受信料のムダづかいだ! 超低視聴率が当り前の「平清盛」(10月21日放送視聴率7.9%)――NHK大河ドラマは、もうやめたら?
受信料でつくっている番組の持つ役割と責任
10月21日放送の「平清盛」の視聴率は、7.9%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)というひどい数字だった。
同ドラマは、8月5日に7.8%という大河ドラマ史上空前絶後の超低視聴率を記録しているが、その数字とわずか0.1ポイント差だ。
当日は、日テレが午後7時から「中日VS巨人」のCS決戦(クライマックス・シリーズ)を放送していたから、その影響も受けたにしろ、7%台というのはひどすぎる。
民放なら許されるが、受信料を使ってドラマをつくっているNHKは、そうはいかない。
裏番組に左右されるほど、魅力がなくなっている
9月以降の同番組の視聴率の推移は、以下のようになっていた。
11.1%(9/2)→10.5%(9/9)→10.1%(9/16)→10.5%(9/23)→14.3%(9/30)
9.7%(10/7)→9.6%(10/14)→7.9%(10.21)
9月30日だけが14.3%という突出した数字になっているのは、当日、巨大台風が本土を襲撃、ほとんどの人が家にいたことによる「特異現象」で、いうなら〝台風バブル〟だった。
「平清盛」は、
「大河ドラマの視聴率は、10%以下でも普通」
という例をつくった点で、末永く語り継がれることになった。
NHK大河ドラマは、人気のある選手が出場するフィギュアスケート、サッカー、バレーボールなどの実況中継があったときは、視聴率を大きく落としており、ドラマそのものに視聴者を吸引する魅力が失せていることがわかる。
「大河ドラマ」の寿命は、もう尽きた
1昨年の「龍馬伝」も、主役の福山雅治の魅力と人気でもったようなものの、演出は荒っぽく、デタラメに近かったことから、回を重ねるにつれて視聴率は下落していった。
NHK大河ドラマは、もうその役割を終えた。
視聴率の取れない大河ドラマは、受信料のムダづかいだ。
もう、寿命だ。やめた方がよい。
NHKは、来年の大河ドラマ(「八重の桜」)の主人公に、同志社大学の創設者である新島襄の妻・八重(または八重子)を選び、高視聴率女優・綾瀬はるかを起用して、視聴率を上げようと考えている。
新島襄には「少年よ、大志をいだけ」のクラーク博士の弟子という面白さもあり、NHK大河ドラマとしては異色ではあるが、キリスト教徒という宗教的な問題も絡んでいる。
女性を主人公にするのは、人気があった「篤姫」の夢よ、ふたたびといった狙いからだろうが、「二匹目のドジョウ」になれる可能性は低い。
「平清盛」が大河ドラマのイメージを極端に悪くした影響、つまり、
「NHKの大河ドラマは、ひどい。おもしろくない」
というイメージを視聴者に植えつけてしまった影響は、間違いなく出るのではないか。
(城島明彦)
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