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2015/05/31

「久坂玄瑞の子孫は、文ではなく芸妓お辰(辰路)が生んだ子の家系」の意味


文にはない「女の魅力」に久坂玄瑞が惚れた

 久坂玄瑞は「女にはウブだった」が、京都ではしっかり愛人をこしらえ、死を覚悟した幕府軍との戦いに向かうときは、「自分が愛しているのは、おまえだけだ」と綴った恋文まで送っている。

 しかも、その女との間に子どもまでつくっていた。
男の子で、「秀次郎」と名づけられ、のちに久坂玄瑞の子として正式に認知され、久坂家を継ぐのである。

 次郎とつけられているので、次男坊のように思えるが、文との間には子はできなかったから、お辰はもう1人、秀次郎の前に男の子を生んでいたのかもしれない。生まれてすぐに死んだか、流産した可能性もある。

 久坂玄瑞は三男で、幼名を「秀三郎」といった。「秀」という字をつけたのは、そのことに因んでいると考えられる。

 久坂玄瑞の子を生んだのは、先週の「花燃ゆ」にも登場していた芸妓お辰(西村辰路)である。

 お辰は、京都島原でも有名な揚屋「角屋」に呼ばれて、久坂玄瑞ら長州藩士のいる座敷に出た。
 彼女の抱え主は、「桔梗(ききょう)屋」の小林長兵衛。
 お辰は「内気でおとなしく、立ち居ふるまいはしとやか」といわれていた。
 NHKは「世間慣れし、かなりすれた感じ」に描いていたのは、どういうわけか。

 「角屋」へ遊びにいった久坂玄瑞が、そんなお辰に目を奪われ、翌日もやってくるのを見た仲居のお留が仲介をし、愛人関係になったといわれている。


NHKは読みが浅すぎる

 男も女も、恋愛対象に同じタイプの異性を求めるというが、男の場合に限っていえば、妻と愛人ということになると正反対のタイプを求めるのが普通。

 橋本マナミは、ほんわかとした笑顔、豊満で淫乱そうな体つきをしているから「理想の愛人」といわれるのであって、彼女が「理想の妻」といわれることはない。

 恩師の妹で、しかも不美人だった文にはない女としての魅力を、お辰は備えていた。そう考えないといけない。
お辰は、しとやかに見えながら、ひとたび体の関係を結んでみると、久坂が夢中になるほど素晴らしい女体だったのではないか。

 妻に必要なのは家柄・貞淑さといった要件であって、美貌などは二の次、ましてや結婚条件に床上手を求めることなど表立ってはありえない。

 文は恋愛の対象ではなく、奔放な性の交りをするような対象ではなかったのだ。


NHKは話をどうして嘘っぽくするのか

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」が人気薄の理由の一つは、「話がウソっぽい」と視聴者に思わせる点だ。

 先週の話でも、夫を尋ねた文が藩主〝そうせい侯〞と差し向かいで、長々と言葉を交わす場面があったが、よほど暇で酔狂な殿様でない限り、そんなことはしない。
 吉田松陰の妹であっても、同じことだ。

 そんなことが現実にはありえないことぐらい誰でもわかる。
 今日の時代でも、サラリーマンの役員の妻が夫の仕事場を訪ねたら、社長に声をかけられ、2人きりで長々と話をするか?

 不自然な設定は、文が政治の世界にやたら首を突っ込んだり、高杉晋作に説教めいたことをいうなど、ほかにもいっぱいある。
「もってのほか」というしかない。

 高杉晋作が馬に乗って、通行禁止の「中の橋」を突破する場面があったが、描き方が中途半端だった。
 こういうところこそ高杉の真骨頂なので、もっと長めに描くべきではないのか。

 (城島明彦)


2015/05/28

倉庫の変更で、アマゾン「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。」


拙著『吉田松陰「留魂録」』の在庫補充は6月3日頃とか

 アマゾンで本を買おうとするときに、
 「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。」
 と赤字で書いてあることがある。

 拙著でいうと、『吉田松陰「留魂録」』、宮本武蔵の『五輪書』に、その文章が出てくる。
 どちらも致知出版が発行する「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ」だ。

 その文言が出る前には、手元に届くまでに「9~14日ほどかかる」「10~14日ほどかかる」といった意味合いの注意書きが出ていた。
 
 『五輪書』の方は、この手の注意書きが3週間ぐらい続き、いまは「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。」だ。

 アマゾンのメリットは、宅配のスピードだ。
 私の場合、
 「自宅に届くのに1週間も2週間もかかるのなら、いらない」
 という気持ちになる。それが、さらに、
 「入荷時期は未定」
 となったら、もはや買う気も失せる。

 そういう表示が出ると、当たり前の話だが、本の売上ランキングは間違いなく下がる。


書店は疲れるからアマゾンを利用する

 私の場合、年を取ったせいか、大きな書店へ行くと疲れるようになった。
 昔は、毎日のように本屋のハシゴをし、何時間も過ごしても平気だったが、いまは行く気もなくなった。
 店に並んでいる本の点数があまりにも多すぎて、ほしい本がどこにあるのか見つけるのにえらく時間がかかるからだ。

 したがって、本はアマゾンで買うことが多くなった。
 
 アマゾンで買おうとして、「入荷時期は未定」などと書かれていると不愉快になる。
 自分の書いた本がそうなっているのを見ると、なおさらだ。
 
 『吉田松陰「留魂録」』の方は、NHK大河ドラマの影響もあって、よく売れているようで、以前にはアマゾンのノンフィクション部門の100位までに40数日ランキングされるなどした。
 発売から8か月が過ぎた今も、関心を持って買ってくれる読者がかなりいるみたいだ。

 そういう状況にあるのに、「在庫不足」にして、せっかくの商機を逃すとは!?
 
