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2013/09/02

土曜夜はNHK「夫婦善哉」、日曜夜はNHK「八重の桜」と「半沢直樹」

NHK土曜ドラマ「夫婦善哉」の主演女優尾野真千子と膳場貴子(元NHKアナ→TBSキャスター)の顔は激似!?

①「夫婦善哉」

 尾野真千子と膳場貴子の顔がよく似ている。ドラマを観ながら、そんなことを考えていた。
 顔つきが似ているということは、骨格も同じということになり、話す声も似ている。
 年齢は膳場の方が6歳上だ。

 それにしても、尾野真千子は、もしかしたら「地」なのかと思えるくらい、どうしようもないボンボンに惚れて尽くしまくる昔の大阪女の役が怖いほどハマっている。
 この人が、11月には民放で、サザエさんの原作者長谷川町子役を演じるというのだから、彼女の演技に期待が集まるに違いない。


②「八重の桜」

 「八重の桜」は、先週日曜日に見た第34回(8月25日「帰って来た男」)を土曜日昼間の再放送でも繰り返し見た。
 そのとき気になったのは、夏場に八重が京都の自宅庭にある井戸に板を渡し、そこに腰かけて裁縫をしていると新島襄が訪ねてくるという場面だった。

 井戸は、古来、神が宿っているとさされてきた神聖な場所である。
 武士の娘で、しつけにうるさい家庭に育った八重が、「夏の京都は暑い」というだけの理由で、井戸に腰をかけて、しかも足を飲み水の方に向けるという動作をするはずがない。
 八重は直射日光を浴びており、足だけ涼しくするというのも妙な話だ。

 NHKは、どういう考えから、このような突拍子もない演出をしたのか知りたいと思いながら観た。

 「八重の桜」では、観ていて涙腺がゆるんでくる場面がこれまでにも幾度もあった。第35回「襄のプロポーズ」でも、八重の前夫川崎尚之助が結核で死ぬ場面や、戦場へと向かう弟三郎を八重が見送った日や戦傷を負った父が死んだ日を回想する場面があり、しんみりさせた。


③「半沢直樹」

 善悪がハッキリしていて、わかりやすいのと、銀行の表の顔と裏の顔をおもしろおかしく描くのが巧みだ。

 大事な書類をめぐってスリリングな展開が毎回あるが、そのつど、タッチの差で悪側に渡らないようにするという設定は、現実にはありえない。
 しかし、視聴者は、「これはドラマだ」と思いながらも、悪側にそれが渡らないことを願いながら観ている。

 今回のドラマを観ながら、遠い昔、同じような思いで観たテレビドラマがあったと思った。

 「月光仮面」である。
 
 悪漢が好きなようにしようとすると、どこからかオートバイにまたがった〝正義の味方〟月光仮面が現れて、そいつらをやっつけ、またさっそうといずこかへ消えてゆく。

 ♪ どこの誰かは 知らないけれど
   誰もがみんな 知っている
   月光仮面の おじさんは 
   正義の味方よ よい人よ ……

 毎回、似たような場面が繰り返されるのだが、それで視聴者の少年たちは満足するのだった。

 「水戸黄門」も「暴れん坊将軍」も「桃太郎侍」も「大岡越前守」も、正義が悪を倒さないと視聴者は納得できないのだ。

 「赤穂浪士」でも、吉良の首をあげるから皆、納得できるのだ。

 世の中を見渡せば、正直者がバカを見て、悪い奴が偉くなったり、羽振りがよかったりすることの方が多い。
 それが現実。
 せめて、ドラマのなかだけでも、正義が悪に勝つようにしてほしい。
 そういう願いを叶えるのが「半沢直樹」ではないのか。

 半沢直樹は、〝水戸黄門の庶民版〟あるいは〝大人版アンパンマン〟なのだ。
 悪役の暗躍で、はらはらドキドキさせるが、最後は正義が勝つ。勝たなければ、おかしい。
 でも、どうやって勝つのか!? その知恵・方法を知りたい。

 視聴者は、そういう感覚・感情・願望で「半沢直樹」を観ているのだ。

(城島明彦)

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