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2019/12/19

我、老いたり――1日が過ぎていく速さを実感する日々

あの世が近づいているのか!?

 

 

 年をとったと感じるのは、どういうときか。

 20代、30代のときではない。

 40代、50代でもない。

 60代以降の話だ。

 

 若い頃と比べて、無理がきかない。

 足腰が弱ってきた。

 膝が痛むようになった。

 急な坂道を登ると、動悸が激しくなる。

 毛髪量が減ってきた。

 皮膚が汚くなってきた。

 歯が弱ったり抜けたりしてきた。

 

 ――いちいち挙げるとキリがないが、これらは肉体的な衰えだ。

 

 御年73歳と完全な老境にある私がしばしば思うのは、そういったことではなく、

 「一日が速く過ぎていく」

 ということだ。

 

 若い頃は、ゲームなどに夢中になり、ふと時計を見て、

「えっ、もうこんな時間か」

 と思った感覚とはまるで違う。

 

 60歳を過ぎたあたりから、時間が速く過ぎていくことを実感するようになった。

 特に最近、そう思う。

 

 ワープロに向かって原稿を書くスピードが遅くなったわけではないが、時間が過ぎていくのが速いのだ。

 道を歩いていても、レストランで食事をしていても、やはり同じように感じる。

 日が短くなった冬の今は、余計そう感じる。

 ふと外を見ると、先ほどまで明るかった窓の向こうが真っ暗になっている。
 

 あの世が近づいているのかもしれませんなあ。

 ♪ あの世はだあれ だれでしょね ってか

 頭の中がコンラッズ、山中毅(つよし)がんばれ、コンラッズを負けるな!

 ん? 一体、いつの話をしているのか。ローマ五輪の水泳で銀メダルや!

 チクタク チクタク ボ~ンボ~ン 煩悩よ去れ!

(城島明彦)

 

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