「素朴な疑問」「単純な考え」を大事にすると、人は飛躍できる
上には上がいて、下には下がいる
人は、知恵がつくと、ろくなことにならない。
自分を過信する。
自信と過信は紙一重だ。
自信を持つことは大事だが、過信は危険。
「上には上がある」ということを忘れがちになる。
だから、昔の人は「井の中の蛙、大海を知らず」といった。
その逆に、自信を喪失したとしても、
「下には下がいる。今より下には落ちないようにし、少しでも上を目指そう」
と思えば、気が楽になるし、励み甲斐も出ようというもの。
上ばかり見ていると、足元の障害物が見えない。
下ばかり見ていると、眼前の障害物が見えない。
真っ直ぐ前を見ていると、上下の視野が限られる。
時には上を向いたり下を向いたりしながら、自分の位置を確かめ、自分に合った速度で、着実に前進していく。
それが一番だ。
「自分は無知だ、馬鹿だ」
と思えば、どんな相手のいうことにも耳を傾けるようになる。
その相手が、わかりきったことをいっていても、黙って聞く。
そのあと、いいことをいうかもしれないではないか。
しかし、その相手が続けてまた、自分が知っていることをいったとしても、それも黙って聞く。
そういうことを続けていくと、相手は次第に心を開いてくる。
――そんなことを改めて思う今日この頃であります。
(城島明彦)
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