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2011/04/28

国の恥をyou tubeで世界にさらして「世界でもっとも影響力のある人」(タイム誌)に選ばれた南相馬市長は民主党推薦だった

マスコミ・パフォーマンスより行動するのが政治家 

 桜井勝延相馬市長は、福島原発事故後、片っ端からテレビの取材に応じて、「政府が何もしない」と言い続け、それだけでは満足せずにyou tubeを使って発言、英語のテロップまでつけて世界に発信した。

 日本の恥を世界に公表し、外国人を喜ばせてどうする!? 
 桜井さんよ、君はマスコミ陣ではない。政治家なのだ。
 そのことが君の頭のなかから、すっぽりと抜け落ちている。

 政治家なら、被災地の現状をビデオに撮るなり、大勢の住民の声をビデオに撮るなりして、それを持って政府に陳情し、
 「納得できる支援策を聞かせてもらうまではここを動きません」
 ぐらいのことを、なぜやらなかった。

 自分は少しも動かずにテレビの電話インタビューで文句を垂れ、それに飽き足らずに、世界にまで知らせる。
 そんな暇があったら、もっと行動して住民のためのつくせ。

 ただでさえ下がっている日本の評価をさらに下げさせることをやって、どこがうれしいのか。
 日本が嫌なら海外に移住せよ。

 この人は、今年の1月に行われた同市の市長選挙に出馬し、現職を破って初当選したばかりだった。
 彼は無所属ではあったが、民主党が推薦していた。

 ということは、民主党県連や民主党政府とのパイプはあったわけだ。
 
 にもかかわらず、「県は何もやってくれない、政府は何もやってくれない」というのは、子どもじみている。

 人口約7万人の地方自治体の1市長とはいえ、政治家なのだから、市民を守るために県や国を説得すべきではなかったか。
 
 それが「政治力」というものだ。

 彼の大震災以後の発言内容やら行動形態をみていると、推薦政党は民主党ではなく、共産党ではないのかと思えてくる。


住民をまず安全な場所に避難させるのが市長の務め

 南相馬市は、2006年に1市2町が合併して誕生した市である。

 その南相馬市が、今回の原発事故の強烈な影響を受け、屋内退避の20キロ圏内外に指定され、そのため物資が届かなかくなったことは、そこで暮らす人々に取っては悲痛な叫びだったろうが、被ばくの危険性があると判断したからこそ、政府は区域を設定したのである。

 物資が届かないという状況を知った時点で、市長は、どうすべきか考えるべきだった。

 誰だって自分が生まれ育った場所にとどまりたいに決まっている。

 だが、命に関わる可能性が生じた以上、彼らを説得して一刻も早く、安全圏へ避難させるのが、地方自治体の長の取るべき方法ではなかったのか。

 避難先の交渉と確保、それと同時にそこへの食糧支援の交渉など、市長として動くべきことは山のようにあったはずだ。

 しかし彼は、そういうことをせず、あちこちのテレビの電話インタビューでさんざん政府、県に毒づき、それからしばらくたってやっと住民を避難させた。


またぞろ出てきた小沢派の面々

 政府の無策ぶりは、いまに限ったことではない。

 大震災から一か月がたつのを待ちかねたように、大震災で鳴りをひそめていた小沢派の山岡、原口といった面々が「反菅」を声高に叫び始めた。

 私が生まれた三重県桑名市に本社がある水谷建設の元社長が小沢に1億円の裏金献金をしたと証言していることを、山岡、原口らの小沢派の連中は、無視できるのか。

 水谷建設が嘘をついて得する理由は何もない。

 小沢派に属し、献金問題に目をつぶる発言をする議員が、なぜ問題かというと、「あったことをないと言い含める人間である」ということだ。

 そういう人間に、日本の国家を論じ、国を動かす資格はない。大事なのは、このことである。

 原口議員はこの「献金疑惑」を問題にしていないが、彼は松下政経塾の出身で、松下幸之助翁の話をテレビでしていたが、翁が生きていたら「小沢の献金疑惑」をこう思うということをテレビで全国に向かって正々堂々と発言してみたらどうなのか。

 小沢派の面々は、今、どういう時期だと思っているのか。
 こいつらは、日本の危機より、自分たちの派閥の方が大事なのだ。

 日本の危機を乗り切れるところまで、菅無策政権に協力したらどうなのか。

 〝いやん、バ菅総理〟の打倒を叫ぶのはいいが、政治空白を生じさせるだけの余裕が、いま、この国のどこにあるというのか。

 こういうやつらを当選させた人間が悪い。最後はそうなる。そんな思いで国民は苦しんでいるのだ。

 国民のことなど考えていない情けない連中を番組に出させて発言させるなどして、彼らの主張を間接的にバックアップしているテレビ局がある。

 テレビ局が政治家とグルになって、日本をダメにしてきたのだ。そういう自覚がテレビ局にはない。
 テレビに出て発言しているのは、ほとんど同じかおぶればかりだ。
 
 お笑い系の人間を使って費用のかからない番組ばかり流しているテレビ局が、政治問題にだけ金をかけているとは思えないが、テレビの影響は大きい。

 テレビ局は、小沢の献金問題を徹底的に調べたらどうなのか。そういうことはしないで、お気に入りの政治家からのインタビューやゲスト出演での発言をそのまま鵜呑みにして、お手軽に番組をつくっている。


民主もダメ、自民もダメで、誰に国を任せたらいいのか

 次の選挙で、民主はもうダメだろう。
 
 「民主党に期待をかけたわれわれがバカだった」
 と、ほとんどの国民は思っている。
 
 鳩山も、自分がやらかしたドジ間抜けぶりはすっかり忘れて、いつのまにか政治に復帰している。

 民主党員は、なぜ自分たちが支持されなくなってきたか、わかっていないのではないか。

 「こいつらには政権担当能力がない」
 「こいつらは、所詮、野次将軍。野党席で文句をいっているのが実力だ」
 と、国民の多くは思っているのだ。

 だからといって自民に入れたいと思っている人も少ない。
 そこが厄介である。

 バカのひとつ覚えのように「アジェンダ、アジェンダ」と言い続けるみんなの党も、外野席だから好き勝手をいえるだけで、政権を運営していける能力があるなどとは誰も思っていない。

 軍事オンチの社民党や共産党に政権を託せる状況にはない。

 こうやって消去してくると、投票したい党なんか、いまの日本にはない。
 無党派層などという次元の話ではない。政治を任せたいと思う党がないのが、いまの真の日本のすがたなのである。

 現職の政治家がいる限り、日本が再生することはない。
 選挙では、議員にさせたくない候補者の名前を書くような投票形態にならないものか。

(城島明彦)

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