体調不良やら書く時間がないやらで、長い間、本ブログを更新できずにいたが、やっと書く余裕ができた。
その間に、悲しいことやうれしいことがいっぱいあった。
うれしいことでは、私が担当している早稲田シナリオ義塾・渋谷校の「創作・小説講座」の受講者の一人である川島美絵さんが、「小説現代」のショートショートに見事、特選入賞を果たした。(この話は、後日、改めて詳しく書く予定)
もうひとつ、うれしいことは、長い間、確認したくて確認できなかった二つの曲の歌詞がわかったことだ。正確には、現時点でわかったのは一曲で、残る一曲は間もなくわかることになっている。
どちらも昭和30年代後半に歌われた「青春歌謡」である。演歌のようにビブラートせずに、さわやかに青春の出来事を歌うのが、青春歌謡だ。
私が探していたのは、金田星雄と小宮恵子がデュエットした「幸せを掴んじゃおう」と紫倉麻里子の「私の幸せはどこに」の歌詞である。
2、3年前からインターネットで検索するなどして探していたが、歌詞全部が判明するまでには至らず、ほとんど諦めていた。
最近になって、改めてインターネットで調べてみたら、どちらも手がかりが見つかった。
「幸せを掴んじゃおう」は昭和三十年代の青春歌謡大全集のたぐいのCD集のなかに収められていた。
しかし、それ例外の曲は不要なので、買いたくない気持ちが強く、迷っていたところ、発売当時のレコード(ドーナツ盤)を持っているという人を見つけた。
ものは試しとメールを送ってみたら、丁重な返事が来、歌詞を全部教えてくださった。
その方のご次男がイラストレーターの森チャックさんだったと知って、驚いてしまった。
もう一曲の「私の幸せはどこに」の方は、紫倉麻里子さんのホームページにあるアドレスにメールを送ったところ、これまた丁重な返事をいただいた。
私が高校生だった昭和30年代後半、紫倉さんは日清食品提供のラジオ番組で毎晩、おしゃべりをしながら歌唱指導をしていた。DJの先駆けであった。
夜10時だったと思うが、本箱に置いたトランジスタラジオから彼女の番組が流れ始めるちょうどその頃、受験勉強をしている私のところへ、母が、日清の「焼きソバ」や「チキンラーメン」の夜食を持ってきてくれたものだった。
「好き 好き チキンラーメン……」で始まるラジオCMも、彼女が歌っていた。
私が覚えているのは、これだけのフレーズだが、今回、紫倉さんのほうから、CMの歌詞をコピーしたものを送ってくださるとのこと。
「私の幸せはどこに」は、かつてレコード化されているが、現在発売しているCDには収められていないそうだ。
けれど、紫倉さんの手元にご自分で他の曲も含めCDにしたものが少し残っているとのことで、それを譲っていただけることになった。届くのが楽しみである。
(城島明彦)