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2005/07/29

義経(2) 『怪し不思議の物語』番外編  「謎だらけだから面白い」

 〝裏・義経〟の意味は、正史には書かれていない義経という意味である。
 正史というのは、歴史の教科書に出てくる内容を指すと考えてよい。
 日本史上、英傑は数多いが、その中でも義経の人気は高い。なぜなのか。
 それは、義経が最終的には敗者となったからである。
 敗者の歴史は、勝者の手によって抹消される。
 古来、歴史とは、そういうもの。正史は、勝者の側から描いたものなのだ。
 したがって、勝者に都合の悪いことは書かれない。もし書かれたとしても、軽く触れる程度である。
 「義経は鎌倉政権にたてついた反逆者」というのが、正史である。
 しかし、仇敵(きゅうてき)平家を滅ぼした最大の功労者は義経だ。義経が平家を倒したからこそ、頼朝は天下を平定できたといえる。
 「それなのに、その実の兄に嫌われ、最後は自害に追いやられる。どうして、そんな目に遭わなければならないのか。理不尽じゃないか」
 勝つか負けるかわからない戦(いくさ)に命をかけ、その手で勝利をつかんだ功労者が報いられるどころか、葬り去られたのではたまったものではない。
 かわいそう、と思うのが人情。これが「判官(ほうがん)びいき」というやつだ。
 義経は正史から葬り去られたことで、資料も記録もほとんど残らず、謎だらけの人物になってしまったが、それと引き換えに、彼は人々の心に永遠に生き続けることになった。

2005/07/28

義経(1) 『怪し不思議の物語』番外編   「あぶない義経」

 『裏・義経本』(主婦の友社)という本を最近出した。
 表紙は黒と赤と金。黒地に「裏・義経本」という題名がタテに赤の筆文字で書かれ、本にかけられた帯は金色。
 何とも強烈で、目立つ配色だ。
 一見、〝あぶない本〟(いわゆるアダルト本)のような感じがするが、中身は真面目。
 義経本はたくさん出版されているが、これほど奇抜な表紙はこれまでにない。
 内容もそれにふさわしく異色だ。(実際の表紙を見てみたい方は、 主婦の友社のホームページでどうぞ)
 兜(かぶと)をかぶった裸の義経が左手に持った扇で股間を隠している。右手はというと、次のことが書かれた帯を持っている。

 義経伝説の新見解
 ●プッツンして知人宅に放火
 ●実はブサイクな容貌
 ●建礼門院にまで手を出した!?
 ●壇ノ浦で三種の神器を失う大失態

 これらのコピーからわかるように、この本は〝義経に関する怪し不思議な話〟を書いた本なのである。

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