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2017/11/25

白鵬の得意技「張り差し」についてどう思うか、全力士に緊急アンケート調査を実施せよ!


日馬富士の暴力沙汰は、「たまたま」「初めて」のケースなのか!? 「氷山の一角」なのか? 徹底的調査が必要!

 常識的に考えると、これまで表面化しなかっただけで、程度の差こそあれ、日頃からそれに近い行為を行ってきたのではないかと推測できる。

 昔は地方巡業時に観衆の面前で、上位の者が下位の者に対し、竹刀や棒で尻や背中を叩くのは当たり前だったが、時代が変わった。
 しかし、張り差し、張り手でいじめることは、今も行われている。

 白鵬は、今場所も、張り差しをしない日はないと思えるくらい、連日にわたって行っている。白鵬に張られることを嫌がっている。
 しかし、他の力士が白鵬に対して「張り差し」をすることは、極まて稀である。
なぜなのか!?
 どの力士も、横綱の顔をひっぱたくのは「非礼」「無礼」という思いがあって、遠慮しているのだ。
 相撲取りの「手」は、一般人の手とは違う。
 同じ張り手でも、力士の張り手は「凶器の様相」を呈する

 日馬富士の暴行事件で、日馬富士が貴ノ岩に対し、何十発も張り手を連発したというのは、これは、「一般人が素手で殴った」ということとは本質的に異なっている。力士にとって「平手打ち」は相撲の手では「張り手」であって、一般人の平手打ちとは比べものにならない威力があり、〝一種の凶器〟に近いところがある。
 したがって、「素手で殴ったか、物で殴ったかでは刑の重さが違う」と法律の文言通りの解釈をコメントする弁護士がいるが、特殊ケースであることを加味しないといけない。
 ボクサーが、リング外で拳(こぶし)を使って、相手を殴ったのと同じとみなさないといけないのだ。


「張り差し」は、上位の力士がおのれの地位を笠に着て下位の力士に行う「パワーハラ」だ
 
 白鵬は、そういうことを百も承知の上で、どの場所でも、連日のように「張り差し」を行ってきた。
 「またか」
 と、辟易している相撲ファンは私だけではない。
 
 NHKのアナウンサーや解説の舞の海も、最近になってやっと白鵬の連日の「張り差し」に違和感を呈するコメントをするようになったのは好ましい。
 それでも、「張り差し」をやめようとしないところに、白鵬の底意地の悪さがうかがえる。

 
 舞の海のような小兵の力士が、大きな相手に対して「張り差し」をしたり、立ち合いで変化したりしても、誰も異議は唱えない。
 ところが、体格も人一倍立派で、しかも強く、〝大横綱〟といわれるような力士が、どの力士も嫌がる「張り差し」を得意技とし、明けても暮れてもそればっかりやるというのは、狂気の沙汰、横綱の品位を踏みにじる行為であるとしか思えない。

 堂々たる体格をし、やる気になれば、張り手など用いなくても、白鵬は素早くまわしを取れるし、押したり投げたりできるにもかかわらず、鍛えようのない顔面それも脳に大きな衝撃を与える側頭部を殴打して相手に衝撃を与えることで相手のパワーを削ぎ、勢いを減じさせるという取り口ほど安易で姑息な取り口はなく、横綱にふさわしくないのである。

 舞の海やアナウンサーは、「横綱にふさわしい真の相撲道とは何か」「日本人の行儀作法」をもっと声を大にしていってほしい!


