「平清盛」(第33回)の視聴率、ヒトケタ街道まっしぐら。オリンピックがなくても9.3%。
NHKの思いあがりが、視聴者不在の低視聴率大河ドラマを生んだ
オリンピック中の8月5日放送の関東地区視聴率(ビデオリサーチ調べ)は、NHK大河史上最低を大幅に更新する7.8%という情けない数字を記録したが、オリンピックが終了して最初の放送となった8月19日の第32回「百日の太政大臣」では10.7%と10%台を回復したので、NHK関係者は「低いなりに健闘した」とホッとしたようだが、事態はそう甘くはなかった。
ドラマとして相当カネをかけているが、肝心の話そのものがいつまでたっても一人よがりで面白みに欠けるというのでは、ごく一部のマニアックな視聴者以外、ソッポを向く。
そのことを証明した数字が、8月26日放送の第33回「清盛、五十の宴」の9.3%という超低視聴率だった。
NHKは何を考えているのか
NHKの番組で激増しているのが、民放まがいの、ちゃらちゃらした番組。
民放と似たような番組をつくるのなら、NHKの存在価値はない。
そうした安易な番組づくりの姿勢がモロに出たのが「平清盛」ではなかろうか。
よくいえば冒険的、しかしてその実体は、独善的で難解、得体の知れないドラマだ。
梁塵秘抄にある「遊びをせんとや うまれけん」という今様(いまよう)に妙にこだわりすぎ、必要以上に意味を持たせようとしたところに基本的な誤りがある。
この今様にこだわればこだわるほど、制約が生じ、それがドラマづくりの足かせ・手かせとなって、焦点もぼけ、話が面白くなくなっていく。
(城島明彦)
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