« 2017年4月 | トップページ

2017/05/26

中江藤樹『翁問答』を読まずして明治維新を語ることなかれ!


平成初の現代語訳! 西郷や松陰が熟読した〝日本陽明学の祖〟の代表作


 江戸時代初期の儒学者中江藤樹(なかえ とうじゅ)は、日本を代表する「聖人」(せいじん)だ。
 正確にいうと、出身地にちなんで「近江聖人」(おうみせいじん)である。
 近江は今の滋賀県。高島市の出身だ。

 キリスト教徒の内村鑑三が1908(明治41)年に英語で書いて世界に発信した名著『代表的日本人』に登場する日本の偉人は、5人。

 西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮。

 西郷も尊徳も日蓮もよく知られ、上杉鷹山も近年よく知られるようになったが、中江藤樹に関しては、知らない人が多くなった。
 その理由は、はっきりしている。
 戦後、道徳教育が廃れたからだ。

 中江藤樹は、日本で唯一、「聖人」(せいじん)と呼ばれてきた偉人だ。

 聖徳太子でさえ、「聖」を「せい」とはよまず「しょう」と読む。
 
 親鸞も日蓮も「聖人」だが、「せいじん」とよまず、「上人」に通じる「しょうにん」と読む。
 そう考えると、中江藤樹という人の大きさがわかろうというものだ。

 中江藤樹は、江戸時代にはすでに「聖人」といわれ、明治、大正、昭和(戦前)を通じて、その人となりを誰もが敬う〝国民的偉人〟だった。

 もっと知られていないのは、藤樹が、幕末維新を成し遂げた吉田松陰、西郷隆盛、高杉晋作らが信奉した「日本陽明学の祖」だったという点だ。
 極論すれば、中江藤樹がいなかったら薩長が手を結んで徳川封建政治を倒せなかったかもしれない。私は、そう思っている。

 中江藤樹が道を開いた「日本陽明学」の思想を一言でいうと、
 「知行合一」

 である。

 知行合一は、「ちこうごういつ」または「ちぎょうごういつ」と読む。
 「どんな思想もどんな知識も知るだけでは意味がない。実践して初めて実を結ぶ」
 という意味である。
 
 西郷隆盛も吉田松陰も高杉晋作も坂本龍馬も勝海舟も、この思想に突き動かされ、知行合一を貫き、日本の近代化を成し遂げたのだ。
 したがって、維新の英雄たちの行動を正確かつ完璧に理解しようとすれば、一度は中江藤樹の書をひもとかねばならない。

 少なくとも藤樹の代表作ぐらいは読んでおかないと、幕末維新を語る資格はない、と私は思っている。

 だが、いかんせん、中江藤樹の代表作『翁問答』は難解で、わかりやすい現代語訳を手がけようとする人がいなかった。昭和に思想書として現代語訳されたことはあるが、原文をそのまま現代語訳に移し替えている個所が多く、一般人が理解できなかった。

 「それなら自分が」と思って、今回、現代語訳したというわけだ。
 したがって、平成初、昭和以降つまり日本史上2冊目の全文現代語訳ということになる。

 中江藤樹は「孝の人」で、「孝」の概念を窮理の根本に据えて宇宙全体と人との関係、人としての真の生き方などをとことん追究した。
 その代表作『翁問答』は、人生いかに生きるべきか、学問とは何かといったことが、問答形式で語られる「人生論」でもある。

 Photo  5月28日か29日には書店の店頭に並ぶようなので、ぜひご一読ください。定価は1500円(本体)
 
(城島明彦)

2017/05/20

菊川怜の亭主、ZOZOTOWNの社長ら〝バブル紳士〟と「女好きが一生直らない困った性癖」


歴史は繰り返す! 成金に共通のパターン

 東大卒のインテリタレント菊川怜の初婚の結婚相手のベンチャー企業社長に、
 「婚外子が3人、いや4人」
 などと週刊文春や週刊新潮が報じたと思ったら、今度は読売新聞が、
 「ファッション通販サイトの40代の若い日本人社長がアメリカの近代画家のポップアートを、サザビーズの競売で競り落とした。その金額は約123億円」
 などと報じている。
 この若社長にも複数の異腹の子どもがおり、タレントと交際していると報じられたこともある。
 