 そう思って、出版社にどうなっているのかと尋ねると、
 「うちの出版物の倉庫を変えたので、アマゾンへの入庫予定は来月(6月)3日頃になる」
 という返事だった。

 倉庫を移すということはわかっているのだから、多めに入庫しておいたらいいのにと単純に思ってしまうが、それは売る側の考え。
 本を仕入れる側のアマゾンは、出版社の事情を考慮することなどなく、多めに買い入れることはしないのだろう。

 「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ」の本は何冊も出ているので、ほかの本をチェックしてみると、「入荷時期は未定」となっているのは私の2冊だけ。(5月28日午前8時現在)

 私の本が、同じシリーズの他の本より売れているから在庫切れなのか?
 そういうことなら悪い気はしないが、売れゆきに合わせて在庫チェックし、商品を補充することで在庫切れを起こさせないようにするのは、本に限らず、商売の常識ではないのか。


(以下のみ、6月2日追記) 版元より、在庫補充が少し遅れるとの以下のような連絡があった。

 「アマゾン在庫補充が少々遅れておりまして、現在、「10~12日待ち」の表示ですが、
 今週5日(金)頃に『在庫あり』に切り替わる見込みとのことでした」

 買ってくださる方、お待たせして申し訳ありませんが、よろしくお願いします。


(以下、6月4日追記)入庫しました!

 本日(6月4日)、アマゾンに入庫したようです。さっそく買ってくださった方がいるようで、御礼申し上げます。
 
 「心を尽くせば相手にわかってもらえる」と信じ、行動した吉田松陰。
 その思いを凝縮した言葉が「至誠」(しせい)だ。
 松陰の思想は一種の青臭い理想主義かもしれないけれど、理想を失った人生は人生ではないし、人々の理想を失わせるような国家や会社があってはならない。
 理想は「夢」といいかえることもできる。
 
 大きな理想、小さな理想、中くらいの理想と、理想にもいろいろあるが、どんな理想でも、頑張れば叶うのだと思い、その目標に向かって突き進む人の数が多ければ多いほど、その国もその会社も反映へと向かうのではなかろうか。

 不幸ないしは不運にして、その理想に到達できなくても、そこに至るまでに努力し、頑張ってきたことは、それ以後の人生のどこかで必ず役立つはず。

 役立つ日が明日なのか、あさってなのか、5年後なのか、もっと先なのかは、人によって異なるが、いつの日にか、間違いなく、「これは、あのとき頑張ったからだ」と思える日が必ずやってくる。

  人をそういう気持ちにさせ、その理想や夢を実現するための行動へと駆り立てたのが、吉田松陰なのだ。


 (城島明彦)

2015/05/26

ヤマダ電機がなくなる前にポイント交換してきた


プリンターのインク代に2000ポイント使った

 先日、「ヤマダ電機が月内に37店閉鎖」というニュースが流れたとき、
 真っ先に頭に浮かんだのは、
 「無愛想な店員が多いから、客が行かなくなったのでは」
 ということだった。

 「なくなる前にポイントを使っておこう」
 そう思って出かけて行き、プリンターのインクを買い、残っていたポイント約2000点を全部使い切り、
 「この店もなくなるの?」
 とレジの女の子に聞くと、
 「近くの店をこの前つぶして、ここに一緒にしたので、ここはなくならないと思います」
 だって。

 なんだ、存続するのか。
 妙にがっかりしてしまった。
 (店から見たら、ろくな客じゃありませんな)

 (城島明彦)

頭のコリほぐし体操


季節の変わり目、うつ気味でございます

 頭も体も、どこかヘンダーソン。
 気圧変化で、心に異変がキタキツネ!
 自分の屁をかぎ、シリカゲル。
 
 だから、まともな文章が書けナイチンゲール。
 チンがないからナイチンゲール。
 チンがなければナイアガラ。
 チンがあったらアルゼンチン。
 
 そんなことってアルキメデス?
 そんなことってアルハンブラ?
 
 (城島明彦)

2015/05/21

いただきもののクラシック入門雑学本とレンタルもののDVD3本


イタリア・スペイン合作映画「ドン・ジョヴァンニ」(2010年日本公開)

 ♪春の うららの 隅田川
 春はサクラの木の下で、睡魔に襲われ、うつら、うつら。

 春過ぎて、梅雨(つゆ)来にけらしの気配がすると、うつら、うつらから「ら」が抜け落ちて、
 ♪うつ、うつ、うつ、鬱が静かに忍び寄ります ウツ救命丸

 毎年毎年、こんなことの繰り返しでございマスクメロン。

 そんなとき、知り合いの編集者から、ゴホンとくれば龍角散ではありませぬ、ご本でございます、ご本をいただいたのでございます。


 『クラシック音楽のトリセツ』(飯尾洋一著/SB新書)

 帯に目をやると――

 『とっつきにくい』
 『面白さがわからない』
 『コンサート代が高い』……
 そうした誤解をときほぐします。

 そして太字で、
 「クラシックにハマりたかったあなたのために!」
 

 この影響か、TSUTAYAへ行ったときに、
 「そうだ、クラシック関係の映画を観よう」
 となってしまった。

 で、借りた3本のDVDは、マリア・カラス、モーツアルト、モジリアニだった。
 モジリアニは音楽家ではなく画家だが、私にとっては、どちらも天才と狂気の間(はざま)に生きた連中が多く、似たようなもの。
 というわけで、映画の話が先で、本のお話は、あと回し蹴りでございます。


暗すぎてダメよ、ダメダメ! のだめカンタービレ、画家モジリアニのダメ映画

 映画では、冒頭に画家が集まるモンパルナスのカフェ「ラ・ロトンド」の当時の様子が再現されていたので、
 「おっ、いいぞ。さすがフランス・イギリス・イタリアの合作映画だ」
 と期待したが、とんでもハリー・ポッター!
 ♪嘘ついたら、ハリー千本 飲~ますっ!
 の心境になってしまった。

 1958年のフランス映画「モンパルナスの灯」(ジェラール・フィリップ主演、アヌーク・エーメが助演女優)に比べると新解釈が目立ち、ピカソやルノワールの描き方も極端で違和感を受けたが、それ以前に話が暗すぎてますます滅入ってしまい、もはや欝にウツ手なしだった。 


〝20世紀最高のプリ・マドンナ〞の映画はどんな?

