「花燃ゆ」の嘘――文が何度も野山獄(のやまごく)通いするのは不自然
獄中の松陰に毎日のように会いに行ったのは、兄梅太郎
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」では、文が頻繁に獄へ通っているが、実際にはいっていないのではないか。通っていたのは、兄梅太郎である。
松陰が書き残した『野山獄文稿』収録の「紀往事」(往事をおさむ)には、
「兄が司獄(獄吏)の福川犀之助。ふくかわ さいのすけ)と懇意だったことから、面会を特に大目に見てくれ、過去に例を見ない頻度で何度も会いに来てくれた。そのうち、兄はほとんど毎日1回訪ねて来るようになった」
と書かれているが、文が訪ねてきたということはどこにも触れられていない。
しかし、ドラマでは文が主役だから、文も頻繁に通わないと話が盛り上がらない。
演出としては難しいところだ。
司獄の福川犀之助がいい味を出している。
あのような雰囲気だったのではないかと思わせる。
福川役の田中要次が、なかなかいい味を出している。
実物の福川犀之助は、あのような感じだったのではないかと思わせる。
(城島明彦)
« 多摩川河川敷で中1少年を殺した複数少年とその親は命で償え! | トップページ | 「花燃ゆ」の長州藩牢獄につながれた36歳~76歳の11人+松陰27歳 »