麻薬で沢尻エリカ逮捕事件は「彼女だけの責任で、制作者は責任なし」というフジTV小倉智昭はバカなのか?
「大臣が辞任しても首相には任命責任」がないといっているのと同じだ!
麻薬取締法違反で逮捕された女優沢尻エリカ事件に関して、フジテレビ系「とくダネ」で司会者の小倉智昭がバカなことをいった。
スポーツ報知オンライン版から引用。
《フリーアナウンサーの小倉智昭氏(72)は、沢尻容疑者が出演を予定していたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が混乱していることに「大河ドラマも問題になってるじゃないですか。NHKが無駄遣いをするとみんなたたきますよね、NHKを。大河ドラマ、そのままやってもいいと思う。本人の責任はあるかもわからないけど、周囲の人とか制作者には全く責任がないわけで。それはやるべきだと思うんだけど、おかしいかな、この考え方。音楽とかもすぐに発売禁止になるでしょ」とコメントした。》
周囲の人とは他の共演者のようにもとれるが、こういうことをいう奴がいるから、芸能人はつけあがる。
小倉智昭のように、「本人に責任があるだけで、制作者には全く責任がない」などと自信ありげに堂々とコメントするところに、淀み腐ったテレビ界の深層が見え隠れする。それよりなにより、テレビでこういう愚かなことを堂々と言い放つこと自体、狂っている。
小倉は、大臣がいわずもがなのことをいってしまって更迭されると問題などでは、「任命責任」がどうのと、まくし立てる。
ドラマの役は任命するのではないが、似たようなものだ。
NHKには、いっぱいいる女優のなかから沢尻エリカを「選んだ責任」「起用した責任」というものがあることは明々白々。
わかりやすい例でいえば、もし小倉智昭がシャブで捕まったら、プロデューサーや担当役員は「監督不行き届き」で更迭されるし、小倉が出演した番組は、たちどころに放送禁止となる。世論がことのほか厳しい場合には、社長退任という事態に発展するかもしれないし、組織ぐるみが指摘されたら何人もの役員が連帯責任を取らされる。それが企業の社会的責任というものだ。
小倉智昭は、長い間、ニュースも報道しているのだから、それくらいのことがわからないはずがない。
法を犯して逮捕されても、その罪を犯した当人だけで済むという話ではないのだ。
小倉は、甘い。甘すぎる。
沢尻エリカは、ツッパリ時代に「別に」とそっけなく答えて袋叩きにあって反省したと見え、近年は別人のように礼儀正しくなり、愛想もよくなっただけでなく、生来の美貌にも磨きがかかり、女優としての演技も確かなものとなって幅広い役がこなせるようになり、好感度が上がった――かのように見えたから、CMに起用する企業も現れた。
だがそれは、彼女の表面しか見ていなかったということになる。
彼女がクスリをやると、どういう狂態をさらす姿に一変してしまうのかということは、当人や当人とごく親しいクスリ仲間以外には知りえないことである。
沢尻エリカが出演しているNHK大河ドラマをそのまま流してもいいという意見も結構あるようだが、もし許すとなると、犯罪者のテレビ出演は、そういうケースも考慮に入れて判断する必要があるのだ。
極論すれば、出演者が何人逮捕されたとしても、一向に構わないということになる。
さらにいうと、実現の可能性はきわめて低いケースとして、出演者全員が犯罪者ということだってありえなくはない。そうなると、テレビ番組はまるでゾンビ映画だ。
「おかしいなこの考え方」という小倉の方が「おかしい」のだ。NHKに媚びを売ったのか!?
(城島明彦)
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