何度でもいう! 「史上〝最悪〟横綱〟白鵬」と。
何番「張り差し」をすれば気が済むのか? 朝乃山の爪の垢でも煎じて飲め!
「バチン」
白鵬の張り手の大きな音が場内に響き渡る。
来る日も来る日も「張り差し」だ。
左顔面に衝撃を受け、動きが止まった御嶽海を組み止め、すかさず外掛け。
御嶽海はあっけなく土俵に倒れ、白鵬は千秋楽を待たずに大相撲九州場所14日目で優勝を決めた。
「横綱の相撲じゃない。気分が悪い!」
そう呟いて、私はテレビを消した。
その点、朝乃山の相撲は、観ていて気持ちがいい。爽やか相撲だ。
がっぷり四つに組んで渡り合う。
双葉山、大鵬、貴乃花……名横綱といわれる過去の横綱たちの相撲は、令和の朝乃山が受け継いでいる。
朝乃山よ、早く横綱になれ!
そして「これが横綱相撲だ」という相撲を見せてくれ!
なぜ他の力士は白鵬に張り差しを見舞わないのか!? 見舞えないのだ!
横綱ということで、遠慮しているからだ。
それをいいことに、白鵬は張るわ張るわ。
対戦相手が張ってこないとわかっているから、毎度毎度、張りにいく。
一種のパワハラである。あざとい、底意地が悪いといってよかろう。
格上の力士が格下の力士に見舞うことはあっても、格下の力士が格上の力士を見舞うことは極めて少ないということも、重要である。
「張り差し」や「張り手」がいくら公式技として認められていても、顔を張られた方の力士は頭に血がのぼる。
なかには、張り返す力士もいる。
張って、張り返し、また張り返す……そういう勝負も過去にはあったが、醜い限りだ。
側頭部は、危険だ。脳震とうを起こしたり、中耳炎になったりする。
ためしに、自分の手のひら(すこし丸みを帯びる形にする)で、ちょっと強めに自分の耳を覆うように張ってごらん。
耳が塞がれ、頭の奥がぼわ~んとした感じになる。
ちょっと張るだけで、これだ。
力士の力は半端じゃない。側頭部への殴打は、脳震とうで済まず、死に至るケースもあり得るのだ。
そういうことがわかっていて、連日のように狙うのだから、横綱失格だ。
朝乃山は、こざかしい手を使わず、正々堂々とした相撲を取る。
小結にして、すでに横綱の風格がある!
白鵬も少しは見習ったらどうか。
いや、その程度ではダメだ。朝乃山の爪の垢をもらって、煎じて飲め!
(城島明彦)