〝心の時代〟を考える! 正直・倹約・勤勉の「石門心学」と格闘中
〝経済・経営道の先駆者〟石田梅岩は江戸中期の人
梅岩の著作を現代語に訳す作業に着手して2か月余。
書名は、今は伏せておき、後日、伝えたい。
江戸時代に書かれた言葉の中には今でも使われているものも多いが、儒教、仏教、神道などの思想がいっぱい出てきて、意味不明なものも多く、2~3行の意味が解らず、3日も4日も考え込んだことも、幾たびか。
それでも、やっと数日前に訳しおおせた。
石田梅岩は、農民の出で、京都の商家へ丁稚に出されたが、向学心に燃え、「石門心学」と呼ばれる学問体系を作り上げた。
梅岩の魅力は、武士の家柄ではないの、子供のころから漢籍を勉強するということがなかったから、それだけでも大きなハンディをしょっていた。
しかも、江戸時代は、士農工商という身分制度が確立しており、「商人」は最下層と見られていた。
武士階級は政治・経済を動かし、農民は人々が生きていくための米や食料を生産する。工人も、剣などの武具、農具、家具。工具などを汗水流して作った。
ところが商人は、農民が作った五穀や野菜や工人が作った生活用品などを、額に汗することなく右から左へ流して銭儲けしているだけ、つまり、「不労所得者」とみなされ、軽蔑されていた。
それはおかしいと考え、その理由をきちんと説明できるようにしたのが石田梅岩である。
商売は悪いことではなく、商人はもっと敬われるべきだと主張し、それには、
「正直であれ」
「倹約せよ」
「勤勉であれ」
と説いた。
日本企業は、この3つを重視してきたつもりになっているが、東芝事件、三菱自動車事件などで判明するのは、これらに反した行いをしていたという事実である。
石門心学。石田梅岩が説いた「日本人としての正しい心のあり方」が問われる時代になっているのではないか。
(城島明彦)
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