 「口直しだ」
 と、続いて観たのが「マリア・カラス 最後の恋」。

 海運王とか造船王とかいわれたギリシャの大富豪オナシスとの出会いから別れまでを描いた伝記映画だが、これも決して明るい話ではない。

 ♪ カラス なぜ泣くの カラスのほかに かわいい愛人が いたからよ
 ♪ 三千世界のカラスを殺し 主と朝寝がしてみたい
 ♪ マスカラ バッチリ 増すカラス
 
 女好きなオナシスがマリア・カラスを捨てて妻に迎えたのが、金使いの荒さが異常水域を超えていたジョン・F・ケネディ未亡人。
 現駐日大使のキャロライン・ケネディのお母さんだ。(おフランス風にいうと、キャロリーヌ)

 この話もすっきりせず、うつ解消などとんでもなく、「暗い病気だ、クラシック」とダジャレを飛ばしたくなるような暗い内容だった。


映画「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツアルトの出合い」

 ならばと、もう1本! モーツアルト物の映画だ。

 イタリア・スペイン合作「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツアルトの出合い」(2009年製作/日本公開は翌年)という題名も面白そうだ。

 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」は、作曲で、同年にプラハで初演されたから、228年も前のお話ということになる。
 女たらしのドン・ジョヴァンニという青年貴族を描いた歌劇「ドン・ジョヴァンニ」は、モーツアルトが死ぬ3年前の1787年の作品だが、映画「ドン・ジョヴァンニ」の主役は、その台本を書いた劇作家ロレンツォ・ダ・ポンテ。
 この歌劇には原作がある。フランスの劇作家ボーマルシェ(「ボン・マルシェ」という百貨店と似た名前だ)が書いた戯曲で、ダ・ポンテはそれを脚色、2か月で歌劇に仕立て上げたのだ。
 「フィガロの結婚」「セビリアの理髪師」もマルシェの戯曲が原作だ。


映画の主役ダ・ポンテは〝いかれポンチ〞の元神父

 ダ・ポンテという青年神父が、放蕩の罪でベネチアを追放され、ウィーンへ行く。
 そのダ・ポンテが、どうやってモーツアルトと出会い、どうやって「ドン・ジョヴァンニ」の台本を書き、それをモーツアルトがどうのように作曲したかという新解釈の物語。
 往年のプレイボーイのカサノバが、台本に口を挟むところも出てくる。

 モーツアルトがダ・ポンテと組んだ最初の歌劇は「フィガロの結婚」。
 これが1786年に好評を博したので、第2弾として「ドン・ジョヴァンニ」ができたのだが、映画では「ドン・ジョヴァンニ」に焦点を絞った。

 映画としてはよくまとまっているが、観て元気になれる内容ではなかった。


いただきものの本「クラシック音楽のトリセツ」のお話
 
 『クラシック音楽のトリセツ』は、
 「クラシックのことを、むずかしくなく知りたいが、いまさら人には聴けない」
 と思っている人向けに書かれた雑学の本なので、基本的なことは大体盛り込まれており、軽い感じで読める。

 音楽家の伝記を読了するには時間が相当かかるが、伝記映画なら長いものでも2時間半もあればすむ。
 音楽にしても絵画にしても、急に知識を叩き込もうとするのはよくない。
 興味を感じたところから入るのが一番だ。

 ベートーベンにしろ、モーツアルトにしろ、軽い気持ちでまず音楽家を描いた映画を観てから、入門書に目を通し、興味を覚えた人物や作品に出会ったら、そこを深追いするようにすると、クラシック音楽の知識がどんどん確かなものになっていくのではないか。


 (城島明彦)

2015/05/15

松陰の肖像画を描いた〝絵の神童〞は、なぜ自決したのか


松浦松洞は最初に松陰に殉じた松下村塾生

 生前の吉田松陰の姿かたちをしのばせる肖像画は、通称〝亀太郎〞の「松浦松洞」が描いた日本画だけだ。

 今日、松浦松洞の名は、そのことによって広く知られるが、松洞は「松陰の死に殉じた松下村塾生第1号」だったということや、魚屋の倅(せがれ)だった松堂が誰よりも先に自決して果てたことが、松下村塾生の決起を促す大きな役目を果たしたということは、案外知れられていない。


亀は万年生きるが、亀太郎は26歳で死んだ

 松浦松洞は、松陰が処刑されてから2年半後の文久2(1862)年春に、「公武合体論」を藩論とした長井雅楽(ながい うた)の暗殺に失敗し、20代半ばで自刃している。
 なぜ、松洞は生き急いだのか!?

 松洞の通称は亀太郎。
 父親の名が庄太郎だったことから、長男にも太郎をつけたことはわかるが、なぜ「亀」なのか。
 浦島太郎との連想で、「亀」は魚屋にふさわしいと考えたのかも知れないが、どことなく滑稽だ。
 
 松陰は幼少時から「神童」として長州藩で有名だったが、亀太郎の神童ぶりも近隣に鳴り響いていた。
 ただし、松陰が「兵学の神童」だったのに対し、亀太郎は「絵画の神童」だった。
 14歳のときに上京し、絵師羽様西涯(はざま せいがい)について本格的に南画の修行をした。
 
 のち、再び上京し、羽様(のち礀(はざま)に改姓)の師匠だった文人画家小田海僊(おだかいせん)の門人となって、さらに修行を積んだ。
小田海僊は、頼山陽とは、一緒に旅行をするくらい仲がよく、山陽の影響を大きく受けた。

山陽の息子の頼三樹三郎(らい みきさぶろう)も、松陰と同じく、安政の大獄で処刑されているので、不思議な因縁というべきか、松浦松洞と頼三樹三郎は見えない糸でつながっていたことになる。


