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2011/05/24

福島原発被害を拡大させた〝ペテン師〟斑目(まだらめ)春樹さんよ、日本語は正しく使いなさい!

班目(まだらめ)のデタラメVS菅直人のデタラメ

 福島原発第1号機への海水注入を50分間中断した件で、政府・東電統合対策室が、
 「海水を注入すると、『再臨界の危険性がある』と班目(まだらめ)春樹・内閣府原子力安全委員会委員長がいったのを受けて、すでに開始していた注入を中断した」
 と発表したことで、当の班目が「名誉毀損」といきまく事件が起き、23日の国会(衆院東日本大震災復興特別委員会)で、日本の前途多難を象徴するような情けない光景がまた展開された。

 自民党の谷垣総裁は、この事件に質問の持ち時間の半分を使うという愚かなことをやってのけ、答弁する菅直人首相も責任逃れの言い訳に終始するという情けなさ。

 夜のテレビニュースで、被災地の人たちがいく同音に、「過ぎたことをあれこれいっているより、これからどうするのかという実のある政策論議を戦わせてほしい」と文句をいっていたが、そのとおりだ。

 日本の政治家はいつになったら目覚めるのか。

 アホな目覚め方をした民主党議員もいる。「菅内閣に対する不信任決議案が提出された場合は、賛成する」といって民主党離党宣言をした横粂(よこくめ)議員だ。

 苦労という苦労もしていない1981年生まれのこの〝バブル議員〟は、離党などという甘っちょろいことをいわず、議員そのものを辞めて、被災地で汗水流してボランティアして来い! それが君の生きる道だ。
 

日本語はわかりやすくいえ!

 「再臨界は本当にないといえるのか」
 と菅直人首相に聞かれ、
 「(再臨界の)可能性はもちろんゼロではない」
 と答えたと班目はいい、
 「『再臨界の危険性がある』などと私がいうわけがない。侮辱だ」
 と怒りをあらわにした。

 重大な話のときに、こういうおかしな言い回しをするから問題が起こる。

 班目はマスコミだけでなく、政府にも抗議し、政府はそれを受けて、
 「班目委員長は『再臨界の可能性はゼロではない』といった」
 と、訂正した。
 
 何という日本語のひどさなのか。

  ①再臨界の危険性がある。
  ②再臨界の危険性はゼロではない。

 ①と②のどこが違うというのか。文系の人間は、こういう言い方はしない。
 ①と②は、言い回しが違っているだけで、いっていることは同じではないか。

 こんなことで国会で論争していることの方が大問題であり、恐ろしい。


班目春樹も菅直人も「理数系の言葉へた人間」

 班目がいった正確な表現を再現しておこう。

 ――菅直人首相に「再臨界の危険性がある」とは言わなかったのか。
 「私の方から申し上げるわけがない。可能性はもちろんゼロではないと回答した。あの時に一番急がなければならないのは冷却だった。再臨界について考えるために冷却を止めよというのは、とんでもないことだ」(「日経WEBニュース」5/24より引用)

 班目は、まるで他人事のようなことをいっている。
 こういう責任感のない人間を、内閣府の原子力安全委員会のトップに据える人事をやったこと自体が罪である。

 日本をダメにしてきたこういう連中たちを一掃しない限り、日本の再生はありえない。

 班目は1948年生まれの団塊世代。東大卒業後、東芝に入社、研究所に勤めた後、東大の講師となり、助教授、教授になった人物。

 頭はよく、専門用語を使って難しいことを理路整然と話すが、普通の言葉で話せない。
 一般人にわかるように説明することは苦手である。技術系、研究畑に多いタイプだ。

 日本列島が放射能汚染されるかもしれないきわめて重要な問題を、
 「可能性はもちろんゼロではない」
 という他人事のような軽々しい言い方ですませてしまう班目のような人間が、内閣府の委員長に据わっていること自体、人材不足の感は否めない。


