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2019/11/27

オリンポスの神々のヘンなおはなし

 ここはどこ? 御殿場? 踊り場? いいえ、土壇場で~す 

 

 どこかで麻雀パイをかき混ぜる音がする。

 「アポーッ」

 といいながらリーチをかけたのは、ジャイアント馬場ではないか。

 すると、アントニオ猪木が、

 「ロン」といった。

 

 「アポーッ」「ロン」という地上の大声は、天上まで届いた。

 「誰だ、軽々しくワシの名を呼ぶのは!」

 雲の上に姿を現したのは、太陽神アポロンである。

 

 と、そこへ、

 「はあ、ぽっくん、ぽっくん」

 といいながら、妙なおっさんがやってきた。

 「ココロのポス」だった。

 ココロのポスは、女神ヘラをみつけると、へらへら笑って、

 「わしはここにおる、オリンポス

 と話しかけた。

 

 「静かにセネガル」

 太陽神アポロンが怒り、あたりを見回して、

 「ギリギリガールズの姿が見えぬな、今日は」

 といった。

 すると、マーキュリーったらギッチョンチョンでパイのパイのパイが鼻歌を歌った。

  ♪義理がすたれば この世は闇だ

  なまじ止めるな 夜のア~メン・キャバレロ

 マーキュリーはローマではそう呼ばれたが、ギリシャではヘルメスなのだ。

 

 そのヘルメスにアポロンが命じた。

 「お前は好色すぎるから、今日からHを剥奪する」

 かくて、商業神ヘルメス(Hermes)はエルメスとなったのだ。

 お~、イヤーッ! 祖谷(いや)の「かづら橋」!

 

 アポロンは、次に冥界神ハデスにいった。

 「お前は派手すぎる。名前を変えろ。アホデスかバカデスか、どっちかにしろ。セルジオ・メンデスでもいいぞ」

 「私は頭痛持ちなので、セデスがいいです」

 

 続いてアポロンは、女神アルテミスを呼んだ。

 「おまえは、いつも完璧だと威張っておるが」

 と前置きして、関西弁でいった。

 「ノーミスやない。あるて、ミスが。よって今からミスダラケという名に変えろ」」

 

 ――今日も、オリンポスの神々は平和であった。

(城島明彦)

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