 どちらも、バブル期によく見られる典型的な「成金」のパターンだ。
 
 明治以後の日本を振り返れば、その時代その時代の流れにうまく乗って成金となり、金・女・酒・豪邸などに走る多くの連中が現れたが、〝バブル〟という言葉が象徴するように、いつもまにか、弾け飛んだ。

 30年前のバブルを象徴したのは、モータースポーツの最高峰F1だった。
 当時私は、F1をスポーツ紙や雑誌に連載していた関係で、多くの関係者に取材したが、当時の成金や成金企業のトップが、自分の趣味であるF1や絵画収集に桁外れの大金を投じ、そのせいで絵画の価格が急騰した。

 ホンダがぶっちぎりの強さを発揮した時代だが、ホンダは昨日今日、F1にチャレンジしたわけではないから、成金が参入するのを快く思っていなかった。

 私は、学生時代の1970年3月初めに、南アのヨハネスブルグで開催されたF1を見たのがきっかけで、「いつかF1のことを書きたい」と思っており、それから20年近く経ってからF1の記事を書くようになっていたので、成金連中を不快に思っていた。

 菊川怜の好色亭主や近代絵画を買い漁っている昨今の成金は、関与している事業の形態こそ違え、酒・女・クルマ・絵画収集など、やっていることは当時の成金とほとんど同じだ。

 当時の仰天エピソードでは、こういうのがあった。
 鈴鹿サーキットで日本GPが開催されたときに、チームを持っていた日本人の成金若社長は、高級腕時計を片っ端からプレゼントしたり、馴染みの寿司屋を大阪からヘリで空輸させたという話も聞いた。
 別の社長は、著名な西欧絵画をサザビーズなどの競売で次々と高値で競り落とした。「美術館をつくる」といっていたが、そういう構想も事業も、バブル崩壊とともにすべて泡と消えた。


この手の男の女好きは一生直らない

 日本史をたどると、煙草王、石炭王、ガチャマン王(繊維産業で財を成した者)、さまざまな成金がそれこそあぶくのように生まれては消えていった。

 菊川怜の亭主になった男は、婚外子を次々ともうけたり、週刊誌報道によれば女子高生を愛人としてといったとされるなど、道徳観念がきわめて希薄で、自分がブライダル関連企業の社長をしているという意識が欠如している年か思えない。

 菊川怜にアドバイスしてあげると、〝この手の女好き〟は生涯直らない。
 この手の男は、精力が強く、バイタリティがある高血圧タイプに多い。
 仕事だけでなく、女に対しても非常にこまめで、家庭でも妻や子供に〝良きパパぶり〟を発揮する傾向がきわめて強いから、妻は騙されてしまう。

 そういうタイプの男を何人も知っているが、いくつかの共通点がある。

 体力があり、精力が強く、女に優しくこまめで、口も達者で言葉巧みに、金にものをいわせて、次から次へと女を漁る。
 この連中は、目を覚ましてもベッドでボーッとしていない。
 目を覚ますや否や、活発に動き出す高血圧タイプである。

 そういう男と結婚したら、妻が気づかないだけで、婚外子数人とまでは行かなくても、外に何人もの女がいるのだ。
 見破るにはどうすればいいか。
 馬脚を現さずに、そういうことをやって来た〝したたかな男〟なのではないかと、まず疑ってかかることだ。
 そして、そういう目で行動をこまめにチェックしていくと、「怪しい」と思える出来事が必ず出てくる。
 
 もし見つけて指摘すると、その場では謝るが、〝女好き〟という名の〝ほとんど病気〟だから、またやる。
 今度は、どうやったらばれないかを懸命に考えるから、妻はそれを上回る見抜く技を身につけないといけない。