〝国賊〟野口悠紀夫(のぐちゆきお)・班目春雄は東大工学部卒
 
 ここでちょっと脱線し、「班目の出身校東大工学部は、国賊とか詭弁家を育成する土壌があるのか?」というテーマについて述べる。

 野口悠紀夫という学者がいる。
 この人は、日本語が読めない文系(学習院大政経学部卒)の元総理麻生太郎と同じ1940年生まれの戦前派だが、大学は班目と同じ東大工学部卒。一橋大教授、東大教授を歴任、現在は早稲田大学大学院のファイナンス研究科教授だ。

 野口悠紀夫は、日本語の読み書きは達者だが、この人も論理的回路が優れた理数系頭の典型で、
 「どんなことも論理で推せば道理引っ込む」
 と思い込んでいるので、きわめて危険である。
 
 経済誌「東洋経済」に「野口悠紀夫のニッポンの選択」というコラムが連載されているが、読んで見ると信じがたいことを連発していて驚いてしまう。

 この人は学者なのに、「日本はDRAMをやったから、いま、半導体で韓国に負けている」などと結果論でものをいうのが得意なだけでなく、私が大学生時代(1960年代後半)に「経済政策」のゼミで勉強したケインズ理論まで持ち出して論を展開するという時代錯誤の典型である。

 野口悠紀夫は、「日本を変革するのは外国人経営者だ」「日本の脱工業化と外国人専門家の受け入れが日本を救う」「製造業を海外移転するかたちで震災復興を行うのが合理的」などという、日本を滅ぼすかのようなおかしな論を展開している。そういう学者の持論を連載させている雑誌も雑誌だ。

 製造業の製造拠点を労賃の安い東南アジアに移転し、そこで生産しろという野口悠紀夫の論は、1990年代半ばにいわれたことだ。

 コスト削減・低減を旗印にして、日本の製造業は東南アジア諸国に工場を建設したが、日本国内はドーナツのような空洞現象が起きてしまい、「日本のブラックボックス的技術まで海外に移転される」というマイナス面も生んだ。

 その結果、日本が得意としたエレクトロニクスに代表されるハイテクなどは中国や韓国に盗み取られ、やがて競 日本は目先の私益に走ってライバルを育成し、そのライバルに負けたようなものだ。

 「野口悠紀夫、班目春彦といった東大出の学究派が、同じく東大での官僚連中とつるんで、日本をおかしくした元凶だ」
 と、私はいいたいのである。

 もう一人、東大工学部卒の日本語デタラメ人間を追記しておこう。
 班目の1年先輩の1947年生まれの団塊世代、鳩山由紀夫だ。鳩山も母校東大で講師をしていたことがある。


人の上に立つ人間は、誤解を生じない、よくわかる日本語で話せ!

 菅直人も東工大出の理数系(理学部卒)で、日本語のボキャブラリーがきわめて乏しく、文系出身の作家でもある石原慎太郎とは言葉の使い方が対照的だ。

 菅は私と同じ1946年生まれの大学紛争世代であり、プレ団塊世代だから、考え方はよくわかるが、日本語の使い方がお粗末すぎる。彼の奥さんの方が、まだ説得力のあるしゃべり方をする。

 菅直人は、何かというと「まさに」「まさに」というが、「まさに」という日本語はは「ここぞ」という個所で用いることで効果を生む副詞であって、短い話のなかに何度も何度も用いる言葉ではない。

 一国の首相ともなれば、単なる口ぐせではすまない。そういう癖は一刻も早く直さないといけない。
 菅直人の答弁や演説が国民の心を打たないのは、「まさに」に代表されるように、一語一語に重みがないからである。

 その程度の日本語レベルの人間だから、菅直人は会話も中途半端である。それが今回の事件の原因をつくったと私は考えている。

 班目が、
 「(再臨界の)可能性はもちろんゼロではない」
 という言い方をしたら、菅直人は、畳みかけるようにして、
 「何%ぐらいの可能性が考えられるのか」
 と質問しないといけないのだ。

