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2008/09/22

朝青龍は、モンゴルへ帰れ! 細木数子はどうした!?

 大相撲秋場所8日目、朝青龍は豊ノ島に押されて土俵際に詰まったが、俵に足をかけて踏ん張って残し、押し返して寄り切ったかに見えた.。
 だが、その前に審判の手が上がり、朝青龍の足が土俵を割っていたと告げ、豊ノ島の勝ちとなった。

 この判定を朝青龍は納得できず、横綱にあるまじき言動、「横綱の品格・品位」を汚す発言と振る舞いを見せた。朝青龍が、どう行動し、どう言い放ったかは、以下に紹介する新聞記事に詳しい。

●「毎日新聞」(上鵜瀬浄記者)
「オレの足は出てたか」「どうなんだ」。首をかしげて支度部屋に入ってきた朝青龍。怒りに震えながら、聞いて回る。報道陣に、マネジャーに、果ては9日目に対戦する安馬にまでモンゴル語で。思う答えも帰ってないからか、丸めたテーピングを、思い切り風呂場のドアに投げつけ「ダー」とどなった。
 左四つがっぷりから朝青龍は右上手を切られた。右をこじ入れようした瞬間に、豊ノ島が一気に寄る。こらえる朝青龍の右足が俵から出たように見えた。
 それは三保ケ関審判長(元大関・増位山)の目の前で起きた。「目でも、蛇の目(俵の外の砂)でも確認した。1センチくらいへこんでいた」と三保ケ関審判長。「不満だと言っても負けは負け」と、取り合わなかった。
 まげを結う間も「残っていたと思ったんだよな」「何だよ、この野郎」「あー、くそ」。帰り際も「納得いかねえよ」「たまったもんじゃないよ」とおさまらなかった。

●「日刊スポーツ」(来田岳彦記者)
 鬼の形相で支度部屋に戻った朝青龍は、両手首に巻いていたテープを乱暴に引きはがすと、壁に向けて力任せにたたきつけた。風呂の戸をくぐると「ダーッ!!」と怒りの叫びを上げた。すぐに振り返ると、視界に入った安馬にモンゴル語で「本当に出ていたのか?」とまくし立てた。「微妙だった」と聞かされると、風呂の戸を閉めた。
 判定への怒りは土俵上から続いていた。豊ノ島に寄られたがなんとか残って、逆に寄り切ったつもりだった。だが、土俵際で踏ん張った際、右かかとが土俵の外につき、三保ケ関審判長が右手を挙げていた。蛇の目にも跡が残っており、勝負あり。納得できない朝青龍は、豊ノ島に軍配を上げた行司の木村庄之助に「残ってるよ」と言い放ち、足が出た場所を指し示す審判長をにらみつけた。花道でもあきらめきれず、何度も振り返った。
 風呂から出てきた後は平静を装った。「残ったと思ったんだけどね」。だが、悔しさに耐えきれなくなったように、突然「コノヤロー! ピスタ(ロシアの隠語で「くそっ」)!」と大声を出した。報道陣にも「出ていたのか?」と確認。駐車場への通路でも「納得していない。ビデオも見ないと分からねえけど。今の気持ちは真っ白だ。たまったもんじゃねぇ」とまくしたてた。(日刊スポーツには、テープを投げる朝青龍の写真もあった)


●負けて悔しいのはわかるが、いかなる判定が下ろうと、じっと耐えてこそ横綱。
 100歩譲って、もし仮に誤審であったとしても、勝敗が決まり、土俵を降りたら、文句はいうべきではない。

●「世紀の大誤審」といわれ、ビデオの導入を促した「大鵬・戸田戦」(1969年3月場所2日目)を見ろ、といいたい。

 相撲ファンなら誰でもこの一戦のことは知っている。
 ましてや相撲取りの朝青龍が知らないとはいわせない。
 本人自身が知らなかったとしても、親方や「親がわりの占い師」細木数子から話ぐらいは聞いているはずだ。

 大鵬は45連勝中と破竹の勢いで、「双葉山の69連勝という大記録を抜くのではないか」との期待がかかっていた。
 その日、大鵬は戸田の一気の押しに土俵に詰まったが、回り込んではたいた。
 行事軍配は大鵬に上がったが、物言いがつき、大鵬の足が先に出たと見なされて、大鵬の連勝はストップした。
 だが、「判定はおかしい」との抗議が相撲協会に殺到する騒ぎに発展した。

 翌日の新聞各紙が掲載した写真が、いずれも大鵬の勝ちを証明していたことから、「世紀の大誤審」といわれた。

 そのことを重く受け止めた相撲協会は、次の場所から物言いがあったような微妙な勝負の判定にはビデオを参考にすることを決めたのだ。

●大鵬の態度は立派だった。一番文句をいいたかったのは、大鵬自身だったが、何もいわなかった。大鵬はすごい、と誰もが思った。だが彼も人間だった。体調を崩して、5日目から休場したのである。

 大記録にどこまで迫るかと楽しみにしていたファンはがっかりしたが、一番落ち込んでいたのは大鵬自身だったのだ。彼は黙って耐え忍んでいたが、心身ともに持ちこたえられなくなったのだろう。
 相撲ファンは、大鵬以外の相撲ファンまで大鵬に同情した。このとき大鵬は、名実ともに大横綱になったのかもしれない。

●細木数子よ!
 土俵入りに使う綱を巻いた化粧まわしを朝青龍から贈られた〝日本のお母さん〟よ!
 テレビで出来の悪い人間にさんざん厳しいことをいっておきながら、朝青龍のしつけはどうしたというのか?
 「後見人」を自負するなら、「横綱の品格にふさわしくない言動をするな」と厳しく叱れないのか!?
 「日本の母」というのなら、テレビで出演者や視聴者に向かって垂れていたご高説を、なぜ朝青龍にも向けないのか!?

●モンゴル場所を成功させた朝青龍の功績は認める。よくがんばった。
 最近はマスコミへの応対姿勢もよくなり、「朝青龍は変わった」と思わせたが、実際には、粗野な言動はちっとも変わっていなかったのだ。、

●相撲は日本の神事だ。
 横綱は、神聖な日本の神事の頂点に立つ人間。
 その横綱が、神事を汚すような言動は断じて許されない。
 横綱になぜ「品格」が求められるのか、それくらいのことがわからないようでは、横綱たる資格はない。
 即刻、まげを落として廃業し、とっととモンゴルへ帰れ!

(城島明彦)

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