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2006/08/29

「メッセージ」~伝説のCMディレクター 杉山登志~の感想

 
 8月27日が「CMの日」というので、記念番組が作られた。

 2時間テレビドラマ「メッセージ」。サブタイトルは「伝説のCMディレクター 杉山登志」。

 彼は1960年代から70年代前半に大活躍した〝CM界の鬼才〟。

 ドラマは、なかなかよくできていた。うまい演出と評価してよいのではないか。

 番組が始まった午後9時から、杉山登志のことを記した私のブログへのアクセス件数が急増した。

 9時から12時までの3時間で、1000件を超えていた。

 杉山登志のことを知らない若い世代が、彼のことを知りたいと思ったからだろう。

 ドラマは、過去と現在を錯綜させ、「CMとは何か」というテーマで貫かれていた。
 
 単なる過去の話ではなく、現代に生きる「メッセージ」という形でドラマが作られているのは、よかった。

 しかし、二つのドラマを描くことで時間的制約が生じ、杉山の人間的懊悩や葛藤を掘り下げて描けなかった。

 エピソードの断片・さわり・ダイジェスト的に触れるという形でうまく表現してはいるが、表面的との印象も残る。

 役者は好演していたが、石黒扮する大新聞社の〝屈折しているが、明るい落ちこぼれ記者〟は、演技過剰。

 カウンターバーのテレビ画面にその時代のニュース画像やCMを写すアイデアは買うが、無理がある。

 番組提供は資生堂一社で、しかもドラマは、資生堂のCMのすべてを作った杉山の話。そこに限界がある。

 CMクリエーターとクライアント(スポンサー)の確執は常識。クリエータの悩み・苦しみのほとんどはそれ。

 杉山と妻との関係は、あれが限界なのか。もう少し深く突っ込んだ方がよかった。

 「志を登る」兄とその「命を伝える」弟の伝命という二人の名前そのものがドラマ。着眼点がよかった。

 (城島明彦)
 

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