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2017/02/16

こりゃ便利! TSUTAYAの郵便返却


2010年11月開始だとか、ちっとも知らなんだ

 借りてきたDVDを袋に入れて、そのまま郵便ポストに入れるだけでOK。
 こんな便利なものがあるのを見落としていた。
 知らないから利用しなかった歴、なんと6年超。

 家の近くにあるTSUTAYAにはなく、渋谷店にしかない映画のDVDは多く、わざわざ電車賃を払って渋谷まで借りに行き、見終わったらまた返しに行っていた。

 先日、友人が郵便返却を利用したというのを聞いて、渋谷へ行ったついでにTSUTAYAで古い映画を4本借りて、郵便返却を利用した。

 郵便代を含めて540円。これがまた、往復の電車賃と同額。
 私の場合、わざわざDVDを借りるためだけに渋谷まで足を運ぶのではなく、何かの用があったついでに渋谷店の郵便返却を利用すれば、何かと便利ということになる。

 (それにしても、6年間、俺は何をしていたのだろう。無知な私を、誰か激しくムチ打って!)
 などと、自分を責め立てたのであった。
 
 以前、テレビでポストに返却というCMをやっていたような気がしたが、詳細がわからず、ネットで作品を検索したときも、そういうサービスが簡単に利用できるということに気付かなかった。
 そして呟くのだ。
(年は取りたくないもんだ)


ずっと見たかった「くノ一忍法帖」だが、見てがっかり

 借りたDVDは、私が大学受験勉強をしていた昭和30年代の終わりごろに流行った「くノ一」もの。
 山田風太郎の小説『くノ一忍法帖』の映画化だ。
 
 原作は私も一冊買って、期末テストの最中に読んでいた。
 発想が斬新というか、「くノ一」が敵の忍者と交わって精気を奪い、死に至らしめる「忍法 筒がらし」といった手を使うなど、ハチャメチャで、面白かった。
 エロチックな場面満載で、母親にしられないよう、こっそり読んでいた。

 ストーリーはというと――
 秀吉の遺児秀頼の正室千姫(家康の孫)に子がいなかったことから、大阪城落城を目前に控えて、奇策の名手だった真田幸村が、くノ一5人に命じて、秀頼の子を身ごもらせ、豊臣家の血を存続させ、その子が成人の後、徳川を倒そうともくろむ奇想天外な策を実行に移す。

 家康の方は、そうはさせじと服部半蔵らの忍者に命じて、秀頼の子をはらんだくノ一を探し出して腹の子もろとも殺させ、豊臣家の種を断つ、というエロチックな筋書きである。

 千姫は、「自分は豊臣秀頼の嫁。くノ一が生んだ秀頼の子を育てる」といって、家康を驚かせるといった設定になっている。

 監督は、中島貞夫。「くノ一忍法」(1964年/昭和39年)が監督デビュー作。
 中島は、日比谷高校→東大文学部という秀才だが、デビュー作の演出はへたくそ。
 ところが映画がヒットしたので、続編「くノ一化粧」もつくられた。こちらも山田風太郎の『外道忍法帖』が原作で、豊臣家の財宝のありかを示す鈴を秘所に隠した「くノ一」と天草一族の忍者が体と体で戦うというエロチックもの。

 そのDVDも借りて、今回見たのだが、見てビックリ。
 2作とも脚本に、あの「北の国から」の御大倉本聡の名前があった。
 「北の国から」と聞けば、条件反射のように、
  ♪ ああ~あああああ というテーマ曲が頭をよぎるが、「ああ~」は同じでも、「くノ一」が漏らす「ああ~あああああ」とはまったく違いますな。(なんのこっちゃ)

 個人的には、中島貞夫の作品では「893(やくざ)愚連隊」が面白かったが、それ以外のものは積極的に見たいとは思わない。


山本薩夫の「浮草日記」はスグレモノ

 渋谷のTSUTAYAの郵便返却を利用して借りてきた残る2本は、市川雷蔵の「忠直卿行状記」と山本薩夫監督作品「浮草日記」。

 雷蔵のものは、文豪菊池寛原作を映画化した1960(昭和35)公開の「忠直卿行状記」。
 ずっと見たかった映画で、TSUTAYA渋谷店へ借りに行くたびに棚をチェックしていたが、いつも誰かが借りていて見られなかった。
 
 この映画もよくできているが、今回最も感動したのは、旅芸人一座の人間模様を描いた山本薩夫監督作品「浮草日記」。
 公開されたのは60年前の1955(昭和30年)とかなり昔だが、これは折り紙付きの名作。
 山本薩夫の演出を見ると、カット割り、カメラアングル、役者の動かし方などあらゆる点で、中島貞夫がいかに下手かがよくわかる。

 「浮草日記」は、脚本が八住利雄で、音楽が芥川也寸志というのも、またいい。
 主演は津島恵子、菅原謙二だが、俳優座と山本プロがタイアップした映画なので、東野英治郎、小沢栄太郎(当時の芸名は小沢栄)、東山千栄子ら俳優座の芸達者な役者がたくさん出ている。岩崎加根子が若くて、初々しい。
 今では重鎮の仲代達矢が、ひょろっとした20代でちょい役として出ているのも興味を引いた。
 
(城島明彦)

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