているのか。どこが「安全で安心なのか」!?
(城島明彦)
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