「江~姫たちの戦国~」の視聴率が上がらないわけ
NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」の月別視聴率(関東地区)は、3月11日の東日本大震災の影響をモロに受け、3月以降、視聴率がガクンと落ち、夏場にかけてさらに下落、7月以降15%から16%台で定着しつつある。
1月放送開始以降の月別平均視聴率は、以下のとおり。カッコ内はその月の放送回数。
1月 21.9%(4回)
2月 20.2%(4回)
3月 17.5%(3回)
4月 17.7%(4回)
5月 18.2%(5回)
6月 18.0%(4回)
7月 16.8%(5回)
8月 15.4%(4回)
9月 16.3%(4回)
10月は30日の放送がまだ残っているが、23日分までの3回の平均は15.6%だった。
最近の大河との視聴率比較では、9月1か月だけの比較では、
「篤姫」 26.1%
「天地人」 20.3%
「龍馬伝」 15.9%
めまぐるしく場面がわりする〝落ち着きのない演出〟が毛嫌いされた「龍馬伝」を、9月に関してはかろうじて超えたレベルだが、全体平均では「龍馬伝」より悪い。
「篤姫」も「天地人」もきちんとした作家の原作があるが、「龍馬伝」や「江」はシナリオライターの創作。
内容て薄っぺらになってしまっているのが視聴率の低下につながっているのではないか。
今回の「江」が「篤姫」と同じシナリオライターであることは、そのことを証明しているのではないか。作家が調べに調べて小説にするのと、にわか仕立てにシナリオにするのとでは当然厚みが違ってくる。
「江」については、タイトルに「江」と謳いながら、彼女の「人物としての魅力」がドラマからはまったく伝わってこない点も、視聴者ばなれをおこしている原因ではないか。
★10月の平均視聴率 15.9%(5回) 11月13日追記
(城島明彦)