仏の顔も3度までっていうぞ。でもって、東京は４度目の「緊急事態宣言」ってか

〽酒吞みが　酒呑まずに　いられるものですか（「ヤットン節」）

　〝小池劇場〟やら〝無免許運転事故議員〟やらで、都議会議選のほとぼり未だ冷めやらぬ昨今。

　　一杯きげんの武（タケ）ちゃんが、ふらふらする足取りで登場。

　「オイラ、タケちゃん。武士の武と書くタケちゃんだい！」

　　そういうと、いきなり大きなダミ声を張り上げて歌いだした。

　　　♪　お酒吞むな　お酒吞むなの　ご意見なれど　ヨイヨイ

　　　 　酒飲みが　酒飲まずに　いられるものですか　チョイなチョイなぁ～、っと

　　そこへ、「ヤットン節だね、人生は」と、うなづきながら、カンちゃん登場。

　漢「こちとらは、漢字の漢と書くカンちゃんだ！　2人合わせて、武漢だぞ」

　武「おいおい、武漢たって、もう世間は忘れかけているぞ」

　漢「知らざあ、いって聞かせやSHOタイムだ。〝元祖コロナコンビ〟ってぇのは、俺らのことだい。驚いたか」

　　と、周りを見回すが、観客は誰もいない。

　漢「ちっ。首都圏の五輪と同じで、観客はスッカラカンでやんの。誰も観てねぇと力がはいらねえ。バイデン大統領と同じだ」

　武「なんだい、藪から棒に」

　漢「アンパンチ！で、バイバイデ～ンだっつうの」

　武「くだらないダ洒落を飛ばすんじゃねぇ」

　漢「あいすみません。あいみょん。それにしても、古い流行歌をよく知ってるもんだ。たしか、昭和27（1952）年頃に流行っただろ」

　武「それがどうした。令和の禁酒法が成立した祝い酒だ。行こうぜ、パーッと！」

　　ズボンの左右のポケットから缶ビールを取り出し、一つを漢に渡す。

　漢「それをいうなら、緊急事態宣言だろ」

　武「そうともいう。オイラはアル中カッポレだ」

　漢「アル・カポネっていいたいんだろ」

　武「おめぇがいってくれて、手間が省けた。〽アル・カッポレ、カッポレ、鼻の穴カッポジレってか」

　漢「バカだね、おめえは。底なしのバカボンだ」

　武「バカボンで結構。バカボン・ジュール！　途中でやめたら気分が悪い。最後まで歌わせろ」

　漢「わかった、わかった」

　武「（改めて最初から歌いだす）」

　　　♪　お酒吞むな　お酒吞むなの　ご意見なれど　（漢が「ヨイヨイ」と合いの手）

　　　　 酒吞 みゃ　酒吞まずに　いられるものですか　（「チョイなチョイな」または「だがね」）

            あなたも　酒飲みの身になって　みやしゃんせ　（漢「ヨイヨイ」）

            ちっとやそっとの　ご意見なんぞで　酒やめられましょか　（漢「トコ」）

　　　　 ねえさん　酒もってこい～っ、と

（城島明彦）