 人に会いに行くといって、やたらシャワーを浴びたり、身ぎれいにしようとしたり、いくつもケータイを持ったりしたら、疑ってかかるべきである。

 (城島明彦)

2017/05/17

「愛用のシャープペン」を洗濯してしまったの巻


洗濯機で強制分解・石鹸入れて水洗いだっちゅうの

 ♪モンブランのおじさんが
   モンブランのおじさんが
   インデアンの子どもを呼びました
   1人、2人、3人来ました
  
 ン? 違う? モンブランじゃない?
 ジョンブランのおじさん?
 こりゃまた失礼しました。
 記憶違いというやつで。
 年は取りたくありませんなあ。

 いやはやどうも、ダヂヅデ、ドジってしまった。
 モジリアニ、ドジってしまってドジリアニ。
 ドジリアニったらドジリアニ、太陽さんさん、サンタルチア。
 だけど、オイラは散々たる痴や、シャーペンを洗濯するなんて!

 ベッドの上で、体に押されてトッピンシャンでバラバラに。
 そうと気づかず、シーツごと、お洗濯でございます。

 アーメン、ラーメン、ぼく、オーメン! (その証拠に頭にゃ666のハゲがある)

 やっちまっただよ、シャーペンの洗濯・脱水。
 オー、ノー! バラバラじゃあーりませんか。

 ん? バラバラといえば、オツムの中に虹が輝くレイン坊主(レインボーズ)だ!

 ♪ My Baby Baby Balla Balla (1966年のヒットポップスじゃよ)

 バラバラいっているだけの歌だったが、ヒットした。ただし、耳には、

 ♪ 魔・下痢下痢・腹腹(ばらばら) 

 としか聞こえなかった?

 さて、洗濯したシャーペンだが、洗濯後に組み立て直して何とか使えるようにはなったものの、芯の自動送り出しがうまくいかない。
 
 作家にとって筆記具は料理人の包丁と同じ。
 野球選手のバットと同じ。
 大相撲の関取のまわしと同じ。
 ストリッパーのツンパと同じ。
 ん? ツンパという表現も近頃、耳にしませんな。
 死語ですな。死語硬直。

(城島明彦)

2017/05/10

「進化」と「深化」、どちらを選ぶかについて考えた

「身化」か「心化」かという問題もある

 江戸時代初期の儒者で〝日本陽明学の始祖〟である中江藤樹の代表作『翁問答』を現代語訳する過程で、いろいろなことを考え、学んだ。

 その癖がついたからか、さきほどシャワーを浴びていたら、
 「〈しんか〉の違い」 
 ということが頭をかすめた。

 「進化と深化でいうと、自分は進化を追い求めてきた」
 と思った。
 「〈深化〉は学者の生き方。一つの専門域をとことん追求し、学問として深めていく生き方だ。しかし、自分の場合は、『あれもやりたい、これもやりたい』と次々と新しいものを求め、そのために努力を重ねる〈進化〉という生き方を好んでやって来た。だから学者のように深くはないが、浅くもない」
 そう思ったのだ。

 進化と深化に共通するのは「新化」であり「真化」だ。

 その過程で常に考えなければならないのは、その「進化」や「深化」は、「身化」のレベルなのか、「心化」のレベルにまで到達できているか、という問題だ。
 そういうことも考えた。

 単なる言葉あそび・語呂あわせというでない。

 天皇の「皇」という字は、「大(おお)いなる」という意味である。漢字を分解すると「日の王」。まさに太陽の如く、君臨する偉大な存在である。

 神(かみ)は音読みすると「しん」と読める。「しん」は「伸」。「伸ばす」という意味で、「神測不可」という表現があるが、「神は人が測ることができない霊妙な存在」という意味だ。
 「神」は、「信」「心」にも通じる。

 ――てなことを、シャワーを浴びながら考えたのである。
 (たまには、ええこというやろ? こういうのを昔は「自画自賛」といい、今は「痔が爺惨(じさん)」というわけないか)

(城島明彦)

2017/05/09

AKB48選抜総選挙2017、近し! 〝中古〟指原、「莉乃ベーション」を起せるか!?


