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2007/09/22

研ナオコは、えらい!

 研ナオコは、えらい! 日本語をきちんと使う点がえらい。

 テレビ番組の「ウチくる!?」(フジテレビ系列)にゲスト出演した際、
 
 「何気なく」

 という言い方をした。

 五十四歳だから当然といえば当然だが、

 「何気に」

 といおうと思えばいえたはずなのに、いわなかったところがえらい。

 えらいといえば、東急電鉄もえらい。

 田園都市線(半蔵門線)の車内での出来事。、

 「足を組んだり、投げ出したりすると、ほかのお客様の迷惑になるので、ご注意ください」

 という車内放送を流した。

 同じ箱のなかを見渡すと、放送直後にもかかわらず、二人の男が足を組んで知らぬ顔。

 もう一人いた。腰を浅くかけて足を通路に投げ出した格好で、ケータイに夢中になっている。

 アホ・バカ・マヌケのたぐいとしかいいようがない。

 プロミスのCM「大人のマナー」では、こういうことこそ、とりあげるべきではないのか。

 もっとも、車内が込んでいるのに足を組むなどということは、「大人のマナー」というより「子供のマナー」ではあるが。

(城島明彦)

2007/09/20

「目線」は、いつから一般用語になったのか

 「目線」
 という言葉は、今日頻繁に使われており、NHKのアナウンサーまでニュースのなかで使用しているが、少なくとも1980年代前半までは、映画やテレビの世界だけで使われる特殊な業界用語であった。

 「目線、ください」
 「目線、お願いします」
 などと撮影現場で俳優にいって、カメラの横に台本や拳固をさしだすなどして、そこを見つめるようにと指示したのである。

 そういう使い方をされていたので、女優の高橋洋子が「雨が好き」という短編小説で「中央公論新人賞」を受賞した際、「目線」という言葉を使ったことに選考委員の一人が、注意を促した。

 彼は、選評のなかで、こんなことをいっていた。

 「目線という言葉を使ってはいけない。そういう日本語はない。視線という正しい言葉を使いなさい」

 高橋洋子は、文学座付属の演劇研究所の出身で、1972年に斎藤耕一監督の「旅の重さ」に主演デビューし、74年に「サンダカン8番娼館」で「からゆきさん」(娼婦のこと)を熱演し演技力を認められたが、文才があり、新人賞に応募したのだった。

 彼女は、映画の撮影現場で日常使われている「目線」を普通の言葉として認識し、小説のなかで使ったのだ。

 僕は、1970年から73年まで東宝で映画の助監督をしていたので、彼女が1981年に新人賞を取ったと知って、「俺も負けていられない」と思ったものだった。

 僕が「オール読物新人賞」を受賞するのは、その2年後である。

 「目線」の話であった。

 業界用語だった「目線」が一般用語になった理由は簡単である。

 タレント、特にお笑い系タレントがテレビ番組の中で盛んに使ったからだ。

 業界用語というのは、「隠語」(いんご)である。

 隠語は、その世界の仲間うちだけでしか通用しない特殊な言葉なので、公の場では使わないのが常識だが、お笑い系タレントは、楽屋話をしている感覚で話をする。

 テレビの力は恐ろしい。「フリップ」という業界用語も、いつのまにか一般用語化してしまった。

 今、流されているドコモのテレビのCMでは、若い女優が「何気に」という言葉を使っている。

 ドラマ仕立てで、劇中で「はやり言葉」を使っているという想定であろうが、CMが小さな子供に及ぼす影響は大きいものがある。

 正しくない日本語、美しくない日本語を頻繁に流れるCMで使うのは、問題が多い。

(城島明彦)

2007/09/17

病気見舞いの人数について

 以前、しょこたん(中川翔子)が登場するプロミスの「大人のマナー」というCMがおかしいことを指摘し、ぼろくそにけなしたが、今回流しているCMには、ほめたいものがある。

 「病気見舞いに鉢植えは持っていかない。切り花にする」

 というCMはいい。

 そういうことを知らない若い人が多いからだ。

 実は僕自身、あやうく、鉢植えをもっていきそうになった経験がある。

 二十五年以上も前の話になるが、お世話になったおじさんが入院したので、見舞いに行くことにした。

 果物がいいか、花がいいか迷った末、花にしようと決め、花屋に入ったところ、鉢植えのきれいな花があったので、買おうと思ったが、重そうなのでやめにし、花束にした。

 病室に入って、付き添っていたおばさんにその話をしたら、

 「病気見舞いに鉢植えはダメ。根付く=寝付く=長患いを意味するから縁起が悪い。鉢植えじゃなくてよかった」

 といわれた。

 命がかかっているのだから、ゲンの悪いもの、縁起の悪いものは絶対にダメなのだ。

 切り花なら何でもいいかというと、そうではない。

 CMでは、「シクラメン、ツバキ、ユリはもって行ってはいけない」といい、その理由を説明している。

 シクラメン(=死・苦を意味する)、ツバキ(突然、花が落ちることから、頭が落ちるにつながり縁起が悪い)、ユリ(=香りがきついので、病人によくない)

 「今度のプロミスのCMは、なかなかよろしい」

 と思ったら、続いて流れた別のバージョンでは、

 「大勢で見舞いに押しかけるのはよくない」

 という。

 いかんなあ、そういういい加減なことをいっては。

 大勢とは何人までかは明確ではないが、CM映像では5人。

 CMでは、社長を見舞いに行く社員という設定になっている。

 五人で見舞いに行くのはよくないというルールはどこにもない。

 病室でワイワイ、ガヤガヤ騒ぐことがよくないだけで、物静かに話せば多人数でも問題ないのだ。

 日曜日の朝、日テレの「波乱万丈」(ゲストは島倉千代子)を見ていたら、美空ひばりを見舞っている男性演歌歌手三人の病室内での写真が映し出された。

 プロミスは、これを否定するのかな。

 (城島明彦)
 

「こわ~い」ケータイ小説をどうぞ

 ケータイライブドアのサイトで、短編小説「新・恐怖がたり」を流しています。

 昨年は毎回読み切りでしたが、今年は連載とし、「この続きはどうなるのか」と思っていただけるようにしました。

 若い女性を主人公にしたもの、初老の男性を主人公にしたものなど、4作です。

 そのなかの一作のタイトルは「呪殺」(じゅさつ)。

 相手に接触することなく「呪い殺す」――という小説です。

(城島明彦)

 

2007/09/06

本日夜9時からケータイ小説「新・恐怖がたり」、始まります

 9月6日の夜9時から、ライブドアのケータイサイトで、怪奇小説がスタートします。

 去年よりもっと怖~い話を、今年は連載でお届けします。

 「キレートレモン」でヒットを飛ばしているポッカコーポレーションがスポンサードしてくださいました。

 「テレビドラマにCMがあるように、ケータイ小説にもCMがあってもいいじゃないか」というわけです。

 (城島明彦)

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