日馬富士の貴ノ岩への暴行はパワハラ! 白鵬の得意技「張り差し」もパワハラ!
〝勘違い横綱〟白鵬は、〝相撲界に君臨する帝王〟か?
大相撲秋場所が昨日で終わり、今日は白鵬が警察の事情聴取を受け、相撲協会は八角親方が十両以上の関取を集めて、「二度と暴力沙汰を起さないようにする」といった内容の「講和」を行ったという報道がなされたが、まずは、替え歌と行きますか。
日馬富士の暴行事件の最大の特徴は、力士の最高位に君臨する横綱が、下位力士の貴ノ岩の態度が生意気だという理由で、鉄拳制裁を加えたということ。
しかも、貴ノ岩は、殴られている間、ほとんど無抵抗状態だったとされている。
つまり、「究極のパワハラ」だったのである。
これは土俵外の出来事だったが、土俵上では連日のように横綱白鵬が、下位力士に対して「張り差し」というパワハラを見舞い続けていた。
アマチュア相撲で「危険として禁じられている技」を白鵬はなぜ連発するのか!?
相撲協会は、白鵬が連日のように「張り差し」をしてきたことに対しては、一言も触れていないが、アマチュア相撲では、「張り差し」は「危険だ」という理由で禁止されている技である。
中学や高校だけでなく、大学相撲でも禁じ手になっている。
大相撲の力士が対戦相手に立ち合いざま見舞う「張り手」のパワーはすさまじいものがあり、過去、何人もの力士が脳震とうを起して、ぶざまにその場に崩れ落ちている。ふらふらしながら土俵を降りた力士も一人二人ではない。
相撲協会は、白鵬の得意技「張り差し」によって、どれくらいの横G(横にかかる重力)が相手力士にかかるのか、きちんと調べる必要がある。
大相撲の「張り差し」に問題があるのは、上位力士が下位力士に行うことが圧倒的に多い技だからだ。
日馬富士も、白鵬ほどではないが、しばしば「張り差し」を行ってきた。
それに対し、下位力士の中でも横綱や大関相手に「張り差し」を行う者もいるにはいるが、その比率は白鵬に比べたら微々たるものである。
その理由は、横綱の顔をひっぱたくことに対する遠慮があるからだ。
つまり、「張り差し」は、立派なパワハラの一種なのだ。日馬富士が貴ノ岩に加えた暴力的パワハラと、根っこは同じなのだ。
両耳を同時に張るのは禁止で、片耳ならOKというのも妙だ
アマチュア相撲に限らず、大相撲でも「両耳を同時に左右の手で張ることは禁止」れているのに、「片耳の上を張ることを許している」のは納得がいかない。
テレビのワイドショーも、
「白鵬の張り差しが相手力士に与える衝撃度(横G)」
を実験して公開したらどうなのか!?
そういう実験をやろうともしない民放各社にも罪がある。
「頭髪を掴む」と反則負けになるのは、時折あるから比較的よく知られているが、これは以前は「故意に掴む」という文言になっていたが、2014年以降は「故意に」が削除された。
したがって、「張り差し」を「禁じ手」にすることも可能なのだが、相撲協会がそれをやらないだけだ。つまり、相撲協会は、どれぐらいの横Gが相手の顔面にかかり、その衝撃で耳や脳にどのような問題が起きるかということを調べようとしないのである。
相撲はプロレスとは違うのだ。アマチュア相撲で「危険」とみなされて「禁じ手」になっているものが、なぜ大相撲にだけ許されるのか!?
白鵬は〝空前絶後の勘違い横綱〟だ
白鵬が「自分は、最多優勝横綱で、現役最強だ」と自負し、誇りに思うのは構わないが、「相撲界に君臨する帝王」であると錯覚している節が見られるところに問題がある。
そうでなければ、優勝インタビューでの〝迷言〟「日馬富士や貴ノ岩を土俵に上げてあげたいと思っている」という趣旨の発言は出てこない。
そういうことをいうから、「横綱の品格」に欠けるといわれるのだ。
白鵬の目に余る行き過ぎた態度は、昨日今日に始まったわけではなく、これまでの優勝インタビューでもしばしば垣間見られた。
それがなぜ改まらなかったかといえば、相撲協会や横審が苦言を呈したり、親方が二度とするなと厳重に注意したりしてこなかったからである。注意しても言動に現れなければ、何もしていないのと同じだ。
その結果、白鵬はどんどん増長してしまったのだ。
横綱の品格とは何ぞや!?