二度あることは三度ある!? 指原莉乃のトップ当選

 早いものですなあ、今年もまた「AKB総選挙」が近づいて参りましたな。
 AKB48は、2005年の創設。
 それから数えて、「干支」がひとめぐりしますな。
 いろんなことがありましたが、なかでも去年の指原莉乃の二連覇は「AKB48史上初」と騒がれましたな。

 それが今年もトップ当選を果たして「三連覇」となった日にゃあ、驚き、桃の木、山椒の樹木希林で、もはや〝怪物〟の域。
 いや、怪物じゃない! 「神様・仏様・莉乃様」であるゾ!

 格さん「(印ろうを突き出し)頭(ず)が高い! 控えおろう。この陰嚢が目に入らぬか」
 越後屋「目に入らぬわ。そんなでっかいものが目に入ったら、痛い! いとうてたまらん」

 話が水戸黄門だけに〝前人水戸〟(未到)の大革命。どこでどう間違えたか、脱線してしまったではないか。


水戸黄門2017「莉乃ベーション編」

 助さん「サッシーの三連覇はあるのかないのか!?」
 格さん「サッシーは、もはやAKBの大ベテランで〝中古〟」
 助さん「なん中古とをいう。だが、いわれてみれば、サッシーのアルミサッシも古びてきた。リフォームが必要かも」
 黄門さま「指原サッシーのリフォームといえば、莉乃ベーションですな。指原莉乃もいつしかAKBの古ダヌキじゃからな」

 ♪(三人そろって)
  たんたんタヌキの 金時計
  風もないのに ブラブラ

 黄門さま「いけませんな。どうしてもタヌキに話がいってしまう」
 助さん「リノベーションは、英語では〈re〉(再び)+〈innovation〉(革新)=renovation(刷新・改新)。中古莉乃のリホームで、莉乃ベーションでございます」
 黄門さま「リノベーションか。『莉乃のベンション、立ちションベン』と覚えるとするか」
 助さん「しかし近年は、リフォーム+イノベーションの合成語として『改築・改修』の意味に使われることが多くなっております」
 格さん「けしからんな、そいつは、消し消しゴムゴム、消しゴムゴム! 責任者、出てこい!たんたんタヌキのこの陰嚢が目に入らぬか」
 越後屋「目に入らぬわ。そんなでっかいものが目に入ったら、いとうてたまらん」
 黄門さま「おまえは引っ込んでおれ、おれおれ詐欺を働きおって」
 格さん「ご隠居、話がもとに戻っております」

 黄門さま「ところで、指原莉乃兵衛の魅力は、一体どこにあるのかの」
  と、そこへ、城之島秋平と名乗る怪しげな男がしゃしゃり出た。
 秋平「おそれながら申し上げます。巷では『指原莉乃小唄』とやらが流行っております」
 黄門さま「申してみよ、アモーレミヨ」
 秋平「では、歌わせていただきます」

  ……騒がれもせず、無視もされず、ちょうどよい
  ……しっかり者で、しまり屋さんで貯金たっぷり
  ……派手ではないが、恥ずかし気にいう仕草もグー
  ……ラッキーだったと謙遜し、自虐ネタかます度胸あり
  ……利口そうで馬鹿っぽいから、嫌われない
  ……ノー天気っぽく、ノリがいいのも好感度

  ※ 『中江藤樹「翁問答」』の仕事からやっと解放され、書いてしまった。
  5月末発売の同書の現代語訳は「平成初・史上2冊目」。
  中江藤樹は、内村鑑三の『代表的日本人』の5人の中の1人だ。
  黄門さま「どさくさにまぎれて本の宣伝じゃな。サッシーに負けず劣らず、しっかりしとるのう」)

(城島明彦)

2017/05/03

ゴールデンウィークというのに、仕事とは……


おまけに発熱、悪夢まで見るなんて


 ♪ 熱が出た出た 熱がァ出た ヨイヨイ

 「お父さん、おかゆができたわよっ」
 のコントでおなじみのザ・ピーナッツも、病床のヨイヨイおやじ役のハナ肇も、もういない。

 冗談じゃねえ、世間は連休というのに!
 仕事に追われて、ヨイヨイ状態でございます。

 おまけに、

 ♪ 悪夢に追われて トッピンシャン 

 と、きたもんだ。

 あゝ 惨(サン)タルチア……

(城島明彦)


2017/05/01

「軍艦マーチ」に送られて、護衛艦いずも、いざ出陣!