丸山応挙や与謝蕪村の画風も受け継いでいる

 小田―羽様―松浦は、「丸山四条派」と呼ぶ文人画の流派で、長州出身という接点がある。

 小田の師匠は、松村月渓(まつむら げっけい)。呉春(ごしゅん)ともいった。
 松村月渓は、南画を与謝蕪村(よさぶそん)に師事、写生画や俳句を丸山応挙(まるやま おうきょ)に師事し、叙情的といわれる南画とリアルな写生画をミックスした新しい画風を創出。
 京都の四条に住んで、絵画塾を開いたことから「四条派」の祖といわれている。

 与謝蕪村は、画家としてだけでなく、俳人としても有名で、正岡子規に大きな影響を与えた。
 
 松浦松洞がなぜ松下村塾の門を叩いたかを考えるには、家が近所だったという理由だけでなく、そうした一連の日本画の流れを考える必要がある。
 松浦松洞が属した丸山四条派の画家は、上手なだけではダメで、中国の古典、特に詩などの知識も求められたのである。

 亀太郎は、長州藩士の家来に出世していた20歳のときに松下村塾の門を叩いた。
 そのとき松陰は27歳。

 「詩を学びたい。絵に添える詩を習いたい」
 という亀太郎に対し、松陰は、
 「自分は詩に精通しているわけではないから、『詩経』などを一緒に勉強しよう」
 と告げたことがわかっている。
 亀太郎のことを松陰は、
 「才あり気あり、一奇男子なり、無逸の識見に及ばざるも、実用は之に勝るに似たり」
 (才気があふれる奇特な好男子である。見識の点では吉田栄太郎に及ばないが、実行力では榮太郎を上回るのではなかろうか)
 と評した。

 亀太郎は、のちに「松下村塾の四天王」の一人といわれる吉田栄太郎に続いて入門した初期の塾生の一人である。


そっくりに描くだけでは肖像画といえない

 「人物画は、ただそっくりに描けばいいものではない。人格や思想までも感じ取れるように描かないといけない」
と考えていた。
 松洞の描いた肖像画を松陰が気に入ったのは、自分の内なる思いが絵に表現されていると感じたからだった。

 松陰の影響を深く受けて、尊皇攘夷思想に目覚め、「公武合体論」を唱える長州藩の重臣長井雅楽(ながいうた)暗殺をもくろむ憂国の志士となったのだ。

 松浦松洞は、死ぬことで松陰の魂と合体し、塾生の決起を促したのである。


 (城島明彦)
 

2015/05/10

連休にDVDを借りて、立て続けに12本見たら疲れた


個人的に面白かった順に並べると――

①「テルマエロマネⅡ」 (2014年東宝映画/監督武内英樹/阿部寛、上戸彩)……奇想天外のばかばかしさに徹し、大笑いする大傑作。演出が秀逸。

②「獣(けもの)の戯れ」 (1961年大映映画/監督富本壮吉/若尾文子、井上孝夫、河津清三郎)……前に見ているのに、うっかり借りてしまい、3度目の鑑賞と相成ったが、若尾文子は何度見ても秀逸。女の業の深さを演じさせたら、この人の右に出る女優はいない。三島由紀夫の同名小説がしっかりしているからか、映画もよくできている。カメラワーク、演出力ともに上級。

③「警察日記」 (1955年日活映画/監督久松静児/森繁久弥、三国連太郎、三島雅夫、宍戸錠……会津磐梯山のふもとの猪苗代にある警察署の警官らの心温まる話。俳優座に入って3年目の20代前半の岩崎加根子が初々しい。豊頬手術前の宍戸錠の顔は、息子の宍戸開とそっくりだ。30年ぶりにまた見たが、いい映画。

④「あした来る人」 (1955年日活映画/監督川島雄三/月丘夢路、新珠三千代、三橋達也)……60年も前の映画なのに、まったく時代を感じさせない斬新な演出。よくできた映画で二度見た。原作(井上靖)がしっかりし、脚本(菊島隆三)もよくできている。鬼才川島雄三の力量のすごさがわかる作品

⑤「プラダを着た悪魔」 (2006年20世紀FOX/監督デヴィッド・フランケル/メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ)……カリスマ編集長を演じるメリル・ストリープのすっぴん顔の場面があるが、そのときの目の大きさの2倍以上ある〝巨眼女優〞アン・ハサウェイが、どんどんファッションに垢抜けていくところが面白い。

⑥「サラリーマン忠臣蔵」 (1960年東宝映画/監督杉江敏男/森繁久弥、池辺良、三船敏郎、司葉子らオールスターキャスト……ばかばかしいが、笠原良三の脚本がよくできていて面白い。

⑦「コッポラの胡蝶の夢」 (2007年CKエンタテインメント/監督フランシス・コッポラ/ティム・ロス)……幻想文学(ミルチャ。エリアーデ原作『若さなき若さ』)の映画化だが、面白いのか面白くないのか、よくわからないとしかいいようがない中途半端な映画。

⑧「アビエイター」 (2004年ミラマックス/監督マーティン・スコセッシ/レオナルド・ディカプリオ)……伝説の大富豪ハワード・ヒューズの伝記映画。アカデミー賞の監督賞を取ったが、けれん味が強すぎる演出に少々へきえき。キャサリン・ヘプバーン、エヴァ・ガードナーら、彼と関係のあった有名女優も実名で出てくる。

⑨「ひとり狼」 (大映映画/監督池広一夫/市川雷蔵、小川真由美)……雷蔵の股旅物。さすが、凄い役者と感じ入るが、演出がイマイチ。長門勇が助っ人役だが、キャラクター設定に説得力を欠く。村上元三の原作があるが、これもイマイチ。

