メディアは、なぜ「イスラム国」人質事件のジャーナリストの軽はずみな言動を非難しないのか!?
過信が招いた国際事件
死者に鞭打つような言い方になるが、戦争を知らない湯川遥菜(以下、敬称略)という奇妙なオカマが蒔いた種が、とんでもない国際事件に発展した。
実践訓練を受けたこともない軍事のド素人が、まるで戦争ごっこのように「軍事会社」を設立し、ハクをつけようとして紛争地帯へ行き、イスラム国に捕まった。
それを知った日本の政府は、困惑するより、あきれかえった。
そんな常識ハズレの人間と知り合いになって通訳をしたというだけなのに。ジャーナリストの後藤は、義侠心に駆られて自身を過信し、敵や戦場を甘く見、交渉すれば何とかなると高をくくった。
その結果、湯川も後藤も、身代金目当ての捕虜にされ、挙句の果てに湯川は殺され、後藤の身の安全を図るには、巨額の身代金を要求されたり、テロリストの捕虜との交換を要求されるなどという事態を招いた。
軽はずみな行動としか取れないのに、メディアは、後藤が人道的なジャーナリストであるといったことしか報じなかった。
「イスラム国」が、湯川を脅して写したインターネット画像で日本やヨルダンに「解放条件」を突きつけ、自爆テロ未遂でヨルダンに捕まって死刑判決を受けているイラク人の女テロリストと「イスラム国」の捕虜になっているパイロットとを交換するという話が急浮上したが、それが実現した後、その女が再び自爆テロを敢行したら、どうなるのか。
湯川は、全ヨルダン人を敵に回すことになる。
危険を犯して紛争地域に潜入して取材しようとする根性は見上げたものではあるが、捕まったときに、被害が自分だけで収まらなくなったと判断した場合には「自決する」というような悲壮な覚悟があったのかどうか。
そこまで覚悟を決めていたのなら何もいわないが、現実には国際問題を引き起こしてしまった。
そうなると、単なる匹夫の勇、無謀でしかない。
慎重のうえにも慎重を期し、もっと自重すべきだった。
(城島明彦)
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