♪ 「いずも」群れ飛ぶ かもめさえ


 一杯きげんの熊さん、ごきげんで、たきぎを撫で撫でしながら、

  ♪棒や よい木だ ねんねしな~

 と、歌が口をついて出て参ります。
 「日本昔話」の次は、都はるみの「涙の連絡船」でございますな。

  ♪いずも群れ飛ぶ カモメさえ

 と、そこへ、八っあんが通りかかりましたな。
 「おめえ、思いっきりなまってるじゃねえか」
 
 「俺の歌は、なまっちゃいねえ! 耳の穴かっぽじって、よおく聞いてみやがれ」
 と熊さん、歌い直します。

  ♪ いずも群れ飛ぶ カモメさえ

 「やっぱり、なまってるじゃねえか、〈いずも〉じゃなくて、〈いつも〉だろうが」
 「これでいいんだ。護衛艦『いずも』のことなんだから」

  ♪いずも群れ飛ぶ カモメさえ
   とうに忘れた 航海なのに

 「米原子力空母カールビンソンの護衛に出かけた、あの〈いずも〉か」
 「そう。長嶋茂雄も呼びかけた『カール! カール!』のカールビンさんのお手伝いさ」
 「カールビンじゃねえ、カールビンソンだ」
 「そうともいう。宅配便ならクロネコヤマトのカール便、割れない瓶なら軽い瓶、CMなら――」
 と熊さん、また歌い出しましたな。
 今度はCMでございます

  ♪お菓子はカール

 「いうだろうと思ったよ、困った奴だ。護衛艦『いずも』、出陣!。軍歌でお見送りか」
 「よくぞいってくれました」
 と熊さん、また歌いましたな。

  ♪守るも攻めるも 黒鉄(くろがね)の

 今度は八っあんも、一緒になって歌いましたぞ。

  ♪浮かべる城ぞ  頼みなる
    浮かべるその城 日の本の
    皇国(みくに)の四方(よも)を 守るべし

 歌う熊さんの右手が、いつしか、丸い取っ手を掴む手つきに!
 それを見て、八っあんがいいます。
 「軍艦マーチも、今じゃパチンコ屋の専売特許みたいになっちまったな」
 「東京国際マラソンぐらいの出発時くらいしか演奏されなくなった」
 「そういや、『君が代行進曲』も『軍艦マーチ』も、海上自衛隊のHPにアップされていないからなあ」
 と八っあんがしんみりした口調でいいますてぇと、熊さん、
 「忘れられた名曲か」
 と呟き、思い出したように、また「涙の連絡船」を口づさみます。

  ♪とうに忘れた 恋なのに
    今夜も汽笛が 汽笛が

 調子に乗る熊さんを見て、そうはさせじと、八っあんが割り込みます。

  ♪汽笛一声 新橋を

 なに、負けてなるかと熊さん、声を張り上げて「涙の連絡船」。

  ♪独りぼっちで 泣いている
   忘れられない 私が馬鹿ね

 すると、八っあん、浪花節の広沢寅造の声色をまねて、喉から絞り出すような声で、

  ♪馬鹿は死ななきゃ 治らない~っ

 皮肉られた熊さん、動揺したのか、歌詞を間違えて、都はるみの別の歌を口づさんでしまいましな。
 
  ♪馬鹿っちょ 出船~

 ――お日柄もよろしいようで! 

(城島明彦)

« 2017年4月 | トップページ