日本語って楽しいな ~「畳語」(じょうご)で、あそぼ!~
一つでは意味がわからない言葉も、2回繰り返すと別の言葉になって意味が通じる。
腕がだんだん疲れてきた。
バスがどんどん遠ざかって行く。
カンカン照(で)り。
足がふらふら。
ひょろひょろのモヤシ。
顔がパンパンに腫れる。
堂々たる行進。
月が煌々(こうこう)と照る。
アンダーラインを引いた言葉は、「畳語」(じょうご)とか「重語」(じゅうご)といわれるものだ。
「重語」という呼び方は「重ねた言葉」と読めるので、この言葉の意味を知らなくても、およその見当はつくだろうが、「畳語」の方は意味が理解できない人の方が多いかもしれない。
畳は、和室の床に敷くあの「タタミ」のことだが、これが動詞になると、「ふとんを畳む」とか「ハンカチを折り畳む」という使い方をする。
ひとつのものを折って重ねるという意味である。
畳を「じょう」と音読みすることは、日常生活で部屋の広さを「六畳」とか「十畳」と呼んでいるので、小さい子供でも知っている。
▼天気に関係する畳語
風がひゅうひゅう吹いている。
風がぴゅうぴゅう吹いている。
風がびゅうびゅう吹きぬける。
風がごうごう>(轟々)と鳴る。
雨がざあざあ降ってきた。
雨がしとしと降っている。
雨がぽたぽた落ちてきた。
雪がふわふわ舞っている。
雪がちらちら舞う。
雪がしんしんと降っている。
雪がどんどん積もる。
雪がずんずん積もる。
太陽がさんさん(燦々)と降りそそぐ
太陽がかんかんと照りつける。
雲がどんどん湧いてくる。
霧がじわじわと湧いてきた。
▼体に関する畳語
頭がガンガンする
顔がひりひりする。
舌がぴりぴりする。
胃がきりきり痛む。
胃がチクチクする。
背中がじんじんする。
背中がゾクゾクする。
肩がカチカチにこる。
腕をブンブン振りまわす。
手をぶらぶらさせる。
体がホカホカしてきた。
体をガタガタ震わせた。
腿(もも)がパンパンに腫れた。
膝ががくがくする。
足がチクチクする。
こういうふうにしてジャンルを広げて、畳語をあげていくときりがないので、今日のところはこのへんでやめておこう。
やっぱり、日本語って奥が深津絵里!?
(城島明彦)
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