バブルかバブルでないかを簡単に知る方法
「成長直線」の延長線を突き抜けたらバブル
日本の経済成長を比較的長いスパンの曲線で眺めると、バブル突入以前は、右肩上がりの上昇カーブを描いてきた。
どんな事象にも、上下波動がある。
成長し続ける場合、景気循環に限らず、株価(日経平均)に限らず、小さな上昇と下降を繰り返しながら上昇していく
その上昇波動は、「1本の直線」として捉えることができ、翌年以降の成長率は、その直線の延長線上にある形で推移するのが自然な形である。
ところが、そこに不自然な力が加わって、翌年以降の成長がその直線の延長戦よりはるかに上になってしまうことがある。その延長戦を超えた部分が「バブル」である。
経済学者は、簡単なことを難解に論じているが、単純な話なのだ。
日本政府も企業も、バブル化する動きを抑制しなければならなかったのに、ますますバブルを煽ることをやった。
要するに「ブーム」をつくってしまったのだ。
ブームにならないように抑えながら成長しなければならなかったが、政府は便乗してしまった。
企業は、売れるからといって、むやみやたらに増産し、バブルを煽った。
ブームは「熱」であり、必ず冷め、必ず飽きられる。
人気商品であり続けるには、ブームは禁物なのだ。
そんな当たり前のことを無視した企業が、長い不況に陥っているのだ。
株価がバブルに入ったかどうかもわかる
1980年代半ばから90年代初めに賭けての日本の株価の上昇、IT革命時の株価は、まさにそれ。
株価(日経平均)がどこまで下がったか!?
それ以前の上昇直線の延長線上までである。
延長戦をぶち抜いて天井知らずに暴騰した後に襲うのは、深刻な不況だ。
現在、日経平均は2万円を突破しているが、株価の直線の延長線で判断すれば、日本経済がバブルなしの自然な成長を続けていたら、平均株価は今の株価に到達していた。無論、ゆっくりとした成長である。
したがって、今年とか来年とかに株価がぶっ飛ぶようなら、それはバブルに入ったことを知らせる赤信号であり、日本経済の実態を無視した「無理な力」で株価を押し上げていると考えないといけない。
必ずその反動がやって来て、また不況に襲われる。
(城島明彦)
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