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2008/11/29

恩義が金に負けた! FAで中日を出る中村紀洋の悲しき性(さが)

 中村紀洋が(旧)近鉄を追放され、それがイコール球界からの追放を意味したとき、彼を拾ってくれたのは中日ドラゴンズだった。

 中村自身もそう思い、マスコミにもそう語っていたので、彼はドラゴンズに骨を埋めるものだと思っていた。

 ところが、「来期の3塁のポジションを確約されなかった」のを理由にFA宣言し、2億円を用意した楽天に移る可能性が高くなってきた。

 全試合出場したいのは、どの選手も同じ。後輩が育ち、自分のポジションを脅かすのは勝負の世界の常道。

 そういう連中を退けてしまうような凄い成績を上げるのが、名選手。ポジションは自分で奪うもの。

 中村は自信がない、と思われても仕方がない。

 中村は、中日への恩義を捨て、カネに目がくらんで出て行く。

 中日ファンは、そう思っている。

 中村が球界のどこからも声がかからなくなり、ドラゴンズが彼を拾ったドキュメンタリーを、私はかつてテレビで見、そこで見せた中村と妻や娘たちの姿に胸を熱くした。

 2008年も、「中村がホームランを打つ試合では中日は負けない」といわれるくらい、彼は中日に貢献したが、やはり、金の力には勝てなかったのか。

「金(契約金や年俸)は選手としての自身の評価である」ということを理解してなお、「中村紀洋という男は、人情や義理を大事にすると思っていた」中日ドラゴンズファンの気持ちを裏切ったことだけは確かである。

(城島明彦)

2008/11/08

でたらめな映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」

 西岸良平原作のマンガを映画化した第二弾「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を、公開から一年が過ぎた先日、DVDで観て驚いた。

 昭和34年当時のことを描きながら、時代考証がでたらめで、嘘があまりに多すぎる。

 全編でたらめなら、「それはそれで面白い」と評価できるが、この映画は、町は架空であっても、東京タワーやら当時の東京の町を再現し、市電まで走らせたことを売り物にした映画である。

 しかし、石原裕次郎の映画「嵐を呼ぶ男」の観客は、誰もが彼の歌声に合わせて体をゆすったり、手でリズムを取ったりしていた。

 ストーリーのコアとなる吉岡秀隆扮する作家志望の青年が、芥川賞候補になる話では、プレス関係者が多数押しかけ、町内の人たちもどっと集まって受賞の知らせをまっているというシーンがあったが、これもでたらめ。

 当時の芥川賞・直木賞に、そういう騒ぎはなかった。

 第一作はよくできていて、映画に描かれた昭和33年当時、少年だった私は、映画のシーンにその頃の自分自身の姿をダブらせて、とても感動し、何度も涙をこぼしたものだった。

 しかし、続編は、ひどい。ひどすぎる。急いで作ったことがわかり、映画館で見なくてよかったと思った。

 話そのものは架空であって飛躍があっても構わないが、実際にあった出来事まで嘘・でたらめにすることは許されない。その時代に生きた観客、その時代を知っている観客を小馬鹿にすることになる。
 
 もっとしっかりシナリオ作りをし、嘘・でたらめな演出はやめてもらいたい。

(城島明彦)

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