「おかしな接頭語」で、笑う門(かど)には福きたるらし天(あめ)の香具山
日本語は奥が深いですな。おかしな接頭語がいっぱいアリストテレス。
それらは、驚異でも脅威でもない強意語なんデスマッチ一本火事のもとをたどれば愉快だな。
というわけで、今回は接頭語でござい増田明美ーとケイはピンクレディ・GO!
▼下品・お下劣・珍奇な接頭語
○屁をぶっこく
○屁をぶっかます
○クソガキをぶっ叩く
○にくい奴をぶっ殺す
○小屋をぶっ壊す
○クギをぶっ刺す
○ハジキ(拳銃)をぶっぱなす
○ドタマ(頭)をぶっつける (類語)ドタマをかち割る
○中身をぶっちゃける (ぶちまける)
○どすけべ
○どけち
○ど忘れ (どわすれ)
○ど突く (ど突く)
▼激情・過激・怒涛の接頭語
○顔をぶんなぐる
○土地をぶんどる
○チェーンをぶんまわす
○体をぶちかます
○電柱にぶち当たる
○敵をぶちのめす
○その場につっぷす (突っ伏す)
○つっかかる (突きかかる)
○つっぱる (突っ張る)
●(変形&使用例)つんのめるツンク
▼接頭語「素」は、すっからかんの「す」
○約束をすっぽかす 素+放(ほ)かす
○秘密をすっぱ抜く
○ページをすっ飛ばす
○財布がすっからかん
○体がすっぱだか
○すっ頓狂
○金品をかっぱらう
○ホームランをかっとばす
○娘をかっさらう
▼接頭語「引」は、引っ張りだこの「ひ」
○腕をひっぱる (引っ張る)
○選挙ポスターをひっぱがす (裂く、割る、回す、戻すは、「引っ○○」とはいわないのは、なぜ?)
○途中からひっ返す (ところで、「ひっくり返る」の「くり」って何だ? 繰り返すの「繰り」か?)
●指がひっつく
※引っ張る、引っ剥がす、引っ返すの「引っ」は「引く」だが、「ひっ付く」は「引っぱらず、押し付けている」のに、なぜ「ひっ」という接頭語がつくのか? と考えると、この「引っ」は「互いに引き寄せ合う」という意味ではないかと推理できる。
⇒(同義語)くっつく。 (類似表現)せっつく。がっつく。「ほどなく」という意味の「おっつけ」(追っ付け)。
▼接頭語の「取」は、取っ替え引っ替えの「と」
○悪ガキをとっちめる (「ちめる」って何だ!? 地デジ+メールの新略語にでもするか)
○室内をとっちらかす (取り散らかす)
○枠をとっぱらう (取り払う)
○砂場でとっくみ合う (取り組み合う)
○衣装をとっ替える (取り替える)
▼接頭語「どん」は、どんぐりの「どん」ではない
○道がどんづまり 「鈍」か?
○景気はどん底、 貪(どん)か?
○順位はどん尻(じり) 貪(どん)か?
▼ふきだしたくなる妙な接頭語
◎思わずずっこける
◎頭がつるっぱげ
◎ぶちゃむくれ
◎ドタマをかち割る(前出)
▽ついでに妙な接尾語
○褒めちぎる 褒める相手を千切ってどうする。 (関連表現)ぶっちぎりのダントツ
○褒めたおす 倒してどうする
○褒めそやす 「そやす」は「おだてる」という意味だが、ヘンな言葉ではないか。おいでやす。
○褒めまくる 「まくる」(捲る)は「スカートをまくる」「袖をまくる」と「なめまくる」「走りまくる」「メールを出しまくる」というときの「まくる」がある。競輪用語の「まくる」は追い越せだが、これとも違う。
うーん、ようわかりまヘンゼルとグレーテルで、頭のなかがチルチル・ミチル。
日本語は奥が深田恭子!
(城島明彦)
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