⑩「多羅尾伴内」 (1977年東映映画/監督/元祖多羅尾伴内は片岡千恵蔵で、千恵蔵の映画は古い安売りDVDを買って2本見たが、これは小林旭が主演で変装する。小林旭の変装と変えた声が面白い娯楽作品。

⑪「大忠臣蔵」 (1957年松竹映画(監督大曽根辰夫/市川猿之助、高田浩吉)……歌舞伎座を持つ松竹として、歌舞伎を意識した異色の忠臣蔵を狙ったのは悪くないが、「お軽・勘平」にウェイトを置き過ぎて四十七士の話が中途半端でB級になってしまった。

⑫「夕陽の丘」 (1964年日活映画/監督松尾昭典/石原裕次郎、浅丘ルリ子)……主題歌が大ヒットしたが、映画は退屈で最低、C級以下。

(城島明彦)

2015/05/07

連休ボケをなおしませう! 日本語力・増凶講座


怒涛の狂作20連発

◎ハゲ頭のおっさんが集まってレースをしていた。  ツール・ド・フランス。
 
◎ハゲ頭のオカマがキスしていた。  ピカチュー。

◎ハゲ頭のおっさんがアイスクリームを食べていた。  ハーゲンダッツ。 ※しっかり、はげめよ。

◎羊を囲いのなかに入れたら、鳴いて抵抗した。  メェ~枠(わく)(迷惑)。

◎犬に民謡を聞かせながら芸を仕込もうとしたら、嫌がった。  お手もイヤン。 ※♪おてもやん

◎女僧が通販でえらく割高な買い物をした。  尼損(アマゾン)。

◎センセイ、この小説、おかしすぎます。  オー・ヘンリー ※「最後っぺ」ではなく「最後の一葉」が有名。

◎お願い! さっきあげた真珠、返して。  パール・バック。 ※「リメンバー・パールハーバー!」とは無関係 

◎中国の古典詩を途中で忘れてしまった。  絶句 ※七言絶句。四言絶句

◎人がぼんやりしながら線路を歩いていた。  ボードレール。 ※ぼーっとレール

◎そのコップに隠したせんべいは私のです。  マイセン。

◎外国人の主人公には横浜訛(なま)りがあった。  答えは、ジャン・バルジャンじゃん。

◎石坂浩二に山本浩二、今田耕司も集まっていた。  コージーコーナー。

◎北川景子がサインの練習をした。  稽古用蛍光ペン。

◎あの妊婦、お礼ばかりいっている。  サンキュー(産休)。

◎夜も明るい、まるで不夜城だ。  ビバリーヒルズ。

◎誰だ、ションベンとウンチをこねているのは?  ショーン・コネリー。 ※俳優

◎誰だ、万年筆におしっこをひっかけたのは?  ショーン・ペン。 ※映画監督

◎往年の美女が便意をがまんしたら、大爆屁が出てしまったそうな。  オードリー・ヘップバーン「ローマの吸実」 ※出そうな実を吸い込んで屁をひるのは高等テクニックか?

(城島明彦)

いい! 「伊400」(NHKの「歴史秘話ヒストリア」)、伊~ぃじゃありま潜水艦


戦艦大和、戦艦武蔵、伊400は、時代遅れの巨艦主義

 思わず見てしまいましたがな、わが日本軍が建造した丹下健三の国立代々木競技場じゃなかった、世界最大の潜水艦「伊400」のお話、大河ドラマ「花燃ゆ」の井伊直弼よりいい~ッじゃあ~りませんか。

 ♪ 守るも攻めるも くろがねの

 軍艦マーチが聞こえてきそうな、その雄姿、真田十勇士の真田ヒモのごとし。

 艦載機3機搭載の前代未聞の超ジャンボ潜水艦「伊400」!

 米艦隊が太平洋へ進出できないように、パナマ運河を爆破、封鎖する任務をおいながら、艦載機を短時間で発進できる訓練に時間を費やしているうちに、米艦隊は大挙してパナマ運河を通過してしまったなんて、話にならぬ堪忍スルガ銀行。

 戦況悪化し、一刻を争う火急のときに、日本人の几帳面さ、きまじめさが裏目に出たのですな。すぐにアメリカへ向かわんかいの国は武田信玄。

 もし山本五十六が戦死していなかったら、NY爆撃はあったかも、鴨川をどり。

 もし、もしも……太平洋戦争での日本は、そればっかしでございますなあ、ご同輩。

 戦艦大和、戦艦武蔵、伊400……日本人の英知を結集した世界最大の軍艦や潜水艦ではあったが、巨艦主義にこだわったがために、軽量飛行機を使った米軍の空爆主義の前に、わが日本軍はいとも簡単にアウトとなったのであり・おり・はべり・いまそかりでございます。

 ああ、伊~、う~、ええか? ええのんか? おえつ(嗚咽)、おえつでございますなあ。

(城島明彦)
 

2015/05/05

オジヤある? ヤジに泣くオヤジのパソコン悪戦苦闘記


Windows7の「CPU使用率」減らし大作戦だっ!

 どうなっとるの、ノートンのセキュリティ。
 「CPUの使用率警告」が半日で13回も出た日にゃ、
 「オラのデスクトップパソコンも、とうとうイカレちまっただか?
 と暗鬱な気持ちになっただよ。

 Oh! ノー! 大野さん、お元気ですか?
 なにしろ、オラは、女にゃ捨てられるが、物は捨てられない性分。
 困ったタヌキは目でわかる。豚はおだてりゃ木に登り、イノシシ怒れば猪突猛進。

 というわけで、オラは去年の今頃、古~いパソコンのWindowsXPを7(セブン)にアップするのにアップアップしながら四苦八苦。
 ところが、でやんす。あるところまでいくと、そこから先がトンと進まぬ。
 何度やっても、同じことの繰り返し。

 ♪繰り返す 繰り返す さざなみのように (島倉千代子の「愛のさざなみ」ですな)
 イライラしているのに、なぜか、胸のなかじゃ歌声が流れる始末。
 飛んでも発奮、犬は脱糞、志村けんは「だっふんだ~っ!」。
 どんなにガンバってもガンバっても、セブンはインストールされなかったのでアリンスのレストラン。

