運転免許センターで「認知機能検査」を受けてきた
時間は30分。設問は5問で「ごもんなさい」
オイラも、とうとう運転免許の更新のときに「認知機能検査」を受けさせられる年齢に達してしまった。
検査の案内はずいぶん前に届いていたが、「コロナワクチンを接種してから」と、のんびり構えていたのが失敗だった。
いざ予約しようとすると、近在の自動車教習所はどこもかしこも満員で、予約が取れず、二俣川にある神奈川県警運転免許センターまで行くハメになったというわけだ。
♪ はるばる来たぜ ふたまたがわ
♪ 南の島のハメハメハ
電車を乗り継ぎ、バスに乗ってセンターへ到着。15、6人が同じ部屋で検査(30分ばかりの筆記)を受けたが、そのなかに腰が曲がり、頭のてっぺんも禿げ、動きもスローな小柄なバアさんが1人いた。
係官が近づき、「運転しているんですか」とバアさんに尋ねると、当然というように「うん」と大きくうなずき、着席した。
と、しゃきっとして別人のような顔つきになったので、驚いてしまった。
4つの絵を4枚順に見せられて、あとで、何だったかを答える問題があったり、100個並んだ数字のなかで、係官が指示した数字を斜線で消す問題やら、時計を描いて係官がいった時刻を短針と長針で示す問題とか全部で5問。
昔、学校でやった知能検査の問題を思い出した。
係官に「おかしな人も来る?」ときくと、「ええ。そういう人はすぐにわかります」とのことだった。
検査が終わった後、半数くらいの人が名前を呼ばれて別室へ行ったが、そのなかに腰の曲がったバアさんもいた。
そのバアさんを目にしたことで、検査から帰る道々、昨日書いたワクチン大規模接種会場のへんなバアさんの声が思い出され、さらに、
♪ あなた、知ってる? 港ヨコハマ……
で知られる〝ダミ声演歌歌手〟青江三奈のヒット曲「伊勢佐木町ブルース」が重なってきた。
青江三奈がデビューしたのはオイラが学生だった1966(昭和41)年だったが、その年には、男のダミ声演歌歌手、森進一も「女のためいき」でデビュー。「歌手といえば美声」という常識をひっくり返した。
その6年ばかり前には「ズビズビズー」などという訳のわからない歌もあった。
それにしても、青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」は、歌い方も歌詞もあぶなかった。
その歌声とコロナワクチンの大接種会場でのバアさんのセリフがコラボすると、もっとあぶない。
♪ あなた知ってる 港ヨコハマ あぁ ああ
セリフ「ぶっといのがいい ぶっとい注射して!」
♪ ドゥドゥビ ドゥビドゥビ ドゥビドゥバ~
バアさんが「よく効くように、もっと太い注射器でやってくれ」と騒いでいた話は、昨日のブログに書いた。
(城島明彦)