 班目も班目だ。菅直人に追加質問されなかったとしても、自分から次のような説明をして然るべきである。
 「こういう状況なら○○%ぐらい、こういう状況とすれば○×%ぐらい云々」

 それを怠った責任は重い。
 自ら辞表を出してケジメをつけるが当然である。
 それを、表現が違うだの、名誉毀損だなどといきまくとは、情けない人間だ。


班目はヘリで福島原発の上空を飛び、現場を鳥瞰(ちょうかん)しているではないか!

 3月12日の早朝、菅直人、班目らは陸自ヘリで官邸屋上を飛び立ち、被災地と東京電力福島第1原発の視察に向かっている。

 上空から鳥のように原発の建物を俯瞰(ふかん)して、何もわからなかったとはいわせない。
 もしわからなかったというのなら、さっさと引退することだ。

 東電の隠蔽体質はいまに始まったことではないが、同社の対応の遅さと政府に情報をあげてこないことにイライラが募った〝イラ菅〟は、
 「自分は東工大で原発を勉強したから、原発のことはよく知っているんだ」
 と鼻息荒く周囲に怒鳴って、現地視察に向かったのだ。

 以下、「毎日新聞」4/4の報道。
 《東日本大震災から一夜明けた3月12日午前6時すぎ。菅直人首相は陸自ヘリで官邸屋上を飛び立ち、被災地と東京電力福島第1原発の視察に向かった。秘書官らは「指揮官が官邸を不在にすると、後で批判される」と引き留めたが、決断は揺るがなかった。

 「総理、原発は大丈夫なんです。構造上爆発しません」。機内の隣で班目(まだらめ)春樹・内閣府原子力安全委員会委員長が伝えた。原発の安全性をチェックする機関の最高責任者だ。

 第1原発は地震で自動停止したものの、原子炉内の圧力が異常に上昇した。東電は格納容器の弁を開放して水蒸気を逃がし、圧力を下げる作業(ベント)を前夜から迫られていた。

 首相は官邸に戻った後、周囲に「原発は爆発しないよ」と語った。
 1号機でようやくベントが始まったのは午前10時17分。しかし間に合わず、午後3時半すぎに原子炉建屋が水素爆発で吹き飛ぶ。「原発崩壊」の始まりだった。》


菅直人の中途半端な原発知ったかぶり
 
 菅直人が勉強した原発は、何年前の知識なのか。
 そういう知ったかぶりが状況判断を誤らせるのだ。

 菅直人は中途半端――缶チュウハイをもじって、〝菅チュウハン〟というあだなを献上しよう。

 アメリカが技術提供しようと申し出たとき、スリーマイル島事件を経験した同国がどれぐらいの情報を持っているかを考えもせずに、政府は簡単に断った。これもおかしい。

 アメリカの軍事衛星と情報収集力をなめたらイ菅ぜよ。
 福島原発で何が起こっているか、アメリカさんは、日本より先に詳しく察知していたはずだ。

 「先進国の先進技術など、利用できるものはすべて使う」
 という前向きで、貪欲な方向性が事件当初の菅直人にはなかった。

 火事場で自国の見栄を張ってどうするのだ。

 「日本のロボット技術は世界をリードしており、人が近づけない原発事故現場は遠隔操作ができる無人機械やロボットを使えば簡単だ」
 と思ってきたが、撮影に使った小型ロボットはアメリカ製だった。
 放水や給水に使っている長いアームのハシゴ車は、たしかドイツ製だった。

 日本の大学研究室やロボットを開発してきた企業は、これまで何をやってきたのか!? 

 政治家、学者、企業……日本という国のダメさ加減を世界に露呈したツケは、これから何10年先まで重くのしかかってくるだろう。

 (城島明彦)

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