横綱の品格とは何か。
「心技体がいずれも充実し、全力士の鑑(見本・手本)となるような相撲を取る最高位の地位を張る力士が横綱で、土俵上では姑息な取り口をせず、堂々たる取り口で対戦相手を圧倒する強さを見せながらも、その態度はどこまでも謙虚で、土俵外でも常に人としての品位を保ち、誰からも尊敬される存在であり続けること。それが横綱の品格だ」
もっと別の、さまざまな言い方もあるだろうが、私はそう思っているのだ。。
このようなことと日馬富士の行った暴力行為を重ね合わせると、日馬富士のどこが横綱の品格を汚したのか、白鵬の11日目の勝負に対する抗議あるいは千秋楽の言動のどこが横綱の品位にそぐわないのかが、おのずと理解できるはずだ。
横審や相撲協会は、今度の事件を教訓として、「横綱の品格」とは何かということを具体例を列記するなどして、誰にもわかるように改めて定義する時期に来ているのではないか。
前代未聞の「横綱が音頭を取って、万歳三唱」
「優勝した横綱が音頭を取って、万歳三唱」
などという、ありえない横暴が国技で公然と行われたこと自体、大相撲がおかしくなっている証拠ではないのか!?
白鵬自身の性格に問題があっただけでなく、親方や相撲協会に監督責任に落ち度、ないしは力士教育に問題があったとしか思えない。
そうでなければ、白鵬が、
「優勝インタビューでは、好きなことができる」
「自分は偉いんだ」
と思い込んだりはしないだろうし、「万歳三唱」を観客に促すなどという言動はとらないだろう。
朝青龍にならったのか!?
伝統的なインタビュースタイルを破って、観客に語りかけた最初の力士は、朝青龍である。
朝青竜は、優勝を重ねるうちに優勝インタービューに慣れて、つまり「場慣れ」し、好き勝手な言動が許されると思い込み、いいたい放題になっていった。
そうした不遜な態度が、土俵外での暴力につながり、引退という結末を招いた。
白鵬は、そういう悪い先輩を見習ってしまい、優勝回数を重ねるごとに、「自分は偉い。何を語っても構わない」という思い上りの気持ちを生んだのである。
繰り返し声を大にしていうが、そういう育て方をした親方の罪も重い。
親方が「余計なことはいうな、するな」と釘を刺していたら、横綱の品格を汚すようなことはいわなかったのではないか。
キジも鳴かずば撃たれまい
白鵬の「膿を出し切って」云々に発言も、
「何様のつもりか」
と思えるような、ひどいものである。
いわずもがなのことをいった感も強い。
白鵬のいう「膿」とは、
「相撲協会には腐敗、ただれた部分があり、モンゴル力士間には八百長相撲が存在し、白鵬がそれを認識していた」
といった類いの〝モンゴル力士会〟にまつわる闇を意味するなのか!?
もしそうなら、大変なことになる。
そういうことがもしあったとしても、一横綱が口にすべきことではない。
思い上がりの「越権行為」である。
11日目の嘉風との一番では、勝負がついた後、白鵬は手を挙げて長い時間、抗議し続けたが、そのような挙動は、行司、審判をないがしろにし、横綱の品格を自ら汚すものであり、「正しいのは自分」という思い込みがないとできない。
そのときも相撲協会の八角親方は注意はしたが、厳罰ではなかった。
そういう大甘な対応姿勢だから、白鵬がますます増長し、千秋楽の万歳三唱やら「膿」発言をやらかしたのである。
NHKにも大罪がある
白鵬に優勝インタビューを行ったNHKアナウンサーの罪、プロデューサーやディレクターの罪も厳しく問われなければならない。
NHKは、民放と違って、場内が盛り上がり、視聴者が喜びそうなら何をやってもいいというわけではない。白鵬が危ないことをいいかけたら中断させるぐらいの臨機応変さはあってしかるべきだったが、NHKはそうせず、白鵬を自由気ままにさせてしまった。
それなのに、優勝インタビューがどんどんエスカレートしてきていた。
貴乃花親方はなぜ相撲協会に報告せず、警察に届け出たのか
今回の騒動では、貴乃花親方の動きに対しても批判が噴出している。
彼はなぜ相撲協会に報告せず、警察に被害届を出したのか!?
その疑問に対する答えは、
「協会が事件をもみ消す」
「日馬富士と貴ノ岩を陰で手打ちさせ、なかったことにする可能性が高い」 と読んだからではないのか。
なぜそう思ったのかといえば、過去に何度も煮え湯を飲まされた経験があって、疑心暗鬼になったからではないのか。
それが、貴乃花部屋に関することなのか、部屋とは直接関係ないことだったのかはわからないが、もしそうであれば〝日本相撲協会の闇〟という話に発展する。
ただ、貴乃花親方の正義感が強く、融通の利かない頑固な性格がそうさせているのか、〝貴乃花の考える正義〟と「世間一般の考える正義」とが必ずしも合致しておらず、自身が巡業部長を務める相撲協会への冷淡な接し方に相撲ファンやメディアは面食らい、非難も少なくない。
(城島明彦)
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