秋たけなわでございますなあ、あき竹城
秋もいいけど、春川ますみ
あき竹城は団塊世代で、今じゃ〝山形弁のヘンなばあさん〟キャラが売り物のバラエティタレントになっておりますが、かつては〝デブ系〟ヌードダンサー。
日劇ミュージックホールに出演したこともありました。
朱雀さぎり、松永てるほ、アンジェラ浅丘、岬マコらが人気の頃であります。
オイラは、東宝の新人研修の一環で、同ホールのエレベーター係をやらされ、空いている時間は客席の後ろから彼女らの踊りをただで何度も見させてもらったのであります。
同社への1970年入社が決まっていた大卒は5人いましたが、なぜかオイラだけが名花の〝乳出しダンシング〟のオンパレードを連日ただで満喫できる日劇ミュージックホール。ほかの連中は、日比谷界隈の直営映画館。人事も、わかっておったんですな。
渡辺直美には負けるが、春川ますみとメリー・ローズ
あき竹城より年齢がほぼひと回り上の春川ますみも、今は女優だが、もとはといえば、ヌードダンサー。浅草ロック座で踊っておったんですな。
春川ますみは、ひいき目にいえば当時の流行語の「トラグラ」(トランジスタグラマー)、ストレートにいえば「小柄で、ずんぐりむっくり」だったが、驚くべきは、その芸名。
メリー・ローズでありました。メリー・ジェーンではありませぬ。
ロースは牛肉、ローズはバラで、ズロースは女性用下着。のちに惨殺されるハリウッド女優シャロン・テート主演の映画「ローズマリーの赤ちゃん」というのもありましたっけ。
だがしかし、正統派ローズは、東京ローズにジプシー・ローズ、へてからコロムビア・ローズにとどめを刺しますなあ、御同輩!
若い世代のためには、解説が必要でしょうな。
東京ローズは、太平洋戦争中、米兵の戦意をそぐプロパガンダ放送をやった女性DJ。
ジプシー・ローズは、日本のマリリン・モンローといわれたストリッパー。
コロムビア・ローズは、「東京のバスガール」を歌った初代。
それにしても、どう逆立ちしても、メリー・ローズから春川ますみのあのアンパン顔で小太り体型は浮かびません。
春川ますみは、最近経産省の局長との再婚話で話題沸騰の菊池桃子のデビュー映画「パンツの穴」にも出ていたんですな。
オイラの頭のなかでは、今村昌平の傑作映画「赤い殺意」で、布団をひっかぶって「母ちゃん」という西村晃と事に及ぶ太った田舎の中年女のイメージが鮮烈であります。
あんたも好きねえ、ってか。
いえいえ、私は正真正銘のセカンドチェリー。娘が生まれてからは、「煩悩を断ち、女犯を断って、清く正しく美しい体で生きよう」と固く決意して三十年近くになりますのや。
信じる者は救われん。
♪ チェーリー チェリーベイビー チェーリー カモン トゥナ~イト
おっと、「チェリー」じゃなく、「シェリー」だった。チェッ。
尾崎豊の「シェリー」じゃおまへんで。
♪ Sherry, Sherry baby Sherry, Sherry baby
Sherry, can you come out tonight?
1962(昭和37)年にヒットしたアメリカン・ポップスのフォー・シーズンズの「シェリー」やで。そのときオイラは、花も恥じらう16歳。青春でしたなあ。
(城島明彦)
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