« マンネリ・やらせばかりが目についたフジテレビ系の「ほん怖(こわ)」こと「ほんとにあった怖い話 夏の特別編2010~AKB48 まるごと浄霊スペシャル~」 | トップページ | 小沢一郎首班指名なら、いきなり「内閣支持率30%=即退陣」もありうることを、支持した民主党議員は考えたことがあるのか? »

2010/09/03

NHK大河ドラマ『龍馬伝』はドラマではない。安っぽい劇画かCMだ。

 連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の8月26日の視聴率は21%だったが、国民的人気ナンバーワンの英雄を主人公にした前日夜の大河ドラマ「龍馬伝」の視聴率は15.4%だったという。

 さもありなん。1秒~数秒でポンポンとあわただしく画面が変わり続けるので、目が疲れるだけでなく、イライラして、落ち着いて見ていられない。
 ここまで、めまぐるしくカットがわりするドラマは史上初ではないか!?
 年寄りの視聴者の存在を無視しているとしか思えない。

 しかも、前衛演出を気取ってでもいるのか、奇妙な角度のアップやドアップを多用しまくり、まるで劇画のようで、いかにも安っぽい印象を与える。

 黒澤明、市川昆、小津安二郎ら、巨匠といわれる映画監督は、「1(ワン)シーン1(ワン)カット」といわれる「長回し」をしばしば用いた。
 そうした演出姿勢と真逆のことをしているのが「龍馬伝」である。
 ストーリーが面白ければ、あるいは芝居の中身が濃ければ、ポンポンと画面を変えなくても、観客は話に引き込まれるものだ。

 ほかにも、おかしな点がいっぱいある。 
 龍馬、西郷らが、突っ立ったまま、やたら「ためぐち」で会話する異様さ。
 まるで民放のワイドショーのように、不必要な場面で大音響で鳴り響く奇妙な音楽。
 岩崎弥太郎の異様な風体(ふうてい)、高橋克実の西郷隆盛は貫禄不足のミスキャスト、武田鉄也の勝海舟も違和感がある……。

 そんなドラマだ。視聴者ばなれが起きて当然だろう。

(城島明彦)

« マンネリ・やらせばかりが目についたフジテレビ系の「ほん怖(こわ)」こと「ほんとにあった怖い話 夏の特別編2010~AKB48 まるごと浄霊スペシャル~」 | トップページ | 小沢一郎首班指名なら、いきなり「内閣支持率30%=即退陣」もありうることを、支持した民主党議員は考えたことがあるのか? »