浅田真央は大一番に弱い〝ノミの心臓〟なのか? なぜ催眠術をかけなかった!?
午前4時の失望 ショート16位の意味するもの
浅田真央は、日本時間の午前4時を過ぎた時刻にフリーの順番が回ってきた。
体調管理は万全だったのか。
団体戦でも、精彩を欠いていた。
試合当日に体調のピークを持ってくることに失敗しているのだ。
浅田は、戦う前から不利だった。
滑る順番が最後の30番目。氷上が荒れていた。
彼女にしかできない大技「トリプルアクセル」(3回転半)を成功させて、キム・ヨナに差をつけようとしたが、試合前の練習では4回挑んで2回しか成功していなかった。
4回跳んで1回失敗したとしても、本番で成功するという保証はない。
確率は50%となると、一種のバクチだ。
観客が彼女にそれを期待したとしても、彼女の性格を考えると、避けた方が無難だった。
ショートで、キム・ヨナと僅差となり、フリーの結果次第ということになったら、大バクチという手はある。
浅田16位という誰もが予想しなかったショートの成績は、「作戦ミス」ともいえる。
キム・ヨナがぶっちぎりの高得点を出した時点で、作戦を変更し、トリプルアクセルを封印するという手もあったが、
そうせず、勝負に出た。
そして、それが裏目に出た。
浅田は、戦う前から負けていた
会場入りする彼女の姿をテレビカメラが映し出していたが、その表情が妙におどおどしているように見えた。
彼女は、プレッシャーに負けた。
自分で自分にかけたプレッシャーに負けた。
キム・ヨナにもプレッシャーはあったろうが、今回は「おまけ」という思いもどこかにあっただろうから、「雪辱・必勝」を誓う浅田とはプレッシャーの度合いが違っている。
キム・ヨナは、きわだって難度の高い技は使わず、馴れたプログラムで挑戦し、卒なくこなした。
浅田には自己暗示のような生ぬるい方法ではダメだ。催眠術が必要!
催眠術師に依頼して、
「あなたは絶対勝つ! トリプルアクセルを成功させ、キム・ヨナに大差をつけて金メダルを取る!」
と催眠術をかけてやればよかった。
絶不調の原因は何か? 生理を遅らせるクスリの影響か?
女性アスリートには、「生理」という厄介な敵がいる。
試合のある日に生理がくると予想される場合は、あらかじめ薬を使って遅らせることは常識だが、体調に悪影響を及ぼさないという保証はない。
浅田真央の絶不調は、それなのか?
ショートを終了した段階で、キム・ヨナとは20ポイント以上の開きはあるが、こうなったら、破れかぶれだ。
フリーでトリプルアクセルを連発するという玉砕戦法も、なくはない。
現時点では、キム・ヨナがフリーで、ヨレヨレにならない限り、麻田の金メダルは不可能に近い。
トップと僅差で3位につけたイタリアのコストナーは27歳だ。
浅田真央の4年後の年齢である。
「悲劇の銀盤の女王」として今回で引退せず、もう1回チャレンジすればいいのだ。
いや、まだ戦いは終わってはいない。
フリーで、20点差をひっくり返して、金メダルを取る可能性も、(確率としてはきわめて低いが)残っている。
思い切ってやることだ。
(城島明彦)
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