白鵬は、「横綱の品位・品格」のどこをどう汚しているのか
 
 白鵬は、宝富士にあわやという場面が二度あったが、最後ははたき込んで勝った。
その後、土俵上で笑った。

 これは、横綱の品位を汚すものである。・あってはならないことである。
 懸賞金の分厚い束を受け取ると、その右手で「やった!」といわんばかりに上から下へ手を振った。これは横綱の品位を汚すだけでなく、国技としての大相撲を汚す行為である。

 日本の武道は、礼に始まり礼に終わる。そこには戦う相手に対する敬意がある。
 戦いが終わってもガッツポーズや土俵上で笑みを浮かべたりしないことは、基本中の基本だ。
 白鵬には、そのことがわかっていないし、わかろうとしない。

 モンゴル人だからといってしまえばそれまでだが、古今東西を問わず、どの国にも「郷に入っては郷に従え」という戒めがある。
 しかも、相撲は神事としてスタートした日本の伝統ある国技である。
 それを無視した挙動は、「自分が強いのをいいことに、心中では日本や日本人力士を小馬鹿にしている」と受け取る人も少なくないということが、白鵬にはわかっていない。
 彼の言動は、「大和魂」とは似て非なる異風の「ゴーイング・マイ・ウェイ」である。


ケガで休場する力士がなぜ多くなったか――主な4つの理由

 大相撲秋場所の関取(十両以上)の休場者数は、14日目現在で10人。

 ①体格の向上で大型力士が増え、肥満化が進み、膝、足がその体重に耐え切れなくたったから。
 ②昔は公然と行われていた八百長が禁じられ、無気力相撲と思われないために、力士が本気で相撲を取るようになったため、相撲が荒っぽくなったから。
 ③勝った力士が、勝負がついてからもダメ押しをし、負けた力士が土俵下に転落して負傷する。
 ④無闇やたらと「筋トレ」をするようになったが、それが力士の理想的な体の鍛え方ではないということに気づいていないから。

 筋トレに頼りすぎるのも、力士本来の体にマイナスに働いているということもあるのではないか、と私は見ている。また、食生活の洋風化も、力士には必ずしもプラスに働いていないのかもしれない。

 猛稽古してちゃんこを山のように食べたら寝ることで、体を太らせ、大きくするという伝統的な習慣は、内臓を弱らせたり、糖尿病を誘発したりするので、力士の寿命は一般人と比べてかなり短い。


相撲協会が場所後、全力士を対象にやるべきアンケート調査

 元力士の旭鷲山は、貴ノ岩から電話があったとし、「日馬富士に殴られて、耳が聞こえなくなった。今もおかしい」といっていると発表している。
 その中で、「ケガのことは黙っていたが、親方に知られないようにしていた」といっている。

 これなのだ。相撲に限らず、野球でもサッカーでも、先輩や監督から殴られたりケガをさせられたりしても、誰にも話さないのが、ごく当たり前なのである。
 大相撲では、部屋での稽古中にパワハラを受けても、ただ黙って耐えるしかないのだ。
 本場所の土俵上で、手という凶器を使った「張り差し」を、どんなに稽古しても鍛えることの出来ない頭部の中のさらなる弱点である「側頭部」にくらって、耳の鼓膜が破れたり耳が聞こえなくなったりしても、〝一種の職業病〟という認識をして力士は黙っているから、「張り差し」の被害が表面化しないだけの話である。


アンケートで〝相撲界の闇〟をあぶり出せ

 日馬富士の暴力事件を受けて、相撲協会は、秋場所が終わったら、すみやかに「角界浄化」と隠れて表面に出ない「パワハラという名の暴力沙汰」、さらには「張り差し」「張り手」に対する「力士の本音」と被害に関するアンケート調査を実施してほしい。
 どの部屋の誰がいったということがわからないようにするために、アンケートは「無記名」で行うのが当然であり、自由なコメントを書く欄も設けないといけない。

 アンケートの項目には、次のようなことも入れるべきである。

 〇これまで、稽古場で、いじめと思うことはあったか?
 〇白鵬が連発している「張り差し」「張り手」をどう思うか?
 〇過去に「張り差し」「張り手」を受けて脳震とうを起したり、鼓膜が破れたり耳が聞こえなくなったことはあるか? ある場合は、何回か? いつどのような状況でそうなったか?
 〇土俵上で、懸賞金を手にしてガッツポーズをしてもよいと考えるか?
 〇相撲を神事という認識があるか?
 など。

 国技なのだから、NHKには、国民へのアンケートを定期的に行ってもらいたい。

(城島明彦)

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