 ♪セブン、セブン、セブ~ン 
 新しく繰り返す、ウルトラセブンの旋律に戦慄。

 気持ちトゲトゲ、喉も渇くさ、清涼飲料水をごくごく。これがほんとのセブンアップだ。
 だども、ギブアップはセントバーナード。

 だが現実は、悪戦苦闘すれど、notインストールだ、
 遂には諦めて秋葉原へ。
 ノートパソコンを買(こ)うてしまいましたがな。

 それでも、胸のもやもやは消えず、家に戻って、
 「もういっぺんトライしてみるか」

 で、やっていると、怖い蟹じゃなかった、こはいかに!
 うまくいったじゃあ~りま千家元麿(せんげもとまろ)。

 よくよく見れば、なんのこっちゃ、プロダクトキーのナンバーの数字8を0、アルファベットのQをOと入力ミスを繰り返していたんですな。
 年は取りたくありませんな、ご同輩。
 近眼+老眼だ。まったくもって、ローソン(老損)でおじゃる。
 で、その日を境に、オラは〝ローガン怠棟梁(だいとうりょう)〞と名乗ろうかと思ったくらいのドジ、バカ、間抜け、スカタン、おまえの母ちゃん出ベソでござんしたばってん長崎、ザボン売り。体は売っても心は売らぬ、ウランはやばいぞ。気をつけろ。

 「もっとデカ文字にせんかい! 三好清海入道(みよしせいかいにゅうどう)」
 と、ぼやいたところで始まらぬ。


「女は勝負下着、男は菖蒲湯」ってか

 そんなことがあって、はや1年。
 XPサービス廃止1周年記念日がまたやってきただ。

 オラもまた1つ年を取て爺になり、セブンに〝婆〞ージョンアップした古いパソコンはさらに古くなっただ。
 機械だから古機だが、人間なら古希だ。

 とうとうイカレポンチになる日がやって北川景子でしょうか。
 ♪春が来た 春が来た ガタがきた
   足に来た 腰に来た 脳にも来た
 パソコンの冷却ファンが、「ぶ~ぶ~、高木ブー」と、やかましい音をたてまくるじゃあ~りません加藤茶。

 「静けさや 壁に染み入る ファンの音」
 といいたいくらい静音だった冷却ファンが、まるで別物のように、狂った騒音をたてマクルーハンでございます。
 そして、あろうことか、ノートンの「CPUの使用率警告」が液晶画面の右下から不気味にニュ~ッ、ニュ~ッと音もなく出てマイルドおなじみ恐怖のマーク。
 
 その頻度はと申しますと、以下の如くでござりました。
 まず4月。
 14日8回、15日3回、16日5回、17日6回
 こうなると怖くて使えまヘンドリックス。

 冷却ファンの音がブ~ンと高まると、ワードを閉じたりするなど用心深くなり申したが、その甲斐あってか、
 18日2回、19日1回、20日2回
 と「CPUの使用率警告」が出る回数が減ったでやんす。
 しかし、そうすることで、締め切り原稿のオラの執筆速度はヨレヨレのヨーデル。オラのパソコンの騒音はよー出る。赤ん坊のよだれもヨーデル。
 ♪ヨーレイ、ヨ~レイ、ヨーロレイヒー

 仕事を頑張ろうとすると、「CPUの使用率警告」が頻出。
 21日6回、22日8回
 もう半端じゃないっす。
 危ないっす。
 ダブル作業はもはや控えざるを得ず、こわごわ使うしかありま千本松原。

 その甲斐あってか、
 23日2回、24日1回、25日1回、26日2回
 と小康状態になったでやんす。
 とはいえ、その間、デフラグやらオフィス2013の変更やらを何度も繰り返す日々でナッシュビル。

 「油断大敵、火がボーボー」とはよくいったもの!
 突然でございました。
 27日6回
 いきなり急増したじゃあ~りません香取慎吾。
 
 それに懲りて用心した結果、28日から30日、5月1日とゼロが続き間下(ました)このみとなり申した。


「Windowsアップデートの設定を自動的に更新」はNG

 もう大丈夫かと、わけもなく思ったオラがバカデミアナッツだった。
 天災は忘れた頃にやって来るリンパッと帽子を回し、逆戻り。
 忘れもしない5月2日でございましただよ。
 な、な、なんと! 
 5月2日13回
 それも半日でございます。
 ワードを使っていてもニューッ、ネット検索してもニューッと、「CPUの使用率警告」が出まくるのでございマスメディア。

 こ、こ、怖~い! 

 4月なかばに突然そうなった原因は、はっきりしてオリンパス、赤塚不二夫はケムンパス。
 マイクロソフトから送られてきた大量の更新プログラムが勝手にダウンロードされたせいでござい舛添要一だちゅうの!

 「Windowsアップデートの設定を自動的に更新」になっていたのが、まずかった。
 パソコンを重くする不必要な更新プログラムが、あきれ返るほどドッサリコと2日続けて集中的に勝手にダウンロードされまくり、そのせいで、おいどんのパソコンが悲鳴をあげ始めたんでごわす。
 西郷ドン、助けておくれ、マイクロソフトは「ごわす」じゃなくて「こわす」気か。
 アップデートの設定を「自分で選択」にあわてて切り替えたが、もはや後の祭りだ、ピ~ヒャラ、ドン。

 パソコンに詳しくない人間が見ると、自動設定するようにできている。いってみりゃ、フィッシング詐欺みたいなもんだと、ぼやいたところで元に戻るわけではござんせん。

 乏しい知識を補うべく、「CPUの使用率を下げる方法」をネットで調べたが、よくわからぬでおじゃる。
 仕方なく、そのまま使い続けていると、ファンの音はうるさくなるわ、「CPUの使用率警告」は出るわ、ワードを開こうとすると、
 「実行しようとしている機能には、マクロまたはマクロ言語のサポートを必要とするコンテンツが含まれています」
というわけのわからない注意が出てくるわで、イライラしっぱなしのラリパッパ。オラのオツムはパッパラパン、今日のお昼は山崎パン、開けてびっくりパンドラの箱。

