義経(4) 『怪し不思議の物語』番外編 「身長150センチ・体重45キロ」
『裏・義経本』(主婦の友社)に書いたことだが、義経は背が低かった。
150センチくらいだったのではないかと筆者は推測している。
あてずっぽうでいっているのではない。
鎌倉時代の成人男子の平均身長は、人骨や甲冑(かっちゅう)からの推定で157センチくらいなので、平均より10センチくらい低い人間を「小柄」とみなすならば、義経の身長は高くて150センチと見るのが妥当なのだ。
体重は45キロぐらいだったろう。プロボクシングでいうと、最軽量の「ミニマム級」(47・6キロ以下)である。
義経は、身軽だった。ボクシング選手のように筋肉質で、動きが機敏で、オリンピックに出場する体操選手のような跳躍力も備わっていて、普通の人間にはできないような芸当ができた。
そういう話に尾ひれがついて、牛若時代に京の五条大橋で弁慶と戦ったときに欄干の上に飛び移ったそうだ、とか、平家との合戦では「八艘(はっそう)飛び」をしたらしいといったエピソードが生まれたのである。
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