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2012/05/27

〝国民的不人気大河ドラマ〟「平清盛」の演出はあざとい。もっと素直になれ

戦闘シーンは視聴率が高いといわれているが、「平清盛」はどうか 

 第21回「保元の乱」は、敵か味方かという話であり、それを家族が見守るわけで、これまでのドラマのなかでは一番わかりやすかった。

 だが、しかし、である。

 骨肉の争いで、内容的にはわかりやすいのに、その話の腰を折るように、いざ出陣というときに士気を削ぐかのように、後白河天皇に「叔父子」の話をさせたりするNHK演出陣のペダンチック(衒学的)な露悪趣味は鼻持ちならない。何とかならないか。

 親子対決・叔父甥対決など、そのままストレートに描かず、妙な理屈をこねるから、話が面白くなくなる。

 あれこれ中途半端なセリフで説明するより、黙って肉親同士が殺し合う方がインパクトは強くなる。 

 「平清盛」の視聴率アップのための支援番組として、NHKは5月23日(水)に「歴史秘話ヒストリア」( 午後10:00~10:43)で、保元の乱で崇徳上皇側についた〝男色家〟藤原頼長を取り上げていた。
 頼長は男色家として有名だった人物だが、過日放送のNHK大河「平清盛」では、わざわざそういうシーンを入れていた。

 家族で見る大河ドラマに、そんなシーンが必要だったかどうかという苦情が多数寄せられたであろうことは想像に難くない。

 そうした視聴者の声に対するNHKの開き直り的反論が、今回のヒストリアとなったのではないか。「歴史的事実はこうだ」といわんばかりに頼長の日記をわざとらしく示すNHKの態度は、あざとさが目立って、不快きわまりない。

 登場人物がわんさか出る番組では、毎回、テロップで人名を入れるのが親切というものではないか。
 それすら怠っているNHKって何?

◆追記(5月28日) 誰もが知っている、あるいは、一度は聞いたことがある「保元の乱」というタイトルで、視聴率(関東地区)は10.2%。これまでの最低。これがNHKに対する国民の反応だ。
 大河ドラマ史上初のヒトケタ突入の日は近い!?

(城島明彦)
  

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