松嶋菜々子の従軍看護婦が嘘っぽすぎる「レッドクロス」、若尾文子の「赤い天使」と大違い!
リアリティがなさすぎる
昨日(8月1日)と今日の2夜に分けて放送されるTBSテレビ60周年特別企画と銘打った大型ドラマ『レッドクロス~女たちの赤紙~』、一夜を見た限りでは、話にリアリティがなさすぎる。
戦時の非人道的で悲壮な話が次々と出てきたが、リアリティに乏しく、涙がこぼれるような場面はなく、安っぽい妙なヒューマニティだけがチラチラして失望。今日は見る気がしない。
実話なのか、その割には話ができすぎていると思って見たが、TBSは実話という発表をしておらず、モデルも誰それと特定していない。
たとえつくり話であっても、ずいぶん金をかけてつくっているということは伝わってくるが、肝心のリアリティを伴わないのでは意味がない。
従軍看護婦を描いた古い大映映画に「赤い天使」(1966年)というのがあるが、これは作家有馬頼義の原作の映画化だが、ド迫力の映画で、主人公の従軍看護婦に扮した。
監督は増村保造。話そのものは「レッドクロス」と同じではないが、戦場の病院でのリアリティがあきらかに違うということは誰が見ても理解できる名画だ。
関心のある人は、ツタヤで借りてみては?
(城島明彦)
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