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2020/03/23

安倍首相が「東京五輪延期」発言を延ばしまくったのは、スポンサー企業の献金がらみか!?

「おもてなし→裏ばかり」「おもてなし→(打つべき)主手(おもなて)なし」で〝遅かりし晋之介〟だ

 

 私は今、4月発売の新刊書『武士の家訓』の再校ゲラに追いまくられているが、「東京コロリンピック」の開催をめぐって安倍首相がやっとこさ「延期」といったので、仕事の息抜きを兼ねて、このブログを書くことにした。

 イタリアやらスペインやらの友好国が前代未聞のパニックになっているのに、東京五輪を『完全な形』で予定通りにやる」と大見得を切り続けてきたが、ここにきて東京五輪開催への世界の風当たりが強くなり、ドイツのメルケル首相が「新型コロナでやばいかもしれない」との報道が出るに及んで、安倍晋三首相はしぶしぶ「延期」と発言したが、決断が遅すぎる。

 五輪をやるならK1をやってもいいじゃないかという口実を与えてしまったと考えると、歌舞伎の名台詞「遅かりし由良之助」ではないが、安倍発言は「遅かりし晋之介」だ。

 

 では、延期発言がなぜ本日23日なのかを別の視点で勘ぐって見ると、エネオスから巨額政治献金を受けているからじゃないのか、と思えてくる。

 

 エネオスのテレビCMは、若づくりの40代半ばのおばさん(吉田羊)とゴリラが踊り狂って五輪切符が当たるというキャンペーンCMをバンバン流して、東京五輪開催をあおり続けてきたが、その締め切りが今月25日としている。

 そう、あと2日になった時点での「延期発言」なのだ。勘ぐらないわけにはいくまい。

 

 エネオスは、石油元売り最大手のJXTGのSS(サービス・ステーション)の名称だと考えると、安倍首相が世界中で新型コロナが蔓延し、世界中で死者が増え続けているにもかかわらず、「延期しない」「中止はない」と断言してきたのは、ゼニカネの問題が裏にあったのかと考えると、ツジツマが合う。

 

 どの企業が東京五輪のスポンサーになっているかは、JOCのHPを見ればわかるが、大きく分けると4種類ある。

 ①ワールドワイドオリンピックパートナー14社 コカ・コーラ、パナソニック、トヨタなど。

 ②JOCゴールドパートナー15社 エネオスはこれで、アサヒ、日生、NTT、キヤノン、明治など。

 ③JOCオフィシャルパートナー32社 味の素、JTB、キッコーマン、日清食品、JALなど。

 

 「中止」となると、これらの企業が拠出した金はどうなる? 「返せ」「もう返せない」などというみっともない話になる。

 

 安倍首相は、「中止」といわず、「延期」としているが、ここまで新型コロナが蔓延したら、それだけではダメだ。もっと細かい、さまざまなケースを想定して、この場合はどう、これならどうという案をいくつも考えて、IOCなどと協議しないといけない。

 

「日本だけが終息したら年内開催できるなど」という甘い考えは世界に通用しない。

 

 外国人選手が日本に渡ってこなければオリンピックなどありえないが、その外国が次々と渡航禁止を打ち出しているという尋常ならざる事態は、今に始まったことではない。

 もし外国人がやってきたとしても新型コロナの保菌者だったら、どうなるか。選手村どころか、東京や横浜をはじめ、強烈な新型ウイルスが蔓延しまくる。東京は滅び、日本も滅んでしまうという想定を誰も完全否定することはできないのだ。

 

 なのに、安倍首相やら小池百合子都知事やら森喜朗元首相やらが、ノー天気なことをのたもうていた。「おもてなし」〝裏だらけパンパラパン・トリオ〟ってわけか。

 

 要は、オリンピックを「世界の平和の祭典」と銘打ってきた以上、東京大会は「WHOの終息宣言」が発せられない限り、開催してはならないということだ。

 

 日本国民としては「延期は一年先が好ましい」が、その時期までに「終息宣言」が出るという保証はない。

 その時期がいつになるのかは誰もわからない。

 

 安倍首相は、なぜ、世界に向かって、

 「日本としては延期ということでIOCと交渉したい。だが、世界各国の窮状を考えると、中止のやむなきに至ることも視野に入れなければならない」

 と素直にいえないのか。

 

 いろんな国がテンヤワンヤの大騒ぎをしているのに、何を日本はのんびりと東京五輪をやるだの言っているのか、という批判の声が大きくなって、やっと安倍首相は「延期」と言い出したわけだが、他国の痛みを理解できずにきた国際協調感覚ゼロ、遅すぎる決断、そして風見鶏よろしく、ケロッとして前言をひるがえす情けない姿を、世界にさらしまったツケは、決して軽くない。

(城島明彦)

 

 

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