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2012/03/05

何がいいたいのか伝わってこなかったNHK大河「平清盛」(第9回「ふたりのはみだし者」)

 
3月4日放送の第9回「平清盛」のストーリーを、簡単にいうと―― 

 ①清盛に男子(重盛)誕生と鳥羽上皇の女御(にょうご)美福門院が男子(のちの近衛天皇)を生む話。
 ②佐藤義清(さとうのりきよ)、のちの歌人西行(さいぎょう)と上皇からうとんじられている后(きさき)璋子(待賢門院)があやまちを犯すに至るエピソード。
 ③雅仁親王(のちの後白河天皇)の狂気に満ちた言動のエピソード。
 ④崇徳天皇と鳥羽上皇の確執。※崇徳天皇は〝叔父子〟。鳥羽上皇の中宮(ちゅうぐう)璋子と白河法皇との間に生まれた不義の子。

 ――それらの話が錯綜して語られるので、事情をよく知っていないと話が入り組んでわかりづらい。
 「ふたりのはみだし者」というタイトルにしても、ドラマには「はみ出し者」がワンサカ登場し、誰と誰が「はみ出し者なのか」すらはっきりせず、結局、何がいいたいのかよく伝わってこなかった。

西行の話が入るからややこしくなる

 佐藤義清は、のちの歌人西行。
 文武両道に優れた北面の武士で、清盛や頼朝の父義朝とは旧知の仲。

 義清は、鳥羽上皇の祖父の子を生んだことで上皇にうとまれている璋子(待賢門院)を慰めているうち、過ちを犯し、煩悶。
 この世の無常を感じて、妻子を置いて20代の若さで世捨て人となり、全国を放浪するなどして数々の歌を残した。

 (関東地区視聴率 13.4%  2月12日の13.3%に肉薄。このまま、わけのわからない演出を続けていけば、NHK大河史上初の10%割れもありうる)

(城島明彦)

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