 ネットで「はてな」だったか、マイクロソフトの社員が「実行しようとしている機能には、マクロまたはマクロ言語のサポートを必要とするコンテンツが含まれています」が頻繁に出て困っているとの質問に答えていて、コントロールパネルのなかの「プログラムと機能」にある「マイクロソフト オフィス2013-ja-jp」をまずクリックし、続いて変更をクリックすれば直るとあった。

 「やれ、うれしや。あな、うれし。熟(う)れし橋本マナミにイチジク浣腸、いけません」
 と、オラは小躍りし、マイクロソフトの社員のいう通りにしたら、うまくいったと思いきや、何かの拍子にまた、
 「実行しようとしている機能には、マクロまたはマクロ言語のサポートを必要とするコンテンツが含まれています」
 というウザイ注意コメントが出るばかり。
 そのつど、オイラは、せっせ、せっせとオフィス2013の変更作業だ。
 ♪せっせっせ、ぱらりこせ……オラは腹ペコ、はらぺこせ……

 試行錯誤を繰り返し、もう、ヘトヘトだっちゅ~の!

 で、その結果はというと――
 「実行しようとしている機能には、マクロまたはマクロ言語のサポートを必要とするコンテンツが含まれています」の嫌な文言が出てくるのは直ったが、相変わらずファンの音はもの凄く、陰にこもってゴ~ッ。

 もうアカン、「天は自らを助ける者を助く」とタスクマネージャーを調べたりしたが原因不明。
 ノートンの「ライブアップデート」を繰り返したり、デフラグを繰り返すが、さっぱり効果なし。

 CにあるワードのファイルをDに移し替えたり、メールも不要なものは削除するなど「小掃除」したが、効き目ナッシング~ゥで、グーの音も出にゃ~あだ。
 焼け石に水川あさみで、イライラはつのるばかり。


原因発見! またマイクロソフトだ

 いよいよもって、ご臨終でありんすかと絶望的な気持ちになりにけりでござります。
 しかし、オラは諦めが悪~い性分。処分するのは嫌でごザルツブルグ音楽祭。
 菖蒲湯につかっても、この性分はなおりゃせん、♪先生、先生、それはセンセ~イっと。
 「こうなったら、やぶれかぶれだ。勝負したる! 矢井田瞳でも鉄砲光三郎でも持って来い! 強力な冷却ファンに変えて、冷やしてやる」
 勇気りんりん、有隣堂だ、リンデンバウムだ、バームクーヘンだと、われながら、わけのわからないことを呟きながら、PCデポまで出ポけましただよ。

 店員の勧めた冷却ファンを買ったところ、ピンの太さが違うなどして三度もバスに乗って足を運び、しかも、小型扇風機やら、こまごまとしたものを何点か買い込んで家に戻ったでやんす。

 そのとき、はたと気づいたざんす。
 「Bing関係のもの」が勝手にお気に入りバーに鎮座しているじゃあ~りませんか!
 「もしや!?」
 ♪もしや もしやに 引かされて (「岸壁の母」)
 こっちは絶壁に立たされた気分だ、淡い期待を胸に削除しましたがな。
 正義の鉄拳、これでも食らえっ!
 ア~ンパンチ! 

 やってみるモンサンミッシェル、モンドリアン。これが正解だ、大正解だ、三好清海入道(みよしせいかいにゅうどう)だ、真田十勇士だ、サナダムシだ、回虫だ。
 それを削除したとたん、夢か現実(うつつ)か幻か、
 ♪赤い帽子に 黒マスク
 黄色いマフラー なびかせて
 いや、「まぼろし探偵」ではなかった、現実だ。
 あれほどうるさかった冷却ファン音が、まるで嘘のように静かになったじゃありま千家元麿(せんげもとまろ)は詩人です。

 ♪静かな湖畔の 森の陰から
  もう起きちゃいかがと カラスが鳴く
  アホー アホー アホー
 鳴くのはカッコウだろうがカラスだろうが、オラはうれし泣きたい気分で五羽巣(ごわす)。


冷却ファンの応用製品をつくりんさい

 ――そんなわけで、結局、それまで使っていた可変式の冷却ファンを変える必要はなくなり、新しく買ったファンは、USBとつないで外から筐体(きょうたい)を冷やすことにしたでやんす。
 そういう用途のためにつくられてはいないので、ファンの片側のハネがむき出しで、移動させるときに指を突っ込むことがある。カバーをつけて外から冷却する商品もあってもいいのではないか。商品企画、やったんさい。

 冷却ファンは、USBにつなぐ小型扇風機ほど強い風は送れないが、音が静かで、それなりの冷却効果はある。 ただし、USBとつなぐケーブル延長コードも買った。

 小型扇風機の方は冷却効果は抜群でも、あまりにも音がうるさいので、涼み用に用途を変えるしかなく、コンセントでも使えるようにと充電器も買ってしまった。
 
 古いものを大事に使おうとすると、なんやかやと金がかかるのが玉にキズ。

 もう大丈夫と思ったが、今朝、パソコンの電源を入れると、「CPUの使用率」がかなり高めだ。
 しかし、冷却ファンの音は静かなままだ。それに安心してネットで検索したとたん、悪魔の「CPU使用率注意」表示がニューッと出た。

