これが相撲か!? ①張り手→②ヒジでアッパーカット&頚動脈圧迫→③顔面へ頭突き――白鵬の〝3段式暴力相撲〟で妙義龍が失神!
こんな決まり手で横綱として恥ずかしくないのか、白鵬!
両国国技館で行われている「大相撲秋場所」の12日目(9月20日)の取り組み「白鵬×妙義龍」戦で、白鵬は立ち上がりざま、左手で妙義龍(関脇)の右耳あたりに「張り手」をかました。
「また張り手か。こりない奴だ」
と思った瞬間、妙義龍の体がどっと崩折れた。失神したのである。
白鵬の動きが早くてわかりづらかったが、張り手で失神したのではなかった。
白鵬は第1弾の左手を使った「張り手」に続き、第2弾として「曲げたヒジで下顎」にアッパーカットをかました。そのとき 白鵬の右腕は、妙義龍の顎の骨を直撃しただけでなく、頚動脈にも確実にヒットしていた。
それで妙義龍は失神し、土俵に崩れ落ちたのだ。
横向きにぶさまな格好で倒れたまま、しばらく動けず、呼び出しが土俵に上がって助け起こすという醜悪な事態になった。
立ち上がってからも、よろよろしていたところをみると、脳に相当の一時的ダメージを受けたようである。
「白鵬は確信犯! 急所を狙った」と思われても仕方がない
成り行きでたまたま当ったのなら仕方がないが、白鵬は、日頃から横綱にあるまじき「張り手」を頻発させていることから推して、確信犯とみなされても仕方がない。
「たちが悪い」
ということだ。
この日の幕の内の全取り組み中、「張り手」を使った力士は白鵬だけだったという事実を考えても、横綱の品位を汚している。
勝負の途中で、空振りには終わったが「張り手」らしきものをしようとした力士は二人いたが、立ち上がりざま、下位の力士に対して「張り手」をかましたのは白鵬だけである。
相撲途中で「張り手らしきもの」をくりだした二人の力士は、どちらも外国人だった。ブルガリア出身の碧山(あおいやま)とロシア出身の阿覧(あらん)である。
白鵬が張った個所は「顔面」ではない。「耳のあるあたり」だ。これまでにも同じことを何度もやって味をしめている。
これを「確信犯」という。
白鵬が狙ったのは、耳の穴を通じて脳とつながっている危険な個所であり、急所に近いといってもよいところだ。
NHKのアナウンサーなら、日本語は正しく使え!
NHKのアナウンサーは、
「『張り手』、そのあとの『かちあげ』でふらついてしまいました」
と実況したが、白鵬が放ったのは単なる「かちあげ」ではなかった。
「かちあげ」という技は、相手の上体を起こすために、ヒジを曲げて下から肩や胸へと突き上げる責め方だが、そのとき意図的に顎や喉を狙えば「殺人技」に近い効果を生む。
白鵬がやったのは、まさにその殺人技だったのだ。
肩や胸をヒジで突くだけでは、相手は失神しない。
相手が失神するような攻撃は、48手とはいえないような「限りなく禁じ手に近い技」である。
加えて、白鵬は、「張り手」と「下顎への肘鉄(ひじてつ)」のあと、「ダメ押し」とばかりに、すでに崩れ落ちていた妙義龍の顔面に第3段となる「頭突き」を食らわしている。
こんなプロレスまがいの荒っぽい相撲は、横綱相撲ではない。
そんな相撲をとる力士を「強い」とはいわない。
横綱の「張り手を」は「パワーハラスメント」の一種だ
下位の体の小さい力士が大きな力士を相手に何とかして勝ちたい一心で、一種の奇襲攻撃的な感覚で「張り手」「張り差し」「かちあげ」を行使するならまだしも、でっかい体で、しかも最高位の横綱が繰り返しやるべき手ではない。
横綱にふさわしくないこういう乱暴な相撲を取っている限り、どれだけ勝とうが、何十回優勝しようが、白鵬は賞賛に値しない。
なぜなら、極端な話、連日の取り組みで「張り手」や「かちあげ」に見せかけたプロレス技まがいの攻撃が頻出すれば、何人もの失神者が出るわけで、そんなことになったら、相撲は単なる「醜い格闘技」と化すからだ。
横綱なら、正々堂々とした相撲で相手を倒せ!
白鵬は土俵の守護神をなめているのか?
いうまでもなく、相撲は日本の国技だ。
土俵入りにしろ、四十八手といわれる決まり手にしろ、そこには日本古来の芸能が持つ美しい型がある。
まげを結った力士が、土俵に上がると塩で清め、しきりを行うなどの所作は、様式にのっとった神聖なものである。
土俵は邪気を嫌う。
だから、土俵の東西南北には守護神が祭られている。
東の青房(青龍)、南の赤房(朱雀)、西の白房(白虎)、北の黒房(玄武)だ。
平安京もこれらの四神が守るように造られたし、家康が江戸に幕府を開くときも四神を拝した。
清めた神聖な土俵上で、醜い勝負をするのは、そうした伝統を汚すことになる。
相撲協会は、「下位の力士が横綱に張り手をした回数」と「横綱が張り手をした回数」を調べて公表しろ!
下位の者は地位が上の者、とくに横綱に対しては遠慮して、まず「張り差し」「張り手」は行わない。
これまでの対戦で、下位の者が何人、横綱に対して「張り手」ないしは「張り差し」を行ったかを相撲協会は調査し、データを発表すべきである。
横綱が「張り手」をした回数の方が圧倒的に多いというデータが出るはずだ。
ということは、地位を利用した一種のいじめ「パワーハラスメント」といえる。
そういうことを知りながら、白鵬は、しばしば「張り手」「張り差し」をやるから確信犯というのである。
モンゴル相撲の影響か、引退に追い込まれた元横綱の朝青龍も張り手を乱発したが、日馬富士ほかの現役のモンゴル勢も、よく「張り差し」をやる。
そのマネをしているのだろうか。〝角界のナベツネ顔〟稀勢の里も、大関になっていながら、しばしば「張り手」を使う。北の湖をほうふつさせる大きな体をしていながら、何とも性根が腐っている。
白鵬は、69連勝という「不滅の記録」を打ち立てた名横綱双葉山を尊敬し、そのビデオを繰り返し見て研究していると話している。
その心がけは立派だが、双葉山がいつ誰と対戦したときに「張り手」「張り差し」「下顎への頭突き」をしたか、白鵬よ、いってみろ!
横綱は、ただ勝てばいいというのではない
横綱相撲といわれるような立派な取り口で勝つのが、横綱だ。
「はたき込み」で勝つのが横綱相撲といえないのと同様、何度も何度も「張り手」や「張り差し」を使うような白鵬は、「横綱」の権威を汚している。
受けて立っても勝つ。それが横綱だ。
美しく勝ってみせるのが横綱ではないのか。
立派な横綱を目指すなら、姑息な「張り手」を頻発せず、正々堂々とした相撲を取れ。
(城島明彦)
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