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2017/03/25

猪突猛進のモンゴル相撲が、稀勢の里に大ケガを負わせた!?


土俵下転落は、勢いあまってなのか、日馬富士が力を抜かなかったからではないのか

 稀勢の里は、初土俵以来、一日しか休場しなかった強靭な肉体の持ち主だ。
 その稀勢の里が、昨日のように苦痛に顔を歪めて動けなくなった姿を見たことは一度もない。

 稀勢の里も、他の力士同様、これまで何度となく土俵下に転落しているが、ケガを負ったことはない。
 それなのに、なぜ昨日に限って、大ケガをしたか。
 そのあたりをきちんと検証しないといけない。
 日馬富士はベテラン横綱だ。勝負がついたら、力を緩め、稀勢の里の体が土俵下に転落しないように抱き止めないといけないのに、それを怠ったからだと私は見ている。

 勢いは不可抗力で、勝負がついてからも力を緩められなかったということもあるかもしれないが、それ以上に、体に染みついたモンゴル相撲が無意識のうちに顔を出したのではないのか。

 同じモンゴル出身の白鵬は、勝負がついてから相手の胸板を突く「ダメ押し」を何度となくやらかして注意をされている。
 日本人横綱ではありえない行為である。
 意識してそうやっていたら最悪だが、体に染みついているモンゴル相撲が思わず顔を出すのではないか。


いつもと表情が違い、負けるべくして負けた稀勢の里

 稀勢の里にも問題があった。平常心を欠いていた。
 そのことは、仕切りを重ねているときの表情がこれまでと違っていたことから容易に見て取れた。
 「横綱昇進場所優勝」ということが気になり始めたのか、対戦成績で大きく負け越している横綱相手ということを意識したからか。

 日馬富士は、過去にも同部屋の照ノ富士を優勝させるために白鵬に勝っている。
 しかも、日馬富士は前日の取組で、目にもとまらぬ速攻で勝っている。
 稀勢の里は、この2点を頭に叩き込んで作戦を立てなければいけなかったが、無念無想で戦うということが大事だった。

 まとめてみると、
  ①モンゴル勢VS日本人横綱という意識
  ②一敗で稀勢の里を追う同部屋の照ノ富士援護
  ③横綱の意地 
 以上は、日馬富士のモチベーション。 

 一方、稀勢の里は、
  ①優勝の二文字がちらつき始め、無心になりきれなかった
  ②前日に一変した日馬富士の速攻相撲への注意を怠った

 以上の5点で、稀勢の里は無念の一敗を喫してしまったのだ。
 しかも、大ケガを負った。ケガの状態次第では、今後の〝横綱寿命〟への重大な影響もありえる。

(城島明彦)

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