『代表的日本人』を書いた内村鑑三のラグビー魂One for all, All for oneに注目せよ
「私は日本のために、日本は世界のために」
メディアは、20日から始まる日本開催のラグビーW杯を盛んに取り上げているが、
〝One for all, All for one〟(一人はみんなのために、みんなは一人のために)
だけを、馬鹿の一つ覚えのように「ラグビー精神」といっているが、もっと深く掘り下げて、負の側面についても言及すべきである。
この言葉の起源は、どうやらゲルマン民族つまりドイツ人が最初に言い出し、人々の間に広まっていったらしい。
ゲルマン民族といえば、「大移動」を条件反射的に思い浮かべる人が多いだろうが、あのヒットラーの名を連想する人だっているのだ。
ヒットラーというOne(一人の狂人)のために、Allドイツ国民が一致団結して狂気に走り、Allユダヤ人皆殺しの戦争をしたという、ネガティブな歴史を忘れてはいけない。
『代表的日本人』を英語で書いて世界に発信した内村鑑三は、アメリカに留学していたときに持っていた自分の聖書に次のように書き入れていた。
I, for Japan
Japan, for the World
The World, for Christ
And All, for God
(私は、日本のために
日本は、世界のために
世界は、キリストのために
そしてすべては神のために)
キリスト教の信者だった内村鑑三は、アメリカ人やイギリス人が夢中になっていたラグビーからこの言葉を思いついたのではないか。
(城島明彦)
« 意地を見せたれ、中日ドラゴンズ! 〝逆転・3位浮上〟はあるのか!? | トップページ | 長生きの秘訣は自虐ネタ「老醜を 笑い飛ばして ボケ知らず」 »