内館牧子横審委員への朝青龍の挨拶奇襲は、細木数子の差し金?
5月10日から始まる大相撲夏場所に先立って、一昨日(4月29日)、「横審の総見」(横綱審議委員会の稽古(けいこ)総見」が両国国技館で行なわれたが、無料公開のせいか、客席はいっぱいだった。
土俵の正面にセッティングされたテーブル席には、横審メンバーのお歴々(現在13人で、鶴田日経新聞社元社長が委員長)がずらりと並んで、稽古を見守っていた。
そこまではよくある話。ありえない話が起こったのは、稽古が終わった直後。何を思ったか、朝青龍が委員席につかつかと歩み寄り、内館牧子委員に接近した。
内館さんは、大相撲史上初の女性委員で、しかも朝青龍の言動に対しては、朝でなくても〝ズバッ〟と歯に衣着せず〝男勝りの超激辛コメント〟を連発してきたお方。
内館さんは病みあがり。心臓病の手術をし、病院での〝点滴〟から復帰した彼女は、朝青龍にしてみれば、いつも激辛(げきから)で耳の痛いことばかりいう〝天敵〟。
その天敵に文句でもいいにいったのかと場内に緊張が走ったが、朝青龍、テーブルに左ひじをついて、内館さんに顔面を接近させた。
でかい体とでかい顔、でかい態度の朝青龍が迫ってきた意味がわからず、顔面がこわばる内館さん。と、朝青龍、テーブルに左ひじをつき、彼女の方に手を置いて、
「お元気ですか。手術、心配していたんです」
と話しかけた、
朝青龍得意の、横綱らしからぬ「張り差し」急襲を受けて、とっさには言葉が浮かばず、どぎまぎし、思わず苦笑する内館さん。そこへニの矢を放つ朝青龍。
「これからも激辛な批評をお願いします」
好意的・短絡的に考えれば、「天敵を見舞った朝青龍は、えらい、立派」「気さくな性格じゃないか」ということになるのだろうが、ちょっと待った。
横審というのは、横綱らに苦言や正面きって文句をいえる「権威ある存在」。力士たちからみると、泣く子も黙る雲の上のコワ~イ人たちの集団のはず。
それを屁とも思わず、ハグしながら「お元気ですか」とは、どういう了見か、といいたい。
こんなことは、長い大相撲の歴史のなかでも前代未聞。
いつも口うるさく叱りつけられている中学生が、病気から復帰した超厳しい文科省の幹部役人のいる部屋へいきなり入っていって、机にひじついて……という状況を考えたら、わかりやすいだろう。
礼儀も何もあったものではない「内館さんへの奇襲お見舞い」は、朝青龍が一人で考えたことではあるまい。彼の日本の母を名乗る細木数子の差し金ではないのか?
かけた言葉は丁寧であっても、「友だち感覚の挨拶」であり、朝青龍は、立場の違いというものを知らなさすぎる。横審の権威も何もあったものではない。
ここはモンゴルではない。日本の伝統の頂点に立つ人間なら、もっと自覚せよ。それが嫌なら、マゲを落として母国へ帰るがいい。
居丈高(いたけだか)に人々に説教垂れまくっていた細木数子女史も、自分の〝息子〟となると、つい甘ちゃんになってしまって、注意の一つもできなくなるというわけか。
仰天こいた内館さんは、後になって頭にきているはずだ。
ほかの委員連中は、いうべきことをもっとビシッといわないとダメだ。
(城島明彦)
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