ソニーの「個人情報漏れ発表」の遅延、東電の嘘八百etc.……こんな〝自己保身企業〟に誰がした?
東電体質は「日本企業体質」の象徴
嘘、隠蔽、デタラメを平然と発表する東電体質は、日本の企業体質。
「給水したか、しないか、こっちが黙っていたらわかりっこない」
という判断があって、デタラメをいったことは明らか。
「国より、周辺の人の命より、自分の会社が大事」
そんな救いようのない考えが根底にあることが透けて見える。
しかし、IAEAが調査すれば、たちまち嘘がばれてしまうことを恐れて、2か月以上もたってから、本当のことをやっと漏らした。
いまにして思うと、アメリカは東電が給水していたことをつかんでいたのではないか?
敗戦以来、日本人が汗水たらしてコツコツと築き上げてきた世界への威信は、この一件だけで地に堕ちた。
こういう連中は、中国や北朝鮮なら、直ちに処刑だ。
罰として、ノーガードで、終身、被曝地のがれき拾いをやって罪を償うべきだ。
ソニーの個人情報漏洩事件
史上空前の規模で「さすが、世界のソニー」と皮肉られた「ソニーの個人情報漏れ事件」も、本質は東電と同じである。
ソニーも、自社保身から「目玉製品発表を最優先」させた結果、世界中からブーイングを浴びた。
マスコミ界出身の外国人が長期間トップに君臨しながら、マスコミ発表のタイミングを誤るなど、笑止としかいいようがない。
同じ外国人トップでも日産のカルロス・ゴーンとは大違いである。
あげくの果てに、ソニーは3年連続赤字で、しかも史上2番目の赤字額(税引き後利益)という赤っ恥じの発表だ。
そんな男をソニーの後継者に選んだ出井伸之前CEOの罪は大きい。
ソニーは、出井体制に移行した創業50周年前後から、企業モラルが急激に低下した。
私も、ソニーの隠蔽体質の実害をこうむった一人である。その事件のことは、そのうち書くつもりだ。
班目ら学者連中のデタラメかげん
さて、原発事故である。
給水を中断したと発表しておきながら、実はそうではなかった、継続して給水していたと東電が訂正したと聞いて、原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹東大教授は、
「私はなんだったのか」
とへらへら笑った。
自分の発言が正しかったかどうかということにしか関心のない奴が、日本の危機を救えるわけがない。
班目は、肝心なときには表に出てこないで、自分がヤバそうになってくるとあわててマスコミに顔を出して弁明する。
そんな班目とは逆にテレビ各局に出まくって、さんざん原発事故について解説していた何人もの原発関係の学者たちにしても、素人ではないのだ、その時点で給水のことぐらいわからなかったのか?
わかっていても、東電から「研究費」名目で資金援助を受けていたり、講演会などで金をもらっていた〝御用学者〟たちだから、本当のことがいえなかったのか。
そして東電は、「あいつら、しゃべれるわけがない」と高をくくっていたのか?
こういう情けない連中が日本を動かしているのだから、日本が滅びに向かっているのは理の当然だ。
菅直人の存在の軽さと危うさ
最近、菅直人の表情から笑みが消え、強張ってきたと思ったら、フランスで開催されたG8では満面の笑みで手を振りまくっている。
鬼のいぬ間に、日本では給水をめぐって菅直人の首相としてのリーダーシップのなさが話題にされ、「菅おろし」の動きが激しくなってきた。
日本の政治家たちは、国や国民のことなど2の次、3の次なのだ。
大事なのは、おのれのこと、そして自分の政治生命や所属する党のこと。
どうしようもない連中ばかりだ。
自民党の安倍晋三など、「原発給水の事実を最初に自分がHPに書いた」と威張っている。
今頃になって元気ハツラツ。首相当時のあのヨレヨレの姿は、何だったのか。
原発を推進し、アメリカのGEの原発を導入したのは自民党じゃなかったのか。
そういうことにホッカムリするな。
日本の政治家は、どいつもこいつも、批判だけは一人前で、外野席では元気いっぱいだが、「それじゃあ、やってみな」と政権を渡されると、ヨレヨレのフラフラ。
こんなやつらでは、日本も長くない。
(城島明彦)
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