 「そんなバカップル」
 と不安に駆られていて、ふと気づいた。
 どうやら、立ち上がりの「ノートン」がCPUを多く占めているらしい、と。

 しばらく放っておくと、「CPU使用率」はワードを使ってもヒトケタで推移するようになり、ネット検索を併用しても、ほとんど変わらず、安定している。

 そうか、電源オンでウィルスチェックとわかったので、少し時間を置いてからパソコンを使うことにした。
 これで、すべて解決でやんす。

 それにしても、去年の連休も今年の連休も、マイクロソフトに振り回されっぱなしだ。
 いいかげんにせんかい! 
 しかし、富士通のデスクトップは丈夫じゃのう。

(城島明彦)

2015/05/02

「花燃ゆ」の第17話「松陰、最後の言葉」の歴史的事実と異なる3つの点


大河ドラマで、脚色はどこまで許されるか

 今週日曜日は、疲れていて早く眠ってしまい、「花燃ゆ」を見逃してしまったので、本日土曜日(5月2日)の再放送で見た。

 よくまとまっていると思ったが、歴史的事実と異なるところが気になった。
 異なる点は3つ。

 ①井伊直弼と吉田松陰は顔を合わせていない

 ドラマでは、評定所での吉田松陰の取調べに際し、井伊大老が隣の部屋に潜んでいて、松陰の前に現われ、直接、やり取りする場面があったが、実際にはそういうことはなかった。
もしそういう事実があれば、松陰の遺書『留魂録』に書かれているはず。

 ②井伊直弼は判決文を「処刑」に変えさせたが、自分で直してはいない
 井伊直弼は、判決文の「遠島」の上に貼られた紙の上に、自分で「斬首」と書き込むように演出してあったが、井伊直弼は「処刑にせよ」と命じはしたが、自ら「処刑」などと書くことはありえない。

 ③松陰が処刑される頃、萩の自宅で父母が松陰を見たのは夢の中で、幻を見てはいない

 松陰の2つ下の妹の長女千代(NHKでは、なぜか、この人を登場させていない)が、後日(明治時代になってから)、雑誌の取材を受けたときに「不思議なことがあった」と言って、以下のようなことを話している。

 そのくだりを拙著『吉田松陰「留魂録」』(致知出版社)の「両親の正夢」から引用する。

 《松陰が斬首されたまさにその時刻に「信じがたいことが起きた」と、のちに雑誌の取材を受けた松陰の妹千代が語った。
 長男の梅太郎が病に伏し、その看病疲れで布団の脇で仮眠していた父母が、ほぼ同時にふっと目を覚ました。
 母が最初に、
 「今、妙な夢を見ましたよ。寅次郎が、九州旅行から帰ったときよりもいい顔色をして元気な姿で帰ってきたので、『あらまあ、うれしいこと、珍しいこと』と声をかけようとしたら、忽然として寅次郎の姿は消えてしまい、と同時に目がさめました」
すると父が、
 「私も同じように夢から覚めたところだ。どういうわけかわからないが、私の首が斬り落とされる夢だったのだが、実に気持ちがいいのだ。首を斬られるということはこんなに愉快なことなのかと思った」
 それから二十日ばかり過ぎて松陰が刑場の露と消えたという知らせが届いたとき、両親は夢を思い出し、指折り数えてみると、その夢を見たまさにその日のその時刻に松陰が処刑されていたと知った。
 野山獄から江戸へ送られる前日の五月二十四日、一日だけ家に帰ってきた。
 母は風呂を沸かし、松陰が湯につかると、
 「もう一度、江戸より戻ってきて、機嫌のいい顔を見せておくれ」
 と声をかけた。
 「母上よ、そんなことはいともたやすいことです。必ずや健康で母上のお顔を拝見することを誓います」
 「孝行な寅次郎のことだから、きっとそうしてくれるに違いなかろう」
 母がそのことを思い返していると、父はこういったという。
 「私が首を斬られながらも心地よいと感じたのは、寅次郎が刑場の露となったとき、心に何の気がかりもなかったことを知らせてくれたに違いない」》

 ドラマだから、このとおりにやれとはいわないが、井伊直弼と直接対決させたのはまずかったのではないか。

 Photo


(城島明彦)

ゴールデン・ウィークのオイラのウィーク・ポイント


パソコンも休みたいかも

 世間では「ゴールデン・ウィークで、〝連休ベリーマッチ〞と喜んでいるが、オイラは原稿書きのお仕事で、連休どころじゃございません。

 連休中に単行本を書き上げる予定になっているのに、パソコンの調子がおかしい。
 冷却ファンの音が頻繁にうるさくなって、イライラしっぱなしで、頭に血がのぼる朝日だ、おはようさんデー毎日、困ったな。

 いやはや、おのれの頭を冷却する必要がありぎりす。
 Oh! ノー、冷却ファンだ、ノット・ファンタスティック! ファン信ファン疑でございます。
 南野陽子には「スケバン刑事(でか)」で、LLサイズのおばちゃんが特売セールで手に取ったのは「透けパン、でかっ!?」ってか。(南野だけに、なんのこっちゃ)

 困ったもんだね、♪ラ~リラリラリ、頭がラリパッパ~マネント馬鹿でございます。

 冷却ファンの音が高鳴る原因は、先月中ごろ、マイクロソフトのセキュリティ対策用の更新プログラムを大量に送り込まれ、それがドドッとダウンロードされたことによりますな。

 以後、「CPUの使用率」に対するノートンの警告サインが出まくるようになってしまいましたぞなもし。

 おかげで、ワードを使っていても警告だ。ワードーしよう?
 と、つい、おやじギャグが口をついてデル・コラソン。

 そろそろ寿命かもしれませんなあ。

 思えば一年前の今頃は、賞味期限切れと相成った「ウィンドウズXP」を「ウィンドウズ7」へとバージョンアップするのに四苦八苦のハクション大魔王の日々でござった。

 何度やってもうまくいかず、秋葉原でノートパソコンを買ったが、その晩、デスクトップパソコンへのバージョンアップに成功。
 使い慣れたるデスクトップにまさる効率なしとばかりに使い続けて北見、札幌、旭川……。

 何とか静まれ、冷却ファン!

(城島明彦)

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