稀勢の里の横綱昇進は、来場所も優勝しないと難しい?
「来場所も優勝」か「3場所合計38勝+準優勝」が横綱昇進の絶対条件
大関稀勢の里は、1月22日、14日目に白鵬が破れたことで初優勝が決まったが、千秋楽の白鵬に負けると横綱昇進への道も険しくなる。
来場所優勝すれば、文句なく横綱昇進を果たすが、白鵬に負けて今場所の成績が13勝2敗になると、先場所が12勝3敗なので、横綱昇進に必要な勝ち星38勝を確保するには、来場所13勝以上にし、最悪準優勝ということにしないといけなくなる。
「日本人横綱待望論」はあっても、誰からも文句をいわれないためには、来場所も優勝するしかないのだ。
◎先例 横綱昇進前(平成15年以降)の3場所の勝ち星の合計
朝青龍 10勝5敗、14勝1敗(優勝)、14勝1敗(優勝) 38勝7敗
白鵬 10勝5敗、13勝2敗(優勝)、15勝1敗(優勝) 38勝7敗
日馬富士 8勝7敗、15勝0敗(優勝)、15勝1敗(優勝) 38勝7敗
鶴竜 9勝6敗、14勝1敗(準優勝)、14勝1敗(優勝) 37勝8敗
鶴竜は37勝しかしていないが、(決定戦で敗れての)準優勝ということで、横綱昇進が認められた。
その点、稀勢の里はどうか。
◎稀勢の里 今場所までの3場所の成績
稀勢の里 10勝5敗、12勝3敗、14勝1敗or13勝2敗
3場所の合計は、白鵬に勝っても36勝しかなく、今場所後の横綱昇進は難しい。
ただし、昨年(2016年)の全6場所の成績は、非常に安定していた。
9勝6敗、13勝2敗、13勝2敗、12勝3敗、10勝5敗、12勝3敗
春場所、夏場所、名古屋場所の合計は38勝を記録しており、勝ち星だけならその時点で「横綱昇進の資格」を満たしていたのだが、いかんせん、一度も優勝していなかったから、横綱にはなれなかった。
さらに安定性を増して、3月の春場所でも優勝して横綱になってもらいたいものだ。
【1月22日追記】 千秋楽に白鵬に逆転勝ちして14勝1敗で優勝! 横綱昇進を決定的にした!!
稀勢の里は2場所連続優勝ではないが、2年連続年間最多勝を手にしているので、それが「2場所連続優勝か、それに準じる成績」に該当するとされ、横綱昇進が認められる流れとなった